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てなわけで、第九回Crazy marmaladeやってきた。

仕事を終え、三郷南から外環をへて関越へ。

高坂PAに到着するとすぐに、先について給油していたZがやってきた。



と言うことで、赤城インターから南下して南面に行く予定を、赤城山の西山麓を走る広域農道に変更し。

Zは一足先に赤城へ向かう。

缶コーヒーを買って一服つけていると、程なく重低音とともに黄色いRIIIが現れた。



poitaさんだ。



挨拶を交わして一服しながら話したあと、こちらも赤城山へ向かった走り出した。



のだが。



やー、速い速い。

いきなり後ろからズバっと抜かれた後は。

poitaさんが直線で待っててくれたとき以外、ぜんぜん追いつけない。



そりゃあ速いだろうとは思っていたが、コレだけ差をつけられるとは思わなかった。

poitaさんはポジションとマフラーのおかげですよなんて言ってたが、それだけじゃない。

乗り手の差も充分(以上に)あったと思う。



三車線使ってぶっ飛ばしていく様子は、間違いなくずっと飛ばし続けてきたヒトのものだ。

さらにもちろん、マシンの仕上げもぜんぜん違う。

220でじりじり渋り始めたメータをチラッと見、遠ざかるpoita号のテールを見つめながら。

悔し紛れに「マフラー換えてやる!」とヘルメットの中で叫んだことは言うまでもない。



いや、マシンの差だけじゃねーのはわかった上で、ね。

 




そろそろ赤城だつーところで、後ろから赤い下品なバイクが現れる。

無論、クソマルだ。

後で聞いた話では、駒寄PAでブッシュに隠れながら、俺らが来るのを待ってたらしい。

相変わらずバカな男だ。



おまけに調子こいてぶち抜いて行ったはいいが、赤城インターで降りるとき、なにやらもたもたしている。

何だと思ったら、高速券なくしただと。

エンジンどころか、いきなりバカまで全開にしなくてもよかろうに。






今日はなんだか、タイミングが悪いというか、流れが悪いというか、迷子トラブルが頻発した。

インター降りたところで、俺とZがガソリン入れたいのでスタンドへ寄るはずだったのが。

マルが先導してるうちに、そのまま空っ風街道へと入ってってしまう。



Zがマルをとめ、Uターンしてスタンドへ。

そこから予定していた広域農道へ入った。

路面がよくて気持ちいい道路だ。



あんまり気持ちよかったからだろうか。

マルが曲がるところを見逃して、ひとり、先に行ってしまった。

俺ならよくあるが、マルにしては珍しいことだ。



まあ、赤城山周辺なら、放っておいても合流できるので、俺らはそのまま、いつもの北面に向かう。

 




ここでも、poitaさんは速かった。

後ろで見てたZが、「明らかにバンク角が違うじゃないですか!」なんつって大笑いしてた。

が、こっちはそれどころじゃない。



ガリガリステップすりながらミラーを見ると、二つ目がぎょろりとこちらをにらんで追いかけてくる。



そのうち、前が開けたところで。

ズボォ!

またイかれた。



なので今度は後ろについて、poitaさんの走りを見せてもらう。

バンク角も、ポジションも、乗り方ももちろん違うのだが、フォームがきれいで、スムーズだ。

俺のとっ散らかりながら、あちこちガリガリやりながらってな走りとはぜんぜん違う。



おぉ、RIIIも、こんなにきれいに曲がれるんだな、と、やたら感心しながらついていった。



赤城山頂の神社に入り、水辺で一服着けながら話していると、やがてマルが現れる。

おーん!

いっちまった。

 




しょうがないので、引き返してくるのを待ちながら、もう少し休憩。

赤城山って、広域農道から入ってくると、結構荒れてるんだなぁ。

いつも走ってるときは、そこそこきれいな道路だと思ってたけど。

なんて今更な話をしながら、楽しく歓談してると。



突然。



ぷしゅぅ!



おい、リアキャリパーから、なんか煙が出てるぞ!



俺の単車の。



どうやら、リアショックをどうにかしようと高速、峠でブレーキを引きずりすぎたようだ。

どこかで見たことのある光景が、目の前で繰り広げられている。

これで俺、Z、マルの三人とも、キャリパーイカれさせ仲間となれたようだ。



そんな仲間には、なりたくなかった。






と、ようやくここでマル登場。

この段階で、10分以上の差をつけ、俺、Z、Poitaさんの圧勝が決定。

そこでまた少し話してから、寒くなってきたので、山を下ることにする。



リアブレーキをまったく使わないで走るのは、さすがに非常に怖い。

三人に離されながら、俺はメットの中で、うぉ! とか ふぎゃっ! とか叫びながらくだり。

途中の、廃棄されたレストランみたいな休憩所の駐車場へ。



そこで最後のダベり。



poitaさんは「疲れたぁ」いいながら寝転がる。

いやいや、アレ、疲れたヒトの走りじゃないから。

単車の話や冗談を言ってるうちに、カラスが鳴き始める。

 

ここでZとpoitaさんが帰るという事で、第九回 Crazy marmalade も終わりの時間だ。

いつものバカに加え、ゲストのpoitaさんまでぶっちぎれてるコトがわかった。

嬉しくも悔しい、 そして有意義なでっかいもん倶楽部+R1-Zだった。



poitaさん、ありがとうございました。






正直、poitaさんの走りを見て、バックステップ+収まりのいいポジション、なんて一瞬、考えた。

しかし、ここで変えてしまっては、ちと具合が悪いのも事実。

ぶち上げた俺のスーパー理論、「フォワードコントロール優位性理論」が破綻してしまうのだ。



誕生から破綻してるって話は、聞こえない。



同じことをしてちゃあ、追いつけたとしても当たり前と(マルあたりに)言われそうだし。

なにより、俺自身が面白くない。

などと、帰り道は切れた走りをするセルシオと追いかけっこしながら、ずっとそのことについて考えていた。



ちょうど梅雨に入ることだし、イロイロ調べてじっくり仕上げていこう。

ちぇ、こっちもやっぱり、終わりがないんだなぁ……




 
# by noreturnrydeen | 2006-06-07 20:22 | でっかいもん倶楽部
 

このご機嫌な天気に、じっとしてられるほど大人じゃない。

つーわけでダチのZ&マルと、筑波山に行った。

俺がRIII、マルがCBRXX、ZがR1-Zだから、でっかいもん倶楽部つーか変則混合お山会



俺は仕事が終わってからなので、マルとZは先乗り。

と言っても、俺が着いたときに、やつらもまだ一本しか走ってなかった。

それからしばらく、風返しを走った後、今日は別の道も走った。



広域農道フルーツラインから、笠間つくば線だ。
 



茨城県石岡市をから笠間市へ抜ける、気持ちのいいワインディングである。

石岡市と笠間市の経済状況格差が如実に現れた、途中から急に道路状況の一変する面白いコースだ。

ま、これからお世話になるのは間違いないから、どちらがどうと言う話は控えよう。



おっと、その前にとても大事な話があった。

フルーツラインへ抜ける途中、裏道を走ったのだが、これがめちゃめちゃ林道チックな道。

山汁、落ち葉、倒木、道に大穴が開いていて、まともに走れたもんじゃない。

マルのCBR1100XXは メガスポーツだから、こういう道は特に苦手だ。

舗装路最強だろうが、そろりそろりとおっかなびっくり走らなきゃならないのも、致し方ない。



ところがRIIIは、重心が低いおかげで、こういう道もまるきし怖くない。

R1-Zについていけるどころか、途中でスライド遊びまでできるくらい。

結局、道を抜けるころには、マルの姿は見えなくなった。



わかる? ミラーの点どころか、姿カタチが見えないのだよ。

それはどういうことか?

 

そう。

 



俺様の圧勝!

 

もう一回、みんなで声をそろえて大きく!




 

かみくんの圧勝!

 
いやね、そりゃ、勝負もクソもそれ以前の問題だとは思う。

そこで離せたからって、腹の底からうれしいわけじゃない。むしろ、ちっと虚しいくらいの心持だ。

正直、かなりセコイ話だなぁとさえ、思ってる。これでいいのかと自分の行く末を案じてる。



でも、だ。

『マルの姿がミラ-から消える』

この事実の前には、そんなことは些事なんだよ。

それにだいたいマルのヤロウだって、「こんなの勝負でもなんでもない」んだから放っておけばいいのに、無駄に悔しがってんだぜ? その証拠に、石岡下館線に入った瞬間、俺とZ横をキチ○イみたいなスピードで ブチ抜いていったんだからね。

基本的に負けず嫌いが余ってるんだ、あいつは。

 

さて、そんなこんなでフルーツライン。

ハイスピードセクションと若干タイトなセクションが混在する、面白いコースだった。

RIIIはふわついてステップ以外の部分を擦ったりするので、悔しいけどふたりにジリジリと離されてゆく。



かと言ってムキになって直線であけると、コーナリングでとっちらかる。

道自体は楽しいのに、結構ストレスがたまった。

VTXの方が遅いだろうけど、今の状態のRIIIと比べたら、あっちのほうが楽しい。

俺にとって楽しく走れると言うのは、大切と言うより絶対条件

だから、ここはぜひとも改善したい。




8th Crazey Marmalade でっかいもん倶楽部 in 茨城フルーツライン_e0086244_2019367.jpg

笠間へ抜け、50号線とぶつかったところで、マルとお別れだ。

なんとかマルを誘ってワインディング経由で帰らせようとするZの策謀を逃れ。

ヤツは50号を、佐野藤岡に向けて帰っていった。



俺とZはそのまま来た道を戻り、筑波を目指す。

筑波スカイラインの、とても「スカイラインとは呼びたくない、タイトで裏道チックな荒道」を四苦八苦しながら走ると、風返し峠に戻る。ここでZがUSBメモリにカメラがついたヤツで、風返しでの走りを撮影しだした。俺は、それを眺めて一服。

二本ほど走ったところで帰ってきたZの顔色が悪い。

疲れたのだろうということで、そのままもう少し休み、Zが復活したところで流れ解散。

第8回でっかいもん倶楽部は、 トラブルも事故もなく、無事、その幕を閉じた。

 

帰り際、ライコランドによってサスペンションを見てきたが。

目星をつけてたプログレッシブのショックは、カラーやバネレートの関係で、装着にひと工夫要りそう。

なので購入を控えた。もう少し 、情報を集めてからにしよう。



そんなわけで、面白かったけど、何かと今後の課題が見つかった第八回だった。

そして次回は、poitaさんの参加も決定した。

今週末から来週あたりで少しでも問題を片付けて、来週の水曜日も、しこたま走るぞ!
# by noreturnrydeen | 2006-05-31 20:12 | でっかいもん倶楽部
 

仕事が終わったのが、午後一時。

そのまま6号線→298号(だっけ?)で、三郷から外環へ。

東北道に乗り継いで、佐野藤岡SAまで一気に北上する。

フライスクリーンの効果は、なかなかのもので、胸から下への風圧が、かなり軽減されている。

午後二時ちょうどに、佐野藤岡へ到着。



で、だ。

R3乗りなら、ここで

「へっへっへ、今この駐車場にいる単車で、俺のが一番でかいんだぜー」

くらい思っても罰は当たらないと思うのだ。

だって普段、「これ、なんしーしー?」みたいな鬱陶しいのを我慢してるんだから。

そう思うだろう?



ところがだ。ついてみれば脇のほうに鎮座してる大将。
7th Crazy Marmalade でっかいもん倶楽部 in 日光、赤城_e0086244_19584140.jpg

なんでここに、このタイミングで、Boss Hossなんだ? 普段でも、そう見られるものじゃないのに。 なんでちょっとした優越感くらい持たせてくれないんだ? なんか俺に恨みでもあるのか? それとも近くにBoss Hoss栃木があるからか?(そういうことです)

おかげで「俺が一番でっかいぜー!」気分だいなし。

いいよ、こっちのが速いから。ふんっ。



この人はなんかトラブってたらしく、ずっと携帯でしゃべってたから、会話は出来なかった。

「写真とっていいですか?」だけ。

結局、走って帰ってったから、何トラブってたかは不明。

アメ車のエンジンだからね、仕方ないと言えば仕方ないんだろう(他人事)。

 

んで、佐野に住んでるクソマルが俺より遅いんで、ブツブツ文句を言いながら、ひとり鑑賞会。

パーキングで、自分の単車眺めながら吸うタバコは、美味いね。
7th Crazy Marmalade でっかいもん倶楽部 in 日光、赤城_e0086244_200327.jpg

15分ほどして、マルが来る。

コーヒー飲んで一服つけながら、駐車場にいた750SSのひとと、ちっと2サイクル談義したら。

それじゃあ、一発いきますか。マルちゃん、うれしそうだね?

「久しぶりだぁ。走るぞぉ」

や、そんな気合入れなくてもいいてばよ。

 



東北道を北上して、宇都宮インターまでが、一発目のハイラインバトル。

つってもR3じゃさすがにCBR1100XXには及ばない。

こっちが200~220でヒーヒー言いながら走ってる横を、ものずげ気持ちよさそうに、ぶち抜いてゆくマル。

抜かれたら抜かれたで、開けても開けても、豆粒みたいな姿は近寄ってこない。

そのまま、宇都宮で降りる。



「おめ、バカじゃねーの? なんでこっちが必死こいてん横を、鼻歌でぬいてくんだよ。つーかよ、クルーザ相手に本気出すんじゃねーよ。こっちぁ200ちょぼちょぼなんだから」

「あのさぁ……270出すと、さすがにちっとクるな?」

全開で走ってる俺の横を抜けた速度が、それか。あーなるほどー! 270で220を抜くつーと、止まってる横を、原付で抜いてく感じね。うんうん、わかるわかる……

も、いいから死んどけ、バカ。



なに言われても、満足気なクソマル。
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そのまま宇都宮日光道路に入り、路面がウエットなのにもかかわらず、200オーバーのバカ。

水しぶき上げて、俺の視界から消え去ろうとしやがる。仕方なくこっちも、ヘルメットの中で悪態をつきながら、 一生懸命に加速。車線変更で白線スリップかましながらも、なんとか離されずに無事日光へ。

「おめ、ウエットで200とか出すな。俺が死ぬから」

「270のあと減速しての200だから、ほっと一息ついてる感じなんだよな。つーかよ、そんなにシンドいなら、ハナからついてこなきゃいいべよ」

ま、それはそうなんだが。

 


いろは坂に入る前に、もう一度イップク。

マルと走ると、アベレージが高くて、そのぶん休憩が多い。

煙を吐きながら、そろそろ人生の半分を一緒にバカやってきた感慨なんかを、ガラにもなく話してみたり。



いろは坂は、Uターンと直線をつないだレイアウト。

R3がどこまで行けるかなぁと思ったけど、やっぱりしんどかった。

クルーザにしては旋回性が高いとはいえ、相手はブラックバード+マル。

ギャグか? ってくらい身体をインに入れて旋回してみたが、しょせん焼け石に水 。



突っ込んで旋回まではいいんだが、コーナー後半の部分は、頭が出口に向くまで、ひたすら我慢。

ステップ擦ろうが、フレーム擦ろうが、向きが変わるまでは我慢するしかない。

ドリフトの練習、したほうがいいかなぁ(反省の方向が間違ってます)。

 



いろはを越えて、そのまま国道120号を爆走し、金精峠に入る。

と、ここらから、ようやく乗れてきた。路面が良くないのと疲労とで、マルの速度がいくらか落ちたトコに持ってきて、こっちは操るコツがわかってきた。 気持ちよくマルのケツを突っつきながら、ハイペースですっ飛ばし、一路、赤城山へ向かう。

赤城到着。

7th Crazy Marmalade でっかいもん倶楽部 in 日光、赤城_e0086244_2043936.jpg

と、周りを見渡せば

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貸切状態。

ここで、持ってきたビデオカメラをセットし、マルの走りの撮影会だ。

もちろん、俺の頭の中では、マルを喰う宴(うたげ)の時間だ。



この辺の動画は、帰ったらいつものトコにアップしとく。

見れない人用に、これも帰ってからだけど、二三本編集して見れるようにもしよう。

がんばれ、明日の俺。

 




で、早速走り始めたんだが。

やべー、やっぱ速ぇわクソマル。気ぃ抜いたら、一瞬でミラーの点にされる。

だが、こっちも「覚悟しとけ」とか吹いちゃった手前、黙って離されるわけには行かない。

いろはでインに身体を入れるのがダメだったから、赤城ではオフ車っぽい乗り方で攻めてみる。



早めにマシンをバンクさせて、身体は起こす。

ダートラとかオートレースみたいな、いわゆるオフ車乗りをするほうが、絶対速度よりも安定感もしくは安心感が増すことで 精神的に余裕ができ、結果的にミスが少なく走れるようだ。

そんで遠心力に対抗するために、その状態から外脚を目一杯伸ばして、重心を内側へ入れる。



「脚がもう少し長かったら、旋回スピードも、もう少し上がるのかなぁ」と思いながら。

たまに内足を出して、オフ車みたいに擦ってみる。

つーか内側にあるものは、車体だろうがブーツだろうが、擦れまくる。

 




ま、最終的には、動画をアップした後、見た人それぞれに決めてもらうとしようか。

後半はクソマルに120制限かけて走ったので、なんとかフレームに収まってる。120縛りてのは、放っておくとクソマル、長めの直線でメータの針を200に放り込みやがるのだが、そんなもん、撮影できないから決めた上限速度だ。こっちはまだ、そこまでR3と仲良くなってない。

それでも、少しづつ、少しづつ、RocketIII の限界が見えてきた。

つーか、メッセージが聞こえてくるようになった。

ま、メッセージつーより悲鳴になったから、聞こえてきたてな話もある。詳細は後日。



赤城山を駆け上り、駆け下りながら、俺とマルの至福の時間が続く。

ああ、俺たちは、この時間のために生きてるんだなぁ。




 

やがて日も翳り、そろそろ終わりの時間だ。

今回は俺もマルも、自分の課題を得ることが出来た、いい走りだった。もちろん得ただけではない。この世は全て等価交換(参考:鋼の錬金術師)。得るものがあれば、失うものもある。マルの方は知らないが、俺の方には失ったものもいくつかあった。

新しいステップの一部と。
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ブーツのカカト。
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ついでに、ヒールスライダーと、それを留めるネジも。

 

帰路につき、しばらく走ったところで、おしっこがしたくなった。

マルにその旨を告げると「俺も」ってんで、見つけたコンビニに入る。



と、次の瞬間、土砂降り。



カウルについた虫の死骸を、きれいに洗い流していただけるのはありがたい。
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が、帰れないのはありがたくない。



雨が行くまでコンビニで時間をつぶし。

ようやく小降りになったので改めて出発する。

下道を群馬から栃木に向かって走ってると、しかし、だんだん雨脚が強くなる。

そのうち、本降りになってきた。信号待ちで停まったとき、 ついに俺の心は折れた。



「マルちゃ~ん」

「あ? あんだ?」

「今夜は帰りたくないの」

「……そうか、泊まっていけよ」



などと、恋愛ドラマ風ホモネタ遊びしたのが、まずかったのだろうか。

県道50号線をマル家目指して走るころには、雨の方も本腰入れてきやがった。

ザンザン降りで前も見えない状態。

それでもクソマルは、水煙を蹴立てつつ120~150で走る。

あのバカはハイドロプレーニングとか知ってるのかなぁ……

 

ほうほうの体でマルの家にたどり着き。

シャワーを浴びて酒を引っ掛けたら、今日、撮って来た動画の鑑賞会だ。

赤城山を走るキチガイCBRの姿を見ながら。

ここでヤバかっただの、ここはイイだの、くだらない話で盛り上がる。



結局、マルは6時間、俺は7時間走り続け。

総距離300キロのほとんどは高速かワインディングだったから、ツライってことはなかった。

だが、仕事の合間に半日で走るのは間違ってるかもね。

でも、おなか一杯になるまで、走り倒した。



明日にはまた、日常にもどらなくてはならない。

でも、こんな時間があるから、俺たちは単車を降りないんだと思うし、日常のこまごましたことに対抗しながら、何とかかんとか生きていけるんだと思う。とかカッコつけてても、その前に早起きしてもう100キロ走って帰らなきゃならないんだけど。

疲れたけど、最高の7th Marmaladeだった。

 

さて、次はいつにしようか?



 
# by noreturnrydeen | 2006-05-25 19:57 | でっかいもん倶楽部
 
仕事を終え、柏インターを目指して走る。

柏から常磐道に乗り、一瞬、昨日までの流れのまま首都高を目指しかけながらも、一気に北上。

相変わらずの慣らし中のストレス速度で巡航しつつ、一路、福島を目指す。




R3もVTXと同じく、いや、それ以上に強風に強いようだ。

常磐道名物の強風をものともせず、半分(以下?)の力で、ぐいぐいと常磐道を下る。

でも、ホンキで走れないマルチシリンダほど面白くないものはないわけで。

いや、三春までの道中の長いこと長いこと。



 

いわきJCTの手前でマルに電話。

「もうすこじゃねーか、早く来いよ。気をつけてなー」

何も知らずに、のんきな声を出しやがって。いま、その顔をゆがめてやるからまってろよ。

と意地の悪い笑いを浮かべながら、昨日のアンコ抜きしたシートのせいで、ケツが痛くてしょうがないのに閉口しつつ、船引三春ICを目指してひた走り、やがて到着。駐車場で金を払い、どこかに出かけているというマルたちが来るのを待ちながら一服。

正直、樹齢千年の滝桜とか、も、どうでもいい。

とにかくマルの悔しい顔や、ガンボのびっくりする顔が見たい。

 


やがて、排気音が聞こえてきた。

赤いCBR1100XXを先頭に、ニンジャとFZ、三台の単車がやってくる。

R3は黒とメッキパーツのクルーザだから、一瞬見ただけではVTXと見分けがつかない

何事もなく横に停めた三人(まあ、Zは事情がわかってるから、実際はふたりなんだが)のうち。



真っ先に騒ぎ出したのは、予想通りガンボだ。

何度か『え?』って顔をし。

「なんで? なにがおこってるの?」と叫び。

ようやく事情を理解したのだろう、笑いながらおもむろに

「やられたっ! 」と叫ぶ。

俺、ニヤリ。




続いてマルが、

「何を騒いでるんだ?」

って顔をしながら、やつの脳内ではVTXなはずの単車をしげしげと眺め。

やがて理解すると、苦笑を浮かべて

「そうきたか!」

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もーね、我慢した甲斐があったよ。


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こいつらの驚いた顔だけで、ご飯三杯食えるね。




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そのあとは、R3購入のいきさつから、スペックやハンドリングの話を一通りして。

落ち着いたところで、みんなで滝桜を見に行った。

6th Crazy Marmalade でっかいもん倶楽部 in 滝桜_e0086244_1949587.jpg

ガンボとZは、俺がくるまでに行ってた「つくし取り」とか「花の撮影」の話をしてる。

マルがその後ろから

「美しいだの風流だのが、一番似合わない顔ぶれだよな」

言うと、Zやガンボが

「そういうマルさんが、花とか見るたびに『かわいー』とか『きれいだぁ』とか感動してたじゃないですか」

と切り替えす。


ところが。

本来ならそういうことを言われれば、照れるなり強がるなりごまかすなり、何らかの反応をするマルが、

「うるせー」

とか言ったきり。



ん? と思ってマルの顔を見ると。

俺の方を見ながら、ものすげえ複雑な笑顔を返しやがった。

なんのことはない。悔しいのだ。

いっやー! めちゃめちゃ気持ちいい!

この顔を見るためにR3を買ったといっても過言じゃないね。




6th Crazy Marmalade でっかいもん倶楽部 in 滝桜_e0086244_19512221.jpg

滝桜を鑑賞し(俺とマルは滝桜どころじゃなかったのだが)、駐車場にもどる。

俺とガンボは常磐道、Zはマルの家に行くと言うことで、ふたりは東北道。

ここでお別れかと思っていたらZが、天気の話でもするように淡々と


「ここからなら、ちょうど常磐と東北の間なので、途中まで下道で行きましょう」


つまり、せっかくだからワインディングを走ってから帰ろうと言うのだ。

もちろん、異存のあるような常識人は、 俺のダチの中には一人として存在しない。

あっというまにワインディング→高速ルートに決定した。



日も落ちかけた時間に、これから250キロくらい走って帰るってのに。

最高に楽しいヤツラだ。

 



R3の、ワインディングでの真価を試せるときが来た。

俺の苦手な中高速コーナが多いコースなので、逆にわかることも多いだろうし、VTXとの違いもはっきりするだはず。バンク角から言って、VTXよりは断然戦闘力が高いはずだし、上まで回せなくても、その実力の片鱗くらいはうかがえるはずだ。

そう思って走り出したのだが。



いや、正直驚いた。

まだ俺も乗れてないし、上までまわせもしないのだが、その段階ですでにVTXより速い

5年も乗って、ステップ2セット以上削り倒し、イロイロ妄言を吐けるほど扱えるようになったVTXよりもだ。

「これで、俺が乗れてきて、エンジンも全開で回せるようになったら、どこまでいけるんだろう?」

マルのケツを眺めて走りながら、俺はヘルメットの中でほくそえんだ。





と。

東北道組と別れるポイントの手前で、Zが停まった。

「上にあった自販機まで戻って休憩しましょう」

翻訳すると、「面白い道だったから、もう一回走ろう」と言うことだ。

これから、200キロ以上も走って帰らなきゃならないのに。

それでも『楽しかった』という理由のみで、あえてもう一度、同じ道を走る。

これぞまさにZRZクオリティ。

や、知らないけどたぶん。

 



今度はマルの前に出て、Zに引っ張ってもらいながら走る。

のぼりだから、さっきほどZに離される事もなく、自販機のところまで一気に戻った。

と、マルがヘルメットを脱ぎざま

「やべぇ、思ったより追いつけなかった」

俺にとっては、最高の賛辞である。

同時にR3の秘められたポテンシャルを思って、うれしくて仕方なくなった。



それからしばらく自販機のまえでダベる。

ニンジャ好きのマルが、ガンボのニンジャのセッティングの話で熱く(暑く)なる。

ガンボも熱心に聴いてたのだが、そのうち

「乗ってみる?」

マルが断るわけがない

ガンボのニンジャにまたがると、いま来た道を下りだした。



三人でダベってるうちに、オンオンと排気音が聞こえ、マルが姿を現す。

そのままこっちには来ないで、さらに上へと消えてゆく。

そのコーナリングの姿を見て、俺は初めてマルに会ったころを思い出した。

アップハンのニンジャでコーナーの向こう側に消えてゆく姿は、二十歳のころと何も変わらない。

その変わらなさがうれしくて、思わず、「懐かしいぃ!」と叫んでしまった。



ガンボニンジャのこれからの課題が決まったところで、あたりはだいぶん暗くなってくる。

残念だが、<第六回Crazy Marmalade でっかいもん倶楽部in滝桜>も、終わりの時間だ。

俺たちは分かれ道でホーンの挨拶をすると、それぞれの帰路についた。


 



って終わればカッコいいのだが、現実は甘くない。

現実つーか俺の方向音痴っぷりは甘くない。



同じく方向音痴の気があるガンボとふたり、きっちり道を間違え。

予定よりひとつ遠いICから常磐道に乗る羽目になった。

もちろん、当たり前のごとく堂々と 、いっそすがすがしく道を間違えたのは、俺だ。



ふたりで相談しながら、半分野生のカンで走ると高速入り口の看板が見えてきた。

こうやってたまになんとかなるから、覚えないんだなきっと。



ようやくたどり着いた高速の入り口で、ふたり、顔を見合わせるまえに叫んだ言葉は

「ションベンしてぇ」

寒さと振動で、尿意が促進されるのは、単車乗りだけが知る秘密。



男ふたり仲良く連れションしたあと、柏インターを目指して走り出した。

「マルとZは、今頃もう、家についてるかもしれないなぁ」

なんて思いを、頭によぎらせながら。




 
# by noreturnrydeen | 2006-04-20 19:32 | でっかいもん倶楽部

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