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夏ツーリング(3) 十和田湖~小川原湖~遠野 戦う(?)かみさん

 
 
なんとか凍死することもなく、無事に起きたら。

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本日も晴天なり(©TKさん

今日もひらひらふらふら、風まかせで走り出そう。

と、その前に、恒例の「朝スープ」を作ろうか。


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真鍮製のトランギアは、木のテーブル上だと、やたらカッコいい(・∀・)

んで、作った春雨スープをすすりながら、思い出した。

昨日のアレでフルードが微妙なだけに、ブレーキがちょっと不安なんだっけ。



じゃ、十和田湖一周しながら、なんとなく観光的な感じで行こうか?

つわけで走り出し、ふと気づいてビューエルさんを道っぱたに停める。

忘れてた。昨日の夜チェックしたら、もう、動画のSDカードが一杯だったんだ。

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胸に付けてたビデオカメラを外し、代わりにカメラを今までより使いやすい首下げへ。

この位置だと、カメラのストラップが映り込んじゃうので、今までは横へよけてたのだ。

これから先はビデオ撮らないし、そのぶん、写真を頑張らないとなぁ、などと思いながら。



十和田湖畔を走り出す。



103~454と十和田湖の南岸を半周し、102号との交差点に来たところで。

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観光案内を見つけ、「たまにはツーリングマップル以外の地図も見てみるか」と停車する。

この交差点はスペースが広くなっていて、近くに展望台があった。

なのでまず先に、展望台へ登ってみる。

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展望台の階段下にあった、天然記念物をしめす碑。



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展望台からの風景。朝もやがかかった湖は、昼間とは違った風情があるね。

それからもどって、案内看板を見てみると、「虹の湖(にじのこ)」と書いてある。

なにそのドリーマーな名前。ちょっと見てみたいじゃん。



最初の行き先を、虹の湖に決めたら、102号を北西に向かう。

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十和田湖の周辺は、基本的にどこを走ってもワインディングという、スキモノにはたまらないステージだ。

まあ、だからこそ俺が「観光」なんて言えるんだけど。

やっぱ朝からワインディングって幸せだよねぇ(///∀///)



20キロ走るか走らないかくらいで、虹の湖に到着。

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さっそく、ワクワクしながら単車を降りると。

あれ? なにをもって「虹」なんだろう?

どうにも、レインボー成分がひとかけらも感じられない。



ここはダム湖で、近代になってから命名されたらしいのだが、この時の俺は知らない。



「近くまで行けば、ニジるのかなぁ」



怪しげな自作動詞をつぶやきながら、湖畔へ近づくと。

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この階段を歩いて下れと? そしてまた歩いて登ってこいと?

みなさんご存じ「かみは歩かない」ので、この画を見た瞬間、虹とかどうでもよくなる。

なので、階段の上からテキトーにパチリ。



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う~ん、やっぱりレインボーエッセンスは感じられないなぁ(´・ω・`)



微妙な虹の湖をあとに走り出してすぐ、国道394とぶつかったところで、東へ折れる。

ここまで来て、八甲田の山並みを走らない手はないからね。

ちなみに八甲田山は連山の総称で、単独の「八甲田山」って山はない。



偉そうに言ってるけど、前の東北ツーリングで知った知識だ。

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八甲田の山々を左手に見ながら、国道394のワインディングを楽しむ。



と、城ヶ倉大橋を越えたところに展望所があったので、するっと入り込んだ。

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ぽっかりと浮かぶ雲が、どうにも夏でたまらない。



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いま渡ってきた、城ヶ倉大橋。ダイナミックな景観だ。

もっとも俺には、そんな光景よりも、さらに気になってることがある。

何枚か写真を撮ると、愛機ユリシーズの元へ戻り。



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ブレ―キャリパーのフルード漏れをチェック。

どうやら増し締めが効いて、キャリパー周りは完全に乾いてるようだ。

よし、これならワインディングもダートもまだまだ行けるぞ!(学習しましょう)



休憩しながら地図を見てると、394で東に太平洋の近くまで出れば、小川原湖って湖がある。

十和田なみに大きい汽水湖なので、それじゃあそこへ向かうことにしようか。

ぱたんと地図を閉じてバッグに仕舞う。



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天気は上々で、景色も美しく、気温もまだ涼しい。

気になってたブレーキも大丈夫だった。

ならば、走るだけだ。



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これは石倉山あたりだろうか。

基本的に、それほど激しいツイストじゃないので、カーブひとつひとつをていねいに走ると楽しい。

つーか、こんな道で気合なんか入れたら、俺より先にビューエルさんが音を上げちゃうよ。



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これはたぶん、八幡岳のふもとあたりのクソ峠。

楽しくすっ飛ばしてたら、菜の花だか何だか、黄色い花がきれいだったので、停まって撮ってみた。

俺にだって、花をめでる気持ちの一つや二つはあるんだぞ?



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これは七戸(しちのへ)の手前あたりの田園風景。

急に目の前がどかんとひらけて、美しい田園が広がったので、感動したのだ。

いや、似たような風景はいいだけ見てるんだけどね。



なんど見てもやっぱり好きなんだよね、こういう画(・∀・)



七戸に入ったくらいで、見覚えのある名前の道を見つけた。

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道の駅「しちのへ」は、前にも来たことがある、馬の銅像が特徴的な駅だ。



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なんだかんだ、単車乗りなら燃えるよね、実物大の馬の像って。

なんなら腹にエンジン乗せて、動いてくれたらいいのにな。

いや、それでも俺はビューエルがいいけど(・∀・)



この銅像と反対側にある施設で、タミヤ模型のイベントだか展示会みたいのやってた。

10~20分くらい待てば見れるっぽいんだけど、言ってもそこまで興味ないのでスルー。

万が一、馬のプラモとかあったら買っちゃいそうだしwww






つわけで湖を目指す旅、続行。

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ファイル末に置いてあるマップだと変な風に走ってるけど、実際はひたすら394を東行してる。

地図を分ければちゃんと詳細に出せるんだけど、もうめんどーだから勘弁してね。

だいたいのルートは合ってるから、あとはほら、ノリで(意味が分かりません)。



やがて小川原湖畔へむかう案内表示が出たので、それに従って走る。

書いてある「湖水浴場」って言葉がなんか新鮮だった。

言われてみれば、そらそうなんだけど、湖水浴ってあんま使わないよね。そうでもない?



お墓まいりをしてる人々を横目に、いよいよ湖畔に到着。

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小川原湖は十和田湖と変わらないサイズの汽水湖なので、さすがにでかい。

南北に長いので、東西の湖岸の距離が近いせいだろう。

対岸にきっちり陸地が見えるのも、なんかわくわくする。



気持ちいい景色と風にうれしくなって、湖を見ながらトコトコ走ってゆくと。

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「おー! なんだここ! めっちゃ好きっ!」

湖畔のライン、緑のもりあがり、空の青さのすべてが完璧。

思わず停まって、ここで小休止を入れる。



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風に吹かれながらタバコをくゆらし、湖面を眺めながら大きく伸びをする。

「きもちいー! まだ午前中かぁ、めちゃめちゃ悔しいなぁ」

要するにここで野宿したかったなぁ、と(・∀・)



風と景色を堪能したら、また湖畔に沿って走り出す。

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ときどき、道がダートになってたりして。

今限定でダートに敏感な、かみさん46歳、そろ~りと走ってゆく。

もちろん心配なのは、コケることじゃなくて、振動で壊れること(´・ω・`)



小川原湖をあとにしたら、湖南を走る「青い森鉄道」に沿って走る。

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三沢や八戸の市街地をぬけて、国道45号線にのったところで。

道の駅「はしかみ」で、小休止。

タバコをくわえながら地図を見て、県道42号から山の中へ行こうと決める。



と思ったら、その42号との分岐に軽トラがたくさん信号待ちしてた。

「あら、混んでるじゃん。せまいワインディングで抜くのめんどーだな」

ならば山をあきらめ、もう少し海沿いに走ってゆこうか。



どうしても暑かったら、その時また山へ行こう。

なんて思ってたらそうでもないので、そのままちんたら国道を走る。

まあ曲道はさんざん走ったし、今日はこんなんでもいいかな。



そういや、出がけに「観光」とか言ったしね、今さら思い出したけど。



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海を見ながらのんびりドコドコ。

うっとうしいほどの渋滞もなく、平均60~80スピードくらいの流れなので、すり抜けもせず。

走りながら、いろいろなことを考える。



(このまま走ったら、三陸かぁ。そういえば三陸海岸は震災以降、走ってないんだよなぁ)



なんて思いながら久慈に入ったところで。

なんと! 「三船十段記念館」の文字を看板の中に見つける。

いや、そら行くでしょ、元柔道家としては(`・ω・´)。



案内看板がわかりづらかったので、携帯で検索しながら道をたどる。



もともと、明確な目的地をもって走るのは苦手なので、なかなか難儀した。

こういうときだけは、ナビゲーションが強いよね。

面白くないから、俺は使わないけど。



携帯に案内されて、どうにか三船十段記念館に到着。

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国体の柔道、今回は久慈でやるのかな?

なんかそれっぽい横断幕が出てた。

最近の柔道のルール、イマイチわかんねぇから見てないんだけど。

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三船十段の銅像。

自分の銅像って、うれしいものなんだろうか?

万が一俺が、日本のために偉業を成し遂げられたとして、銅像は断るだろうなぁ。



それか、めっちゃ美化してもらうかwww



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中は基本、撮影禁止なので、ロビーで上映されてた動画と、等身大の写真。

動画の内容は、けっこうyou tubeなんかに流れてるやつ。

投げの形の「裏」なんかもやってて、興味深く見てしまった。



なんだかんだ、たっぷり一時間以上も見学し。

ようやく、記念館を後にする、30年前の柔道家。

う~む、帰ったら少し稽古しようかな、とこの時だけは思ったり。






記念館から、せっかくだから281号で山の方へ出ようと思ったんだが。

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気付いたら反対向きに走って、海へ出ていた。

「まあ、風がこっちに行かせたんだろ。んじゃ、また海沿いを行くべ」

と、カッコつけた独り言をつぶやいて走り出す46歳。



ま、単車ってのは、自分に酔ってる方が楽しく乗れるからね。



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海沿いの国道45号線をひたすら南下。

途中でバイパスつーか高速の無料区間も走ってみたり。

つっても一車線だし、こっちもそんなやる気ないから、ぶっ飛ばすわけじゃないんだけど。



と、「龍泉洞」の文字が現れる。



いつもの夏ツーリングなら、洞窟は涼しいから迷わず向かうところなんだが。

今夏はどうしたことか、下を走っててもまったく暑くない

むしろ時々、寒ささえ感じるほどだ。



「龍泉洞かぁ、今寄ったら寒そうだなぁ。流れも良くて気持ちいいし、このままでいいか」



つわけで海を見ながら、考え事をしながら、ただ、漫然と走る。



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宮古あたりを通りながら、「そろそろ寝るとこ探さねぇとな」と思いつつも。

なかなか山側に出るいい道に出会えず、なんとなく距離を重ねてゆく。

ま、釜石あたりから遠野へ向かって、最悪、遠野の道の駅にでも寝よう。



だいたいの方針が決まったので、心に余裕が出てくる。

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なので途中、陸中海岸の展望所なんかに入ってみたり。



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ここだけで言えば、震災の影響はもう、まるっきり感じないといっていいかな。



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もちろん、俺に見える範囲の話だけど。



ここへ来る間も、復興が進んでるところと、そうでないところの差があるなぁと感じた。

ただ、基本的にそれほど走ったことのある場所じゃないので、なんとなく他人事だった。

それが、山田あたりに差し掛かった時、一気に実感されるようになる。



知ってる道やその周りの施設が、まだ復興途中というか「仮」な姿。



M109Rで通ったときの店は、まだバラック的な建物のまま。

駐車場も土を盛り上げただけで、砂利さえ敷いてない。

「そうか、まだなのだな」と、すこし気持ちが沈む。



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道の駅「山田」には、思い出がある。その時のレポートを引用してみよう。

知ってるヒトは知ってるだろうが、ツーリングマップル東北の65ページF-2、
この山田の少し先に、リアス式海岸を指して「まるで別世界に入り込んだよう」と書いてあるのだ。
そう言われれば、何が別世界なのか見てみたくなるだろう?」

こんな感じで興奮気味にここで休み、北海道から来た「日本一周中の若者たち」と出会う。

彼らは数日後、本当に俺の家まで顔を出してくれた。

そんなステキな思い出だ。



だが、今回はここじゃ寝ない。

当初の予定どおり、遠野まで足を伸ばしつつ。

途中で場所があればそこで野宿、なければ遠野で野宿だ。



山田を出たら少し南下し、遠野へ向かう県道35号線で西へ。

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太陽はすっかり傾き、荷物の中からジャックダニエルが「休もうぜ」と語りかけてくる。

俺だって呑みたいんだ、もう少し待ってろよ!

道の駅で寝るなら暗くなってからの方がいいから、少なくとも35号は走り切るぞ。



そんな風に35号線のクソ峠をすっ飛ばしていると。

通りがかりに、えらく広いスペースを見つけたので、停まってUターン。

ずんずん入り込んでゆくと……

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これは完璧だろ。ナイス野宿ポイント!(´▽`)

エンジンを切ると、水の流れる音が聞こえてくる。

そちらの方へ歩いてゆくマイトガイ。



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お、これか。

涼しい林間の、水音が聞こえる野宿ポイントなんて、最高じゃないか。

つわけで、寝るのはここに決定し、早速、荷物をおろしてゆく。



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椅子がテーブルじゃなくバイクの方を向いてるのは、三日目なのでメンテナンスするため。

落ち着いたところで、携帯を取り出してみると、どうやら電波が届かない。

なのでSNSでの報告はあきらめ、まずは呑む前にメンテナンスをする。



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排気デバイスのワイアがゆるんでたので、しっかりとネジを締め直し。



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チェーンにオイルをさしてやったりと、メンテナンスしていると。



入口にクルマが止まって、中からおじさんが出てきた。

まっすぐこちらへ向かってくるので、「ありゃ、ここじゃ野宿できないのかな?」と思ってると。

おじさん、にっこり笑いかけてくる。



かみ 「こんばんはー! ここで泊まっちゃまずいですかね? 明日の朝早く出ますが」

おじ 「こんばんは。いや、ぜんぜん構わんよ。ただね……」

かみ 「はあ、なんでしょう」







おじ 「昨日、このへんにクマが出たんだ。だから気を付けてね。今、その警戒で回ってるんだ」



かみ 「は、はい……わ、わざわざ、ありがとうございます……」

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とんでもない前フリをするなり、さっさと帰ってゆくおじさん。

その背中を写真に撮りながら、途方に暮れる、かみさん46歳。

気を付けろって、なにをどう気を付ければいいんだろう(´・ω・`)



「ま、とりあえず食い物とハミガキ粉は、オモテに出しておこう(水曜どうでしょうで得た知識)

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つわけで使う分のハミガキ粉と、数少ない食料を外に出す。

それから、しばらく考え込んで。

一応、クマに応戦する準備もしておこうかと、バッグの中を探り。



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ナイフとハンドアックスを取り出してみる(`・ω・´)キリッ

昼間、柔道家としての刺激を受けてたから、ちょっとガッツが出たのかね。

間違いなく蟷螂の斧、焼け石に水なんだけどwww




準備が終わったところで、ちょっと背筋がゾクっとなった。



なんだ、武者震いか? と思いつつ、ため息を吐くと。

「あれ、タバコじゃねえぞこれ、息が白いじゃねぇか」

ゾクっは、クマと戦う決意からくるものじゃなくて、単に寒いだけだったようだ。






とまあ、切なさ全開の戦闘準備をしたら、あとはゆっくり呑むだけだ。

ジャックダニエルを薄い水割りにして、ちびちびやりながら徒然に。

今回のツーリングで得た、次回への教訓を振り返ってみる。



湯沸かしはアルストで済むから、ガスやガソリンストーブは要らないかな。

椅子もなくていいかな? もしくはサーマレストを座布団にする?

ラックは山賊だけにして、ソロの時はもう、本当にギリまで荷物を減らそうか。



そんな風に、単車のこと、旅のこと、道具のことなんかを考えつつ。

電波がつながらないから、SNSで友達とやり取りすることもなく。

ひとりっきり山の中で、穏やかな時間を過ごす。



あと一杯が終わらずに、延々と呑み続けた。

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そんな、三日目の話。




 

by noreturnrydeen | 2016-08-13 23:47 | ソロツーリング

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