XB12X ノッキンオン・メンテナンスドア
2013年 12月 28日
数日前から、もしかしてそうかなぁと思ってはいたのだが。
コツッ、コツッ。
朝っぱらから、ノックの音がした。
通勤路をすっ飛ばしていた俺は、盛大にため息をつく。
このノックは、天国のドアでも、君のドアでもなく、メンテナンスのドアを叩く音だからだ。
平たく言うと、ベアリング交換のお知らせである。
コレを無視すると、とてもめんどくさいことになるのは、今春、イヤと言うほど味わってる。
昨日、「今年のバイクいじりはおしまい」なんて言ったからだろうか。
ま、ブーたれてもゴネても単車は直っちゃくれないので、メンテしてやる。
半日仕事が終わったら、ユリシーズをジャッキアップして。
フロント周りをバラす。
別にフォークは抜かなくてもいいんだが、ついでに掃除してやろうと思ったのだ。
せっかくアクスル抜いたんだし、バランスよく締め直したいってのもある。
ベアリングを抜く前に、本当にベアリングなのかどうかチェック。
触ってみると、やっぱり動きが渋い。
もっとも、200キロからの車体で、荒れた道だろうがダートだろうがすっ飛ばのだ。
おまけに雨でも毎日乗り倒すのだし、ある程度は仕方ないのだろうけど。
古いのをプーラで引っこ抜いたら、エリック牧場へキープしてあるベアリングを取り出し。
プラスチックハンマーで叩き込めば終わり。
それからフォークを磨きつつ、オイル漏れがないかチェック。
大丈夫そうなので、フロント周りを順番に組み付ける。
アンブラコボルトに、齧り止めのカッパーグリスをたっぷりと塗って、キャリパーを取り付けたら。
あとは各部のポジションを調整して、作業終了。
ばら撒いた工具を片付けて、さて、帰宅がてら裏道を流してみよう。
通勤路のツイストを飛ばし、ハードなブレーキングや、荒っぽいコーナリングをしてみる。
そんなにおかしくなかったと思ってたが、交換してみると違いは歴然だ。
フロント云々より、寝かしこみとリアの喰いが、笑っちゃうほど気持ちいい。
前がきちんとスムーズに回るから、後も本来の性能を発揮できるのだろう。
ユリシーズは、日本車と違ってすぐに具合が悪くなる。
だけど、その前にはちゃんと、「おい、そろそろだぞ」と教えてくれる(除、電気系)のだ。
車体から聞こえてくる、そんな声を聞き逃さず、面倒がらないでメンテしてやれば。
こいつは、きちんと走りで応(こた)えてくれる。
俺にはそれが、たまらなく可愛くて仕方ない。
明日の日曜は、どこか走りに行こうかな(´▽`)
そんな感じ。
/了