山陽~九州~山陰ツーリング 西遊記 七日目2/2
2007年 07月 20日
知恵の輪のそばに、案の定、傘松公園行きのフェリーが出ていた。
その名も、かもめ3号。1号と2号は見当たらなかった。
がらがらの貸切だったので、蒸れたブーツを脱いで足を冷まし。
天橋立を横から眺めて海を渡ると。
元伊勢 籠神社(もといせ このじんじゃ)の境内へ。
浦島?
本来、この手の作りは嫌いじゃないのだが、さすがに出雲大社のあとじゃ見劣りする。
リフトに乗って、傘松公園に上がれば。
もっとも有名な景観。
ガスってるのが、呪わしい。
ちなみにコレが股のぞき。
むろん、この写真に画像加工なんてワザは使ってない。
ちゃんと、カメラを逆さにして撮ったのだ。
景勝に対する、最低限の敬意である。
や、さすがに股の間からのぞいて撮ったわけじゃねーンだけど。
ま、心意気は褒めれ。
二人の愛よ永遠に。
この中で、いくつの鍵が残ってるんだろうねとか、イジワルなことは考えちゃいけない。
むしろ考えるならこっちだ。
のんびりと風景を眺め、酔いを醒まし、さてそろそろ帰るか。
雰囲気のある、板張りの桟橋チックな廊下を渡り、橋の向こうで待つ愛機の元へ。
お次は舞鶴。
そこから京都市内へ行こうか。それともまだ海側を走ろうか。などと考えながら走り出し、178号を走っていると、つるっと舞鶴まで来てしまった。道はココで、国道27号にぶつかる。右へ行けば京都。左へ行けば海沿いの道から敦賀だ。
敦賀に行く途中には、NEKOさんが言っていた三方五湖レインボーラインがある。
正直、ココまでの道程で、ワインディングはお腹いっぱい走った。その上レインボーラインは有料だ。だが、向こうに行けば気も変るかもしれないし、何より京都市内より混んでないだろう。よし、それじゃあとりあえず敦賀に向おう。
そう決めて俺は、走り出した。
誤算。
もね、去年の東北の、青森から盛岡の地獄的な長さを思い出したね。
とにかく、敦賀までがアホほど遠い。距離にしてしまえばどうってことはないのだが、道が込んでるのと疲れてるのとで、下道約100kmが、かなり堪えた。高浜を越え、小浜湾を望むころには、金払ってワインディング走る気は、サラサラ失せていた。
27号の混みっぷりに閉口した俺は、小浜で休憩しながら地図を見てルートを決める。国道と併走する県道24号を使い、そのまま22号と繋いで行けば……と見ていたところで、ちょっと行きたい駅を見つけた。しかも、そこに至るルートは、大好きな広域農道だ。
なので、さっさと県道に乗り、淡々と距離を稼いでゆく。
やがて道は22号になり、北上し始める。5~6km走ったところで、広域農道の入り口を見つけると、俺は意気揚々とそちらへ曲がった。とにかく混んでない道が走りたかったのだ。そして、出雲で詣でた神々は、俺を見放さなかった。
遠方に山々を望みながら、ダイナミックにうねる広域農道。
今回、地図を睨みながら見つけた色々なルートの中で、この道がイチバン、嬉しかった。気持ちよかったのは阿蘇だったが、嬉しさで言えばこの道の方が上だ。自分で見つけ、厄介な渋滞をかわし、前後自分だけになった瞬間、目の前に広がるこの風景。
ちょっとウルみかけた。
来てみたかった、小浜線の十村駅。
広域農道は、このまま気分よく15kmほど続き、やがて27号に接続する。さらに10kmほど東行すれば、北陸自動車道、敦賀インターの文字が見えてきた。時間的にはまだ走れる余裕があったのだが、俺はココで高速に乗ると決めていた。
なぜなら、敦賀から50kmも走れば名神高速。そこからもう50kmで尾張一宮。
そう、そこいらから電話すれば、ミチル君やフラナガンを捕まえて、いっしょに走るなり遊ぶなり出来るじゃんと考えたのだ。そのための体力を残しておこうという、40近くなった男らしい、あさましい、もとい、考え冷静な判断だ。
賤ヶ岳(しずがたけ)SAで休憩&給油したあとは、一気に尾張一宮へ。
サクっと着いてミチル君に連絡するも、なかなか連絡が取れない。
つーか、ぼけっとM109Rを見てると、悲しい出来事が訪れる。
タイア、前後丸坊主。
ブレーキパッド、残り一ミリ。
やがてミチル君と連絡がつくも、どうやら走るのは無理のよう。
なので再会を約束して電話を切ると、俺はM109Rをまたいで走り出す。あとはもう、一気に走るだけだ。名神から東名に出て、ガソリンが怪しくなるまで絶好調に駆け抜け、相良牧の原SAで休憩と給油をした。
ところで、ココまで来て連絡入れないと、後でうるさいのが居る。
静岡のけいこだ。
んで、けいこのトコロに寄るか、それともこのまま帰るかと悩んでいたのだが、電話したら出なかったので、んじゃ帰るかと牧の原をあとにする。が、一瞬でも『あっこで呑んだくれて泊まっちまえ』と考えたのが悪かったのか。それとも、単なる疲労か。
目がシバシバと、開けてられなくなるほど痛んできた。
停まって目薬を点(さ)したりしたんだが、どうにもならない。
なのでけいこの店のあるインターで降りると、とりあえずヤツの店を目指した。
暗いわ目が痛いわで、50km/hも出せるか出せないかだ。
よく考えたら、呑み屋が金曜日にやってないわけはないし、万が一やってなかったら、やつの店の駐車場でテント張ってやれば、それはそれで面白い。いやむしろ、それがやりたくなってきた。ムダにワクワクしながら、けいこの店に到着。で、携帯を取り出してみると、ナンだ、着信があるじゃん。
かけ直したらあっさり出て。もちろん店もやるつー話で。
あとはお定まりの宴会だ。
んでまあ、次の日は雨の中、東名、首都高のコンボで痛めつけられつつ、帰宅。
Zと後輩のhorstが遊びに来たので、くっちゃべりながら、今回のツーリングの写真を見せ、バカ話をした。
つーか、俺も結構がんばったと思ったんだが。
horstのヤロウ、リアスでものすげえネタを拾ってきやがった。
これはまぁ、ヤツがてめえのブログででも書くと思うので、そっちを参照して欲しい。
久々に聞いた、悔しいくらいの激ネタだ。
やがてヤツラが帰り、俺は荷物を解く。
それから、風呂に入って旅の垢を落とし。
もう一度着替えると、また単車にまたがる。
もちろん、これからダチのmotoくんのところに、遊びに行くからだ。
今回もまた、たのしい旅だった。
次回もまた、たのしい旅をしよう。
いつまでも、たのしい旅がいいね。
さて、今度はどこへ行けるだろう。
そして、誰と会えるだろう。
山陽~九州~山陰ツーリング 西遊記 /了