朝から爽やかな気持ちになったところで。
テントを片付けたら、大山(だいせん)に向かって走り出そう。
ところで気づいただろうか?
おーがと呑んだとき以外、酒の写真が上がってない事に。
実は今回のツーリングだけじゃなく、最近は酒を呑んでない。
別に禁酒とかではなく、なんとなく呑んでないだけだ。
ダチが来れば普通に呑むし、やめる気もさらさらない。
呑まなくて平気な時は呑まない。呑みたかったら呑む。
ここ最近は、そんな風に酒と付き合ってる。
閑話休題、先を急ごう。
ちょっと走ったところで、佐治川のダム湖があったので写真。
そのあとは、昨日からの目的である辰巳峠を堪能する。
つっても登りは白カブさんが頑張るしかないんだけど。
俺は音楽を聴きながら、景色を眺めるだけ。
辰巳峠の看板が出てるから、こっから先は下りかな。
今度は色んな乗り方を試しながら、白カブさんと一緒に楽しく曲がる。
白カブさんのハンドリングは、ちょっとフロント寄りに感じる。
下りってせいもあるだろうけど、フロントで曲がる落ち着きのない感じ。
そしてそれは、あのディメンションが狂ったビューエルさんに通じる、俺の好きな感覚だ。
慣れた感覚、と言ってもいいかも知れない。
「JA10よりリアを固めたって話だから、その辺が影響してんのかな?」
ちらっとそんなことを考え、「いや、今は走りに集中しよう」と思い直す。
なんたって登りは暇だから、考える時間はしこたまある。
登りで考えて、降りで実践なんて、ちょっと面白いじゃないか。
この黄色い数字、なんなのかと思ってたけど、ギアの守備範囲なんだね。
「この辺の速度なら、このギアを使え」的な目安が表記してあるようだ。
ま、4速の110キロは盛りすぎだと思うけどwww
ただ、色々やってみてわかったのは。
ショートだと言われてるギア比が、実はドンピシャだってこと。
少なくとも俺は、スプロケの交換はしないと思う。
4速なら60~80スピード、加減速時のスロットルレスポンス。
アクセルオンで感じる絶妙なトルク感は、失うにはちょっと勿体ない。
ショートにするならアリかなとも思ったが、それだと上が無さすぎになる。
クロスカブ、まさか走りのことで楽しく悩めるとは思わなかった。
これで登りにパワーがあれば……ってのは言うだけ野暮ってもの。
下りが楽しいことを喜ぼう。
鳥取と岡山の県境あたりを走り続け、大山手前の道の駅へ入る。
道の駅「風の家」の駐車場へ着くと、カスタムカブが停まってた。
メットを取りつつ「おはようございます」と挨拶し、トイレに向かう。
フルカスタムのめっちゃカッコいいカブだった。
トイレを済ませたら、そのまますぐに出発。
快晴で見た目は気持ちいいが、体感的にはひたすら暑いだけ。
そんな炎天下を、峠でだいぶん仲良くなった白カブさんと走る。
やがて大山が見えてきた。
前に見たときと同じ孤高の美しさに、しばらく目を奪われる。
何でかわからんけど、鳥取や島根の景色とか空気が、俺は好きだ。
好きだつーか、やたらと肌に合うのだ。
おい、貧乏かみと呼ぶのはやめろと言っただろ!
うっきうきで大山を登り始めた49歳。
しばらくして、ちょっとガッカリしてしまう。
いや、当たり前だし仕方ないんだが、観光のクルマがいっぱいだったのだ。
早々に気持ちを切り替えて、のんびりモードへ移行する。
大山の頂上付近、後ろに見える建物はモンベルの大山店。
前回は一周回ることにばかり頭がいってて、存在に気付かなかった。
つっても、今はキャンプ道具に用がないね、悪いけど。
道具を増やすより、むしろ箱ごと外したい気分だからね。
橋の上から見た景色。
モンベル側から広角で橋と白カブさんを撮ってみる。
そのあとここで、Google先輩と行き先どーする会議を開いた。
大山を回るのは、このクルマの量だとつまらんだろう。
走りがダメなら、今日は観光に特化してみようか。
明日からは帰路で、そしたら後は走り倒すだけ。
なら、今日は観光にウエイトを置くのも面白いかもしれない。
そうと決まれば、もう少しだけ西に向かおう。
米子を目的地にセットして、俺と先輩は走り出した。
米子に向かって北西に走ってる最中の写真。
もちろん気温はバカ暑いんだけど、この風景の前には些細な問題だ。
その些細な問題で、何回か倒れかけてるけどな。
ワインディングも楽しいけど、向こうへ向かってドカンと続く直線も気持ちいい。
歩くとしたら絶望的な絵なのに、単車の上から見ると幸せな気持ちになる。
不思議だね(歩くのが嫌いなだけです)。
こういうロケーションにいる時、夏ツーリングしてんだなぁって感じられる。
何度も、何度でも言うけど、生きてる実感が得られるんだよ。
幸せだなぁって、心から感じる瞬間だ。
ま、一番は曲がってる時だけど(・∀・)
さあ、米子まではもうひと息、のんびりトコトコ走ろうぜ相棒。
途中のコンビニでセットし直した目的地は「米子城跡」なんだが。
Google先輩の言うがままに進んで行くと、何故か行き止まる。
あれ? と思って見回すと、あら、通りすぎちゃったのか。
通り過ぎたつっても数十メートルの話なので、戻りがてら小さな祠をパチリ。
米子城跡の入り口に到着した。
それじゃあ見学しようかなと歩き出し、気付いてダッシュで戻る。
何って炎天下の守護神、ジャングルハットを忘れてたのだ。
改めて城跡の中へ乗り込んでゆく、小太りジャングルハット。
階段の脇に生えた大木の迫力に、「おお、すげぇ!」と驚き。
その全部を写真に収めたくて、携帯を構えながらバックしてゆくジャングルハット。
実際に全部を収めてみたら、驚くほど迫力がなくなった(´・ω・`)
坂道を撮る時も思うけど、写真って難しいね。
悔しいので、ぶっとい幹と根を撮ったった。
気を取り直して、城跡を見学しながら進むJH(ジャングルハット)。
この時は直射日光が痛いくらいの天気だったのだが、最強JHのお陰でノープロ。
前からかぶってるのに、今回に限って何でこんなに実感できるんだろう?
俺の身体が経年劣化で弱くなったからかな?
新しい経験が出来たんだから、経年劣化も悪くないかもね。
この長屋門は米子城のものじゃなく、あとから移築されたモノだそうだ。
城跡を見学し終えたら、暑いけど海側へ出よう。
ここまで来て海を見ないって選択肢は、俺にはないよ。
つわけで今回は先輩の出番なく、海へ向かって走り出す。
やがて、海が見えてきた。
「海だぁ、やったー!」は他の機会にさんざんやり尽くしたから、もうやらない。
好きな景色だったので、ここで停まって写真を撮ったあと。
マップ先輩、出番です。いいトコねぇですか?
すぐ先に「鳴り石の浜」ってのがあるみたいなので、ちろっと走ろう。
鳴り石の浜はすぐに見つかった。
せっかくの展望なので、白カブさんを降りて長めの休憩をいれる。
停まるとすぐに、太陽から強烈な攻撃が飛んできた。
ふん、ジャングルハット使いの俺には蚊ほども効かんわ!
「ごろた石」つー丸っこい石が、この先の海岸に転がってるんだと。
んで、海の荒れた日にそれが波でぶつかり合って音がするから、鳴り石の浜なんだそうだ。
ご覧のように、今日の天気では確実に聞けないけど。
海をバックに自撮りする49歳。
ジャングルハット被ってないのは、このあとすぐに出発するから。
ひまわり畑もあるらしいけど、昨日も見たからもういいや。
そこまで、ひまわりに思い入れはないし。
さて、それじゃあ先輩、やっちゃって下さい!
え? 名探偵コナン? 米花商店街?
ああ、そうか。
前に鳥取砂丘へ行ったとき、確かコナン空港とかあったな。
鳥取はコナン推しだったっけ。行ってみようか。
なるほどなるほど、こんな感じか。
うん、なんか人が多いしもういいや。
とりあえず、もう少し海岸沿いをのんびり流そう。
途中、コンビニのイートインで休憩をとりつつ。
Google先輩、暑いから海岸から離れて、山に行きませんか?
え、魚見台? んじゃそこ見てから山に行きましょうよ。
つわけで魚見台を目指す。
この海沿いは基本的に国道9号線なんだが、いろんな道が入り組んでる。
例の「はわい」あたりでクロスし、ごちゃついてるので、先輩の道案内がありがたい。
Google先輩、一生ついていきますよ、たぶん。
なんやかや、魚見台に到着した。
雄大な景色にしばし見入ってから。
写真を撮ったり、設置された碑に書かれた「貝殻節」の歌詞を読んだり。
んでまた空と海のコントラストを楽しんだり。
数キロ先に龍見台ってのがあって、そっちは昔、行ったことがある。
趣(おもむき)的には、そこと変わらない感じだ。同じ海岸線だしね。
結局、龍と魚の違いがなんなのか、俺にはわからなかった。
魚見台で休みつつ、Google先輩と相談すること数分。
先輩、山に行きましょうよ、暑いっすよ。
あ、竹田城は知ってるっす! 天空の城でしょ?
この時間にこの天気じゃ雲海は望めないでしょうけど、いいっすね。行ってみましょうか。
竹田城跡へ向かって走りだし、交差点で信号待ちしてると。
どこからか、ちりんちりんと涼しい音が聞こえてくる。
カタカナのチリンチリンではなく、平仮名のちりんちりんだ。
「何の音だろう……あ、あれか!」
緑のアーチにぶら下げられた風鈴が、風に吹かれて鳴っていた。
その音が、交差点まで届いていたのだ。
そう、つまり風が強くなっていたのである。
「あー、台風が来てるんだっけ。喰らいたくねぇなぁ」
涼やかな風鈴の音色を聴きながら、即物的なセリフが野暮ったい。
風鈴の音色をあとに、元気よく竹田城へ向かう、白カブさんと俺。
山越え、いつもどおり登坂車線に入ったところで、リアに違和感。
なんぞ? と後ろを確認した次の瞬間、急いで休憩スペースへ滑り込む。
積んだカッパがズレて、ほんの少しバランスがおかしかったのだ。
「マジか、よく気づいたな俺。いや、白カブさんの手柄か?」
何にせよカッパを無くさなくて良かった。
これから台風が来るつってんのにカッパなしとか、ただの拷問だよね。
カッパを積み直し、荷掛ベルトを強く締める。
「サーマレスト(キャンプマット)が凹んだらやだなぁ」と言う貧乏くさい思い。
それが、ベルトの締め付けを甘くしてたようだ。
貧乏かみは、心を鬼にしてぎゅっと締め込んでやった。
竹田城跡まであと少しと言うところで、道路に立ってるおっさんが数人。
なんぞ? 思ってると、ナビの示すルートにロープが張られて通行止め。
おっさんの誘導で竹田城の麓にある、山城の郷という施設へ案内された。
どうやら
ここは竹田城じゃない、と言うことに、バイクを停めて
ようやく気付く。
いや、ここに来るまで山道を登ってきたから、もう城が近いと思って……
くっそ、わかったよ、認めるよ。
俺はウカツなんだよ(´・ω・`)
案内看板によると、ここから40分ほど歩くか、くっそ混んでるバスに乗れと。
そして、着いた先からまた20分歩くか、バスもしくはタクシーを使えと。
オーケーオーケー、よくわかった。
案内看板を見て1分で結論が出たよ、ありがとう。
真実はいつもひとつ、かみは歩かない。
つわけで山城の郷の駐車場から、俺の琴線に触れた道を撮ったり。
施設内にある、資料展示を眺めたりした。
つーか暑いのでしばらく外に出たくなかったのだ。
いや、資料展示フツーに面白かったけど。
竹田城跡の模型。
見てたら千葉の佐倉にある歴史民族博物館に行きたくなった。
もしくは東武ワールドスクウェア。
写真撮影用の背景が置いてあった。
さすがに、ここで独り自撮りするハートの持ち合わせは、俺にはない。
「撮りましょうか?」言われても切ないしね。
さて、竹田城を後にして、この先のルートを決めるんだが。
海沿いは暑いからなし、このまま山の中を進むとして……おぉ、そうか!
そっち方面に行くなら、あのセリフが言えるじゃん!
「そうだ、京都へ行こう」(ガチで言いました)
脳内に「My Favorite Things」が流れる中、とりあえず京都方面をセット。
もちろん京都市内なんて死ぬほど暑いので、中まで入る気はない。
途中で野宿するのに、この山ン中コースこそいちばん都合がいいのだ。
要するに「ダム」で検索したら、こっち方面に一番ピンが立ったって話。
俺にとって、ダムは宿泊施設(`・ω・´)キリッ
とりあえず暑いし、方針が決まったらとっとと出発しよう。
先輩の先導で9号まで出たら、福知山へ向かって東行。
連休中のヒトケタ国道なので混雑も覚悟していたが、拍子抜けするほど空いてた。
特筆すべこともなく、たんたんと50キロほど走り。
福知山三和のコンビニで休憩しつつ、先輩、そろそろダム探しましょう。
へえ、ここから20キロくらい南に、みくまりダムってのがあるんすか。
んじゃ、そこにしましょう。
あ、みくまりを「みまくり」とソラ目してたのは秘密でお願いします。
ダム見まくりとか、ただのマニアですよねwww
ちなみに、みくまりは「水(み)配(くま)り」で、水分神(みくまりのかみ)のこと。
俺の単独じゃあ
見つけられないだろう狭い道を、何度も曲がってダムに到着。
Google先輩のルートは、「最短を行こう」って意志がとても強い。
そのため、それ以外を無視しすぎる傾向にある。
離合に苦労する狭い道とか、ツイストしまくる裏道なんて、普通は嫌だろう。
「なるほど、Googleナビの評価が低い理由はこれか」
俺にとっては、むしろナイスチョイスとしか言えないルーティングだけど。
さすがGoogle先輩、一生ついていきます、おそらく。
ダムの周りを回ってると、
舗装が途切れてダートになる。
ダム湖に沿って一周したいから、左の道を行こうか。
ちっと足元が悪いけど、頑張ってくれよ相棒。
パッと見は普通のフラットダートだけど、砂利が思ったよりも深い。
ふかふか砂利の怖さは、単車乗りなら知ってる人は多いだろう。
ここへ入ったとたん、荷台の箱が存在をアピールし始める。
帰ったら箱を外してオフロード走りやすくしよう。
いや、でも便利なんだよなぁ箱。悩む。
軽く冷や汗をかきながら湖周りを回っていると、良さそうな場所を見つけた。
トコトコと入って白カブさんを停めたら、荷物をほどいて野宿の準備だ。
管理棟が真正面に見えるから、問題があれば言ってくるだろう。
今日も
呑まないので、出てけと言われれば、
いつでも出てゆける(`・ω・´)キリッ
と、近ごろ多用してる広角での自撮りをしたあと、ふと気になった。
「これ、どこまで近づいて撮れるんだろう」
気になったらやってみるのがマーマレードスタイル。
これ、傍から見ると
かなり近づいて撮ってる。
画面のゆがみが気にならないなら、広角は自撮りしやすいね。
女の子とかイケメンは、顔がゆがむからやめた方がいいけど。
俺は大して変らないしね、放っとけ(`Д´)
いつものノリで、なんとなくクルミ&フルーツなんて買ってみた。
けど、この手の食い物は呑まないとそんなに食えないね。
あと、後ろに映ってる昨日の虫よけは、このあとすげぇ大活躍した。
大活躍と言えば、これも活躍したシートハミガキ。
調子に乗ってベロまで磨いたら、おぇってなったけど。
ダム湖の上流から流れ込む小川は、魚がたくさん泳いでた。
捕まえても、料理道具は一式まるごと送り返しちゃったから、焼けないね。
その前に捕まえるスキルがないけどね。
何より、食えるか見分ける知識がない(´・ω・)
広角で、白カブさんと青空を撮る。
日陰で涼しい風が吹いてるから、めちゃくちゃ心地よい。
なんかだんだん眠くなってきたなぁ。
のんびりしたいから、ズボンを脱いでパンツになろう。
リラックスするにはやっぱパンイチだよね。
パンツ一丁じゃないから、厳密にはパンイチじゃねぇけど。
パンイチの段階で、厳密もクソもねぇけど。
つわけでハーフパンツを脱ぎ、タンクトップとパンイチになる49歳。
パンイチかみさん、あと3秒でオチます。
3、2、1……
じゃねえよ、その前にやっとく事があんべな。
ガバッと起き上がって、愛機のもとへ歩いてゆく。
箱の中から工具を引っ張り出し、チェーン調整を始めよう。
ここまでで千キロなんぞ、とっくに超えてる。
少し前から、加減速の時ガチャつくようになってた。
ダウンマフラーなので前のカブより少し、アクスルナットにアクセスしづらかった。
つってもまあ、大騒ぎするほどじゃないけど。
むしろパンイチで作業してる絵の方が、よっぽど大騒ぎって話だ。
チェーンいじって手が汚れたので。
例のハンドクリーナーを使って綺麗にする。
これホント便利なので、出来ればデカいチューブで欲しいところだ。
まあ、「使うような状況」には、ならない方がいいんだけどね。
と、彼方からカン高い2stサウンドが聞こえてきた。
おぉ、いいねぇ、やっぱ2stだよねぇ。なんて聞き惚れてると。
あれ? 少しずつ近づいてくる?
やべぇ、俺パンイチじゃねえか!
タンクトップにパンイチで寝そべるとか、そっち系の男優にしか見えねぇぞ。
電光石火でハーフパンツを履き終えた、次の瞬間。
パインッ! ばるるるるるるっ!
けたたましいサウンドを響かせ、オフロードバイクが駆け抜ける。
しれっと手を上げてライダーに挨拶する、3秒前までパンイチ。
【ホモ以外】オフ車でダムに行ったらホモに手を振られた【帰ってくれないか】
とか某掲示板にスレが建つところだったぜ。
ホッと胸を撫で下ろしたら、「やっとく事」の続きをしよう。
給油履歴をアプリに記録なんて、実は初めての経験だったり。
もっとも先述したように、このあと飽きて削除しちゃったけど。
まーやっぱ、俺には向いてないね、こう言うのは。
雰囲気とノリと勘で、人生の辻褄を合わせて行こう(・∀・)
昨日、川で水遊びしたあと、虫に喰われた右手をアイシング。
最強DEET30%の虫除けも、川の水で洗い流されちゃ実力は発揮できない。
つーか虫除け持ってきたなら、虫刺されの薬も持ってこいよ俺。
ちょっとリアが頼りない感じがしたので、エア圧をチェックしてみた。
うん、足りてないな、荷物を積んでるし多めに入れるか。
箱からハンドポンプを取り出して、エアを足してやる。
太めでそこそこ容量があるとは言え、所詮はこのサイズだ。
1ストロークで入るエアの量なんて、高が知れてる。
きゅっこきゅっこ頑張ってエアを足してやり。
荷物の重さも考慮して、こんな感じでいいだろ。
とまあ「やるべき事」をひととおり終わらせると。
空もいい感じに黄昏(たそがれ)てきた。
美しい眺めに、ほうっとため息をつく。
と、先に見える池から、ポツポツと泡が湧いているのが見えた。
なんだ? もしかして池の主か? それともUMAか?
釣りキチ三平チックな気分で、ワクワクしながら近づいてゆくと、
向こうの小川でも見た、小さな魚が泳いでるだけだった。
愕然と立ち尽くす俺を、夕闇がゆっくりと包んでゆく。
池の主もUMAも釣りキチ三平も、夕日と一緒に消えてゆき。
夜の帳(とばり)が降りる頃には、やけに明るい月が顔を出した。
「月が明るいなら、帳は降りてないじゃん」
なんて野暮なツッコミはやめようね、かみさん泣くから。
夜の帳とか、使ってみたかったんだよ、見逃せよ(`ω´ )
今度こそ、かみさんオチる1秒前。
今日はGoogleマップ先輩と楽しく走って、珍しく観光までできた。
楽しい一日だったよ、ありがとう。
おやすみなさい。
【追伸】
〈Sky View〉ってアプリで、夜空の星座を確認してみたり。
北斗七星とかメジャーなヤツ以外は知らないんだけど。
Google先輩もそうだし、他に「植物の名前がわかるアプリ」も入れてる。
カメラ越しに現実とデジタルが重なるのって、なんかワクワクするよね。