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夏の終わり

 
今日で8月も終わり、明日からは9月になる。

同じ暑くても「9月」って聞くだけで「残暑」つーか名残おしくなるのは不思議だ。

その名残惜しさに、心ひかれる晴天の昼下がり。



「ちょっと、遠回りして帰ろうかな」



水曜日だから、帰って主夫仕事せにゃならん。

つーかそれをブッチしても、書類仕事とかエアクリ&スロットルボディの掃除とか、やることは他になんぼでもある。

が、どうにもやる気が起きないので、ただ、遠回りして帰ることにする。



走り出して、いつものツイスト(マルに言うと笑われるけど)から、少し遠回りするコースへ。



が、しばらく曲がってみても、なんかピンとこない

「あっれ、なんでだ? ケツ上がってる方が楽しいはずなのになぁ」

首をひねりながら走るうち、ふと原因に思い当たる。



「あ、そか。ケツが上がった分、ハンドル位置も少し上がってるのか」



つわけで、道端アンジェリカに停車し、ハンドルの位置を変更。

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思い切って、エンドをタンクカバーぎりぎりまで下げる。

走り出して、ひとつふたつ曲がってみると、「ああ、これこれ」と満足感がわいてくる。

ハンドルが近い位置に来て、まるで小型のバイクに乗ってるような感覚。



ただでさえ前下がり、フロントヘビーなディメンションの車体に。

さらに上体をおっかぶせるようにして、感覚的にはほとんどフロントに乗って曲がる感じ。

「そうだ、ついでに座る位置も前乗りにしてみよう」と、オフ車みたいに前ギリギリのポジションへまたがり。



リーンウィズと、内脚を振り出すリーンアウトを使い分けながら走る。



リアサスが短い時みたいな、「深めにバンクして、路面に張り付きながら曲がる」感じを捨て。

バンクさせないで、フロント一輪車みたいに曲がりつつ、リアタイアをおっつけ。

コーナーの脱出になって、ようやくリアへ荷重をかける、的なコイツ独特の曲がり方。



路面に吸い付くようなコーナリングは、たぶん、ほかのバイクでもできる。

でも、このオンでもオフでもモタードでもない、変な曲がり方ができるのは、この脚だけだ。

ブラインドだろうが路面が荒れてようが、怖くなく安全に(俺視点で)気持ちよく。



体重の10%にもなる片足を内側へ振り出し、それをきっかけに股下でバンク。

サーキットみたいにブレーキのリリースできっかけを作れない公道では、これが思いのほか効く。

100スピードからひと息で減速し、たぶん60くらいでコーナリング、脱出しながらメータを見れば80を超えるところ。



両脇の田んぼや畑が、視界の隅をナナメに流れてゆき。



先をにらんでる俺の脳に、ケツや足から「リアタイア、食ったよ」と情報が入る。

それを感じたか感じないかのタイミングで、アクセルをワイドオープン。

道の状況によってはリアが流れたり、その時によって変わる挙動に対応しながら。



視線と気持ちは、もう、次の曲がりがくれる快感を期待しながら、先へ、先へ。



「あはは、生きてるなぁ」






街中に入ってクルマが増えてきたところで、気持ちを切り替えて、ドコドコまったり。

「今日は暑いから、晩ごはんは患者さんもらったポテトサラダとソーメンでいいかな?」

小さくつぶやいて、国道でつっかけてくる、小生意気な四輪をミラーの点にしながら。



俺は改めて、この相棒に会えたことを感謝する。

さて、帰ったら、患者さんにもらった焼酎でも呑みながら。

今日の気持ちよかった走りのことを書こうか。



今週は金曜に名古屋のダチおじぞうくん、千葉のMくんと一緒に、レブステーキで肉を食って。

その前後で、書類仕事を終わらせて。

週末はKLX……は自賠責が切れてたから、そうだ、久しぶりに房総か伊豆にでも行ってみるかな。



「俺、単車に出会えて、本当によかったな」



つぶやいて開けたアクセルに反応し、愛機は力強く加速した。
 



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by noreturnrydeen | 2016-08-31 15:46 | 雑記 | Trackback

夏の終わり

 
今日で8月も終わり、明日からは9月になる。

同じ暑くても「9月」って聞くだけで「残暑」つーか名残おしくなるのは不思議だ。

その名残惜しさに、心ひかれる晴天の昼下がり。



「ちょっと、遠回りして帰ろうかな」



水曜日だから、帰って主夫仕事せにゃならん。

つーかそれをブッチしても、書類仕事とかエアクリ&スロットルボディの掃除とか、やることは他になんぼでもある。

が、どうにもやる気が起きないので、ただ、遠回りして帰ることにする。



走り出して、いつものツイスト(マルに言うと笑われるけど)から、少し遠回りするコースへ。



が、しばらく曲がってみても、なんかピンとこない

「あっれ、なんでだ? ケツ上がってる方が楽しいはずなのになぁ」

首をひねりながら走るうち、ふと原因に思い当たる。



「あ、そか。ケツが上がった分、ハンドル位置も少し上がってるのか」



つわけで、道端アンジェリカに停車し、ハンドルの位置を変更。

e0086244_15064635.jpg
思い切って、エンドをタンクカバーぎりぎりまで下げる。

走り出して、ひとつふたつ曲がってみると、「ああ、これこれ」と満足感がわいてくる。

ハンドルが近い位置に来て、まるで小型のバイクに乗ってるような感覚。



ただでさえ前下がり、フロントヘビーなディメンションの車体に。

さらに上体をおっかぶせるようにして、感覚的にはほとんどフロントに乗って曲がる感じ。

「そうだ、ついでに座る位置も前乗りにしてみよう」と、オフ車みたいに前ギリギリのポジションへまたがり。



リーンウィズと、内脚を振り出すリーンアウトを使い分けながら走る。



リアサスが短いツーリングの時みたいな、「深めにバンクして、路面に張り付きながら曲がる」感じを捨て。

バンクさせないで、フロント一輪車みたいに曲がりつつ、リアタイアをおっつけ。

コーナーの脱出になって、ようやくリアへ荷重をかける、的なコイツ独特の曲がり方。



路面に吸い付くようなコーナリングは、たぶん、ほかのバイクでもできる。

でも、このオンでもオフでもモタードでもない、変な曲がり方ができるのは、この脚だけだ。

ブラインドだろうが路面が荒れてようが、怖くなく安全に(俺視点で)気持ちよく。



体重の10%にもなる片足を内側へ振り出し、それをきっかけに股下でバンク。

サーキットみたいにブレーキのリリースできっかけを作れない公道では、これが思いのほか効く。

100スピードからひと息で減速し、たぶん60くらいでコーナリング、脱出しながらメータを見れば80を超えるところ。



両脇の田んぼや畑が、視界の隅をナナメに流れてゆき。



先をにらんでる俺の脳に、ケツや足から「リアタイア、食ったよ」と情報が入る。

それを感じたか感じないかのタイミングで、アクセルをワイドオープン。

道の状況によってはリアが流れたり、その時によって変わる挙動に対応しながら。



視線と気持ちは、もう、次の曲がりがくれる快感を期待しながら、先へ、先へ。



「あはは、生きてるなぁ」






街中に入ってクルマが増えてきたところで、気持ちを切り替えて、ドコドコまったり。

「今日は暑いから、晩ごはんは患者さんもらったポテトサラダとソーメンでいいかな?」

小さくつぶやいて、国道でつっかけてくる、小生意気な四輪をミラーの点にしながら。



俺は改めて、この相棒に会えたことを感謝する。

さて、帰ったら、患者さんにもらった焼酎でも呑みながら。

今日の気持ちよかった走りのことを書こうか。



今週は金曜に名古屋のダチおじぞうくん、千葉のMくんと一緒に、レブステーキで肉を食って。

その前後で、書類仕事を終わらせて。

週末はKLX……は自賠責が切れてたから、そうだ、久しぶりに房総か伊豆にでも行ってみるかな。



「俺、単車に出会えて、本当によかったな」



つぶやいて開けたアクセルに反応し、愛機は力強く加速した。
 



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by noreturnrydeen | 2016-08-31 15:46 | 雑記 | Trackback
 
週末は雨っぽいから、晴れてるうちに昨日の続き。

今日はエンジン&プライマリオイルとブレーキフルードの交換。

まあ、最近はプライマリもAZにしちゃってるので、普通にオイル交換だ。

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まずはプライマリオイルを抜いてやる。

フロントにスタンド掛けて、リアタイアは接地させる、いつものスタイル。

つーかリアサス交換する前に、プライマリ交換すりゃよかった(´・ω・`)



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オイルはもちろん、2ちゃんオイルスレの定番、「例のアレ」ことAZ。

なんか10W-50も出たっぽいんだけど、40で不具合ないどころか調子いいので、今回も40にした。

値段と性能のバランスがいいので、高性能エンジンじゃない人にはお勧め。



「もれ」に関しては、俺のは前から漏れてるんで、これのせいかどうか知らない。

ただ事実として、プライマリとエンジンの両方ともこれにしてから、調子がいい。

エンジントラブルもないし、ギアの入りもいいから、俺は当分、これでいいかな。


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お次はスタンドを戻して、エンジンオイル交換。



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今回はフィルタも交換する。

いつものトヨタヴィッツ用にオイルをそそぎ、力任せに手締め。エンジンには2.6リットル。

どうせ、ちょいちょい減っては足すので、そんな厳密じゃなくても大丈夫。



んで、エンジンオイル交換が終わったら、今度はチェーン調整。

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リアサスを長くした=ホイルベースが短くなったので、その分の微調整だ。

これもいつもどおり、カットしたボルトを突っ込んで終わり。

「このくらいかな?」つーボルトのチョイスが、一発で決まるようになった。



別にうれしくはないけど(´・ω・`)



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最後にブレーキフルードをSP-Rに入れ替えて、リアサス換えてケツが上がってズレた光軸を調整したら。

夏ツーリングの後始末メンテナンスはだいたい終わり。

あとはまあ、また天気が良くて暇な時にでも、エアクリーナとスロットルボディを洗浄する。



今日はもう、暑くてこれ以上やりたくなかったの(´・ω・`)



とまあ、そんな感じで。


 

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by noreturnrydeen | 2016-08-26 19:59 | メンテナンス・カスタム | Trackback
 
すぐやるつもりが雨続きで遅くなったけど、夏ツーリングの後始末つーかメンテナンス。

まずは、振動で外れてしまった電圧計を移設する。

色々考えて、「まあ、ここだろな」と言う位置へ取り付け。

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メーター側じゃなくてカウルの方に取り付けてるので、次回からカウル外すのがちょっと手間かな。

つってもギボシふたつ外すだけだから、数秒の話だけど。

ナナメってるのがちょっと気にくわないので、これはもしかしたらやり直すかも。



いつも目に入る場所だしね。



おつぎは同じく、振動で外れてしまった、ナンバープレートのボルト。

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ま、ハーレィやビューエルのボルト落下は、ある意味「動いてる証拠」だから、気にしても仕方ない。




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エリック牧場(パーツ置き場)から適当にみつくろって、ボルト留め。

これもワッシャのサイズが前と同じ=同じ場所にヒビが入るので、あとでワッシャを換えるかも。

このとき、雨がぱらぱらきたので、いったん、院内に戻る。






雨がおさまってから、本日最後のメニュー。



来月、車検なので、リアサスを元のX用に戻す。

ビューエルさんの車高は、車検用リアについてるバックレストで測るらしいので、リアサスを戻さないと構造変更になるのだ。

前後R用の足回りは、バランスが良くて曲がりが素直、すごく乗りやすくて速かった



正直、「このままでもいいかな」とさえ思うほど。



だけど、どうも俺は「つんのめって破綻した」前R後Xのこの脚が、好きでしょうがない。

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サーキットでタイム削るわけじゃないから、俺は俺の好きな脚で乗る。

それなら例え何があっても、納得して受け入れられるからね。

この神経質でとっ散らかった頭の悪いディメンションで、へらへら笑いながら走り続けるよ(・∀・)



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ここで暑さに負け、試合終了。

あとは明日の昼休みにでも、エンジン&プライマリオイルを交換し、各部の細かい調整をしたら。

来月の車検までもう少し、帰ってきた「いつもの」ビューエルさんで走ろう。



そんな感じで。

 
 

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by noreturnrydeen | 2016-08-25 21:08 | メンテナンス・カスタム | Trackback
 





以上

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by noreturnrydeen | 2016-08-22 21:46 | ソロツーリング | Trackback

XB12X ホワイトシート

 
 
夏ツーレポートは、たぶん、今週中に書きあがる。



さて、夏ツーリングが終わったばかりだが、俺にはやるべきことがある。

先日、酔っぱらった勢いで落とした、オークションパーツがあるのだが。

その中の「黄色いシート」に、白い革を張ってやろうと思ったのだ。

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ちなみにこれが、落としたもののほぼ全容(テールランプはこのときまだ着荷してなかった)。



左が件(くだん)の黄色いシート。XB12X用だが、どうやら後期型の足つきがいいやつのようだ。

あとは色々、安くてお買い得だった品々。

これでまた、当分の間はビューエルさんに乗れるぜ(・∀・)b




つわけでまずは自宅にて、買っておいた「椅子用の合成皮革」を引っ張り出し。

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現物合わせで切り出したら。



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前のふち部分だけ接着剤で留めて。



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ガムテープで仮留めし、そのままビューエルさんに取り付けて、今朝、仕事へ。



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昼休みにガムテをはがし、コンプレッサーを起動して、エアタッカーで本留め。



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いつもの通りしわだらけで、「決して近くで見ちゃいけない」仕様ではあるが。

なんとか白い革が張れた。

シングルシートっぽくて、見た目は完ぺきに俺の好み。



んで、出来上がった姿を眺めながら、思ったよね。

「ああ、これは今までの比じゃない。ハンパなく汚れるぞ」って。

ま、カッコいいから、いいんだけど。



んじゃ、また夏ツーのレポート書きに入るわ。



そんな感じで。



 




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by noreturnrydeen | 2016-08-18 19:54 | メンテナンス・カスタム | Trackback
 

さすがに山の中、今まででイチバン寒い朝を迎え。

今日も絶好調のお天道様に、柏手を打ってご挨拶したら。

せっかく持ってきたからと、今日はガスストーブを出してみる。

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アルコールストーブよりずいぶん早くお湯が沸き。

「でも、急ぐ旅じゃないから、そんなに早く沸かなくてもいいんだよなぁ」

つわけで次回のソロから、アルコールストーブだけで走ろう。



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今日はわかめ春雨スープ。

「三日間、夜の乾きモノと酒、朝のスープだけだから、さぞかし痩せただろう」

と、実際にはひとっつも変わらない、出っ張ったお腹をパンパンたたく46歳。



電波が通じなくて、ノーリアクションのまま、ひと晩すごしてるので。

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あとで電波がつながったら「生きてる報告」を入れる用に、朝っぱらから自撮り。

そしたら荷物を積んで、出発の準備をする。

「でも、ラックはこの撤収の早さが魅力だよなぁ」なんて、昨日の考えにさっそく疑問を持ったり。



遠野側と海側、どっちへ行くか迷ったのだが。

ここまで来たら三陸から太平洋側を、行けるところまで行ってみよう。

まだ福島の海側を見てないしね。

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つわけで、「かみさんのソロツーリング」ではおなじみ、起き抜けワインディング

太陽の出てる東へ向かって、県道35号を走ってゆく。

もっとも、三日間ここまで走ってきて、多少うっぷんがたまってるから。



「あー! 空荷(からに)で走りてぇー!」



朝の山々に向かって叫んでみたり。



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35号は国道283号の裏道みたいなルート。今日はスカスカに空いてて走りやすい。

朝から気持ちよくワインディングをかけぬけ、国道45号線に乗る。

あとは基本このまま、国道を南下してゆくつもりだ。



さすがにリアス式海岸はもういいや。



国道を流れに乗って、のんびり走ってると。

サイレンが鳴って、救急車が走ってきた。

こっちのサイレンは幻聴じゃなかった(・∀・)

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しばくのあいだ救急車のケツにくっついて走るが、サイレンの音がちょっと鬱陶しい。

気温も、死ぬほどわけじゃないけど、それなりに暑くなってきた。

ちょうどいいタイミングなので、目についた道の駅へ飛び込む。



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どっかの道の駅で小休止。

販売機とかトイレに用はなく、木陰があるところで休みたかったのだ。

うしろに見える東屋で、しばらくのんびりしたら、また国道を走り出す。



このへんはまだ、高速の無料区間が結構あって、時々そっちへ乗ったり。

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どっちもガラガラだから、どっち走ってもいいんだけど、たまにはすっ飛ばしたいじゃん?


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これも無料区間だね。

距離を稼ぎたい人にはいいだろうけど、地元の観光的にはどうなんだろう?

ちゃんと観光地の部分で出口があったかどうかは、残念ながら確認してない。



とまあ、そんな感じで国道を走ってゆき。



あんまよく覚えてないけど、確か「○○半島」的な表示があって。

寄ってみようと脚を伸ばし、ついでに通りがかりのスタンドでガスを入れ。

そこのお兄さんに、「このあと大雨みたいですよ」言われて、半島巡りをやめたんだっけか。

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とにかく、そのスタンドでUターンし、とっとと走り出すことにした。

雨が降るなら、早めに野宿場所を確保しなきゃならないからね。

一日目や昨日みたいに、ステキな場所が見つかる偶然が、今日も続くかわからないし。



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護岸工事の途中の写真かな?

まだまだ工事中のところが多くて、被害の大きさがうかがわれる。

まあ、通りすがりの俺が、偉そうなことは言えないんだけど。






淡々と走り続け、さすがにトイレにへ行きたくなったので。

通りがかった道の駅「津山もくもくランド」へユリシーズを停める。

施設がかなり充実した、大きな道の駅だ。

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「もくもくって、別にタバコのことじゃないよな?」

ロクでもないことを考えながらトイレをすまし、喫煙所でタバコに火をつける。

するとそこへ、同じくタバコを手にもって、きれいなお姉さんがやってきた。



お姉さん、目が合った瞬間、「こんにちは」と挨拶してくれた。

なのでこちらも「こんにちはー!」と返すが、あとは黙ったまま並んでタバコを吸う。

暑くてあんましおしゃべりする気分じゃなかったのだ。

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それでもお姉さんの出がけにちょっとだけ話し、ついでに許可をもらってバイクと一緒にパチリ。

それから、「お気をつけて!」「はい、ありがとうございます!」挨拶を交わしたら。

お姉さんは北へ。俺はしばらく地図を眺めてから、南へ向かって走り出す。



と、10キロかそこら走ったころだったか。



見かけた道の駅「上品の郷」に、待望の「♨」が書いてあるのを見つけて。

観光客でごった返す駐車場入ってゆく。

混んでるため、単車は隅っこへ行かされるのだが、木陰だったのでむしろありがたかった



準備をしたら、他のモノには目もくれず風呂へ向かう。

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「かしわ」って書いてあったから、なんとなく撮った。

あんまカメラ構えてると、同性愛者の盗撮マニアと思われちゃうので。

とっとと服を脱いで、レッツお風呂。



さっぱり気分良くなったところで、それじゃあまた、45号を走ろう。






暑さもほどほど、疲れも少な目、国道の流れもいい。

なので、それほど退屈ってわけじゃないんだけど。

ヒマっちゃヒマだったので、なんとなく自撮りしてみたり。

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これは画角的に左手を目いっぱい伸ばして撮ってる。

撮ってるとき後ろから見たら、かなり間抜けだろうね。

どうでもいいけどね、今さら(・∀・)



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これは自撮りじゃなくて、いつものうしろ撮り。

ま、別にここだけじゃなく、45号は基本的にこんな直線が多いんだけど。

たぶんここらの風景が、なにかしら俺の琴線に触れたんだと思う。



覚えちゃいないけどwww



石巻を抜けて仙台に近づき。

日本三景のひとつ、松島が見えてきた。

さすがにクルマの数も増えて、道が少し渋滞気味になってくる。

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松島は前に一度寄ってるので、傍らを通りぬけるだけ。



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これは、わりと上手くいった方の、うしろ撮り画像。



このまま45号を走ってくと、道は仙台市内に入る。

さすがに大都市仙台、松島からこっちすいぶんと混んできていたので。

地図を見て迂回路を探し、海沿いから仙台を躱(かわ)せる、県道10号線に入った。

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県道って書いてあるから、それなりの狭い道を想像してたら。

三車線の大きい道路だったので、ちょっとびっくりして写真を撮った。

まあ、冷静に考えたら、とくに大騒ぎする話でもないんだけど。



そのまま45号とは別れ、県道をいくつかつないで、おなじみの6号線に出る。



いよいよ福島県の海岸線かと思ってると、看板に奇妙な文字が出てきた。

「この先、歩行者・軽車両・二輪通行禁止」

最初は、自転車と二種以下の原付が通れない自動車道路かと思ってたのだが。



どうも、歩行者、自転車、二輪車は走っちゃいけないらしい。



国道を流しながら、「変な規制だなぁ」としばらく考えて、やがて合点がいく。

歩行者、自転車、二輪車に共通してるのは、「身体がむき出し」ってことだ。

「え、もしかしてそういうこと?」と、思わず声に出して驚いてしまった。



この規制区域が60キロ先だというところで、まあ、推して知るべし。

ただの自動車専用道路の注意書きで、60キロ手前からなんてありえないからね。

ネットのニュースで見ただけの話が、急激に身近に感じられる。



まだ全然、何も終わってないんだな。






しばらくまっすぐ走り、さすがにそろそろ迂回路を探そうということで。

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道の駅「南相馬」に入って、地図を見ながらこの先のルートを探す。

すると10キロほど戻った西側に、国道349や399号へつながる道があるのを発見。

349、399は何度か走った、ばっかみてぇにワインディングが続くルートだ。



「じゃ、ワインディングを走りながら、適当に野宿場所を探すか」



そうと決まれば、急がば急げ。

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6号線を戻って、国道115号へ乗り、西を目指す。

広くてまっすぐな道が、だんだん狭く、アップダウンしながら。

やがて、右に左に暴れ始める。



ようこそ、クソ峠(・∀・)



途中に349への案内を見つけ、ウキウキしながら南折。

国道349号を南下してしばらくすると、399号の文字が見えてきた。

349は茨城まで抜けるワインディング、399はいわきまで抜けるワインディング。



どっちも面白いんだけど、399は実際、少しの区間しか走ってない。



じゃあ今回は399で行こう。

いわきの方まで抜けられれば、当初の目的、海岸線沿いに行けるし。

いやまあ肝心の部分が走れないのに、茨城側だけ走って意味があるのかはともかく。



つわけで、国道399号線を折れる。

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基本的にここらの道は、こんな風に人里をぬけるシーンと。



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山間部のワインディングを抜けるシーン。ふたつのシーンの繰り返しだ。

なので人里ではゆっくり、山間部をすっ飛ばすというスタイルで走る。

そのくりかえす距離は、茨城までおよそ150キロ以上



な、燃えるだろ?(・∀・)



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つわけでツイストに備え、人里区間をのんびり抜けていると。

「や、これはやばい。マジで寒い」

我慢できないほど寒くなってきたんで、目についた販売機ゾーンで停まり、着替えを出す。



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と、販売機へ、地元のおじさんが原付で買い物に来た。

なので満面の笑みを浮かべ、「こんちは!」とあいさつをする。

するとおじさん、ニカっと笑って近づいてきた。



おじ 「なに、これから山へ入るんけ?」

かみ 「ですね。399を走って、南へ抜けます」

おじ 「ああ、柏ナンバーか。いや、でもこの先へ行くなら、左へ行くところを右に……」



おじさん、一生懸命、身振り手振りで俺の帰宅ルートを教えてくれる。

だが、こっちはどこでも寝る予定だから、べつに迷っても構わない。

なので、申し訳ないが半分聞き流しながら相づちを打っていた。



おじさんといろいろ話し込み、ちょっと驚くような話も聞かされ。

最後に、手を振って別れたら、じゃあ、本日最後のワインディングを走りますか。

気さくなおじさんのお陰でニコニコしながら、俺はクソ峠を走り出した。






走り出してほどなく、嫌な感じの看板に出迎えられる。

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微妙に「通行禁止」じゃないところが、なにやら怪しい。

看板の色も、普通なら白地に赤なんだけど、黄色地でしかも下の方に。

「原子力なんちゃら」と書いてある。



「ああ、こっちも原発のアレでダメなんかなぁ」



思いながら進んでゆくと。

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ダメだった

めっちゃ厳重なゲートに、見張り小屋まである。

どうひいき目に見ても、原発関係者じゃない俺は、ここであきらめて引き返した。



なに、まだ迂回ルートはあるだろう。

つわけで、別の道へ入り込み、かなりの距離を進んだ先で、また通行止め。

ここで不意に、あのおじさんの言葉が思い出される。



「右に行くところを左に行って……」



おおう、今の道って、おじさんが言ってたところじゃん!

聞き流したのを悔いても、アフター・ザ・カーニバル(´・ω・`)

半泣きになりながら、Uターンして戻ってくる頃には、お天道様もかなり斜め



仕方なく、看板の迂回表示に従って走る。

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このファイルの最後にあげてるマップでは、さらっと迂回してるけど、実際はもう迷走したったらない

残念ながらログ録ってるわけじゃないので、どこをどう迷走したのかは判りかねるけど。

なんだかんだいいだけ走って、ようやく、最初に分岐した349へ戻る。



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349にある道の駅「さくらの郷」にて、休みながら心を落ち着かせよう。

つーかもう、なんならここで寝ちゃおうかな。

そんな風に思いながら、タバコを吸いつつ地図を見る。



つってもまあ、349のクソ峠を走って、テキトーに野宿ってのは変わらないんだけど。






道の駅で寝るのは最後の手段に決めてるので、とりあえず走り出そう。

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とはいえ、今回のツーリングではいちばん、時間的に深い。

お天道様なんてもうすっかり休憩に入ってて、残照が残るだけ。

明るいうちにテントを張るのは、そろそろあきらめた方がいいだろう。



「んじゃま、せっかくだからナイトランでも楽しみながら、野宿ポイント探すか」



夜のクソ峠を走るって事態に、なんとなくワクワクしてきた46歳。

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残照に照らされた薄暗い道を、気持ちよくすっ飛ばす俺とユリシーズ。



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あたりはどんどん暗くなり、同時に、道もどんどん山の中へ。

やがて完全に陽が落ち、真っ暗な中を走るようになる。

が、最初に決めていたから、特に大騒ぎすることもなく。



夜の峠道を、きもちよく駆け抜ける。



と。



チカチカチカッ! チカチカッ!

いっきなし、左のヘッドライトが明滅し始めた(´・ω・`)

ハイビームだと何でもないんだが、ロービームにするとチカチカしはじめ。



突然、消えたり。またしばらくすると復活したり。



完全に誰もいないなら、ハイビームは無事だからなんてことないんだが。

たまに対向車が来きてローにすると、いきなしパッシング大会

俺は道の上を走る「迷惑この上ない厄介もの」になってきた。



安い中華バルブには、それなりのリスクがあるのだ(`・ω・´)



つっても、今できる対処はないわけで。

いつもどおり、何の解決にもならない、秘技「だましだまし」を使いながら。

対向車に心の中で土下座しつつ、ひたすら夜の峠道を走る。



そのうち、だんだん面白くなってきちゃったマイトガイ。



「やばい。夜峠たのしいwww ライトチカチカごめんねみんなー!」



変なテンションになった段階で。

俺はもう、野宿場所探しをあきらめていた。

よーし、おじさんここから家まで一気に帰っちゃうぞー!






テンション高く決めたあと、テンションが下がった時の後悔

多くの人はご存じだろう、アレが俺を襲い始めたのが、ワインディングも尽きたころ。

正確には、曲がってるけど街中という状態になってきてから。



大子に差し掛かったあたりで、冗談みたいに渋滞し始めた。

何事だと思ってる間もなく、クルマだけじゃなく、人間まで路上にあふれてくる。

「なにこれ、アイアム・ア・ヒーロー的な何か?」と動揺していると。



どどん! ぱあっ! どん!



花火大会かよ!

大子の町役場あたりに警官が出て、道の両側にアホほど人が集まってる。

浴衣姿の女の子とか、この状況じゃなかったら楽しめるんだけどなぁ。



クソ混んでる大子町を、必死こいて抜けたら。

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俺は嘘みたいに人気(ひとけ)のなくなった道を、南へ向かって走る。

それでも常陸大宮あたりまで来ると、さすがにこの時間でも混んできた。

ああ、そういえば日曜日だっけ。月曜から仕事の人が、帰ってきてるんだな。



ここらでめんどくさくなった俺は、「那珂から高速へ乗ろう」と決めた。



それでも夜で危ないから、ガンガンすり抜けたりはせず、流れに乗って走り。

インターから高速へ乗り、ほっとひと息…………つく間もなく。

目の前に広がる「赤い光景」に、ただ、絶望する46歳。



赤いのは無数のテールランプだった。



下道が混んでるなら、高速はもっと混んでる

こんな簡単なことさえ判断できないほど、俺は疲れてるのか。

とはいえ、乗っちまったもんは仕方ないわけで。



「よーしわかった! 最近はのんびりとか言ってばっかだが、俺の本気のすり抜けを見せてやる」



腹をくくった俺は、柏まで距離にして100キロ、ほぼ全線が渋滞する中を。

全力ですり抜けし始めた。

目の前に広がるテールランプの赤い星々が、ちょっと哀しかった。






四日間、距離にして2200キロの下道と、100キロの高速を走って。

新潟から秋田、青森、岩手、宮城、福島と東北地方を回ってきたツーリングは、これでおしまい。

相変わらず、食った名物はなし、呑んだ銘酒もなし、寄った名所旧跡もなしの、ただ曲がっただけのツーリング。



そして、俺にとってはそれだからこそ最高の、夏ツーリングだった。



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また次回の長休みも、愛機とともにどこかの空の下、楽しく走れることを願って。

夏ツーリング/了



 

 

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by noreturnrydeen | 2016-08-14 23:52 | ソロツーリング | Trackback
 
 
なんとか凍死することもなく、無事に起きたら。

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本日も晴天なり(©TKさん

今日もひらひらふらふら、風まかせで走り出そう。

と、その前に、恒例の「朝スープ」を作ろうか。


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真鍮製のトランギアは、木のテーブル上だと、やたらカッコいい(・∀・)

んで、作った春雨スープをすすりながら、思い出した。

昨日のアレでフルードが微妙なだけに、ブレーキがちょっと不安なんだっけ。



じゃ、十和田湖一周しながら、なんとなく観光的な感じで行こうか?

つわけで走り出し、ふと気づいてビューエルさんを道っぱたに停める。

忘れてた。昨日の夜チェックしたら、もう、動画のSDカードが一杯だったんだ。

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胸に付けてたビデオカメラを外し、代わりにカメラを今までより使いやすい首下げへ。

この位置だと、カメラのストラップが映り込んじゃうので、今までは横へよけてたのだ。

これから先はビデオ撮らないし、そのぶん、写真を頑張らないとなぁ、などと思いながら。



十和田湖畔を走り出す。



103~454と十和田湖の南岸を半周し、102号との交差点に来たところで。

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観光案内を見つけ、「たまにはツーリングマップル以外の地図も見てみるか」と停車する。

この交差点はスペースが広くなっていて、近くに展望台があった。

なのでまず先に、展望台へ登ってみる。

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展望台の階段下にあった、天然記念物をしめす碑。



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展望台からの風景。朝もやがかかった湖は、昼間とは違った風情があるね。

それからもどって、案内看板を見てみると、「虹の湖(にじのこ)」と書いてある。

なにそのドリーマーな名前。ちょっと見てみたいじゃん。



最初の行き先を、虹の湖に決めたら、102号を北西に向かう。

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十和田湖の周辺は、基本的にどこを走ってもワインディングという、スキモノにはたまらないステージだ。

まあ、だからこそ俺が「観光」なんて言えるんだけど。

やっぱ朝からワインディングって幸せだよねぇ(///∀///)



20キロ走るか走らないかくらいで、虹の湖に到着。

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さっそく、ワクワクしながら単車を降りると。

あれ? なにをもって「虹」なんだろう?

どうにも、レインボー成分がひとかけらも感じられない。



ここはダム湖で、近代になってから命名されたらしいのだが、この時の俺は知らない。



「近くまで行けば、ニジるのかなぁ」



怪しげな自作動詞をつぶやきながら、湖畔へ近づくと。

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この階段を歩いて下れと? そしてまた歩いて登ってこいと?

みなさんご存じ「かみは歩かない」ので、この画を見た瞬間、虹とかどうでもよくなる。

なので、階段の上からテキトーにパチリ。



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う~ん、やっぱりレインボーエッセンスは感じられないなぁ(´・ω・`)



微妙な虹の湖をあとに走り出してすぐ、国道394とぶつかったところで、東へ折れる。

ここまで来て、八甲田の山並みを走らない手はないからね。

ちなみに八甲田山は連山の総称で、単独の「八甲田山」って山はない。



偉そうに言ってるけど、前の東北ツーリングで知った知識だ。

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八甲田の山々を左手に見ながら、国道394のワインディングを楽しむ。



と、城ヶ倉大橋を越えたところに展望所があったので、するっと入り込んだ。

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ぽっかりと浮かぶ雲が、どうにも夏でたまらない。



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いま渡ってきた、城ヶ倉大橋。ダイナミックな景観だ。

もっとも俺には、そんな光景よりも、さらに気になってることがある。

何枚か写真を撮ると、愛機ユリシーズの元へ戻り。



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ブレ―キャリパーのフルード漏れをチェック。

どうやら増し締めが効いて、キャリパー周りは完全に乾いてるようだ。

よし、これならワインディングもダートもまだまだ行けるぞ!(学習しましょう)



休憩しながら地図を見てると、394で東に太平洋の近くまで出れば、小川原湖って湖がある。

十和田なみに大きい汽水湖なので、それじゃあそこへ向かうことにしようか。

ぱたんと地図を閉じてバッグに仕舞う。



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天気は上々で、景色も美しく、気温もまだ涼しい。

気になってたブレーキも大丈夫だった。

ならば、走るだけだ。



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これは石倉山あたりだろうか。

基本的に、それほど激しいツイストじゃないので、カーブひとつひとつをていねいに走ると楽しい。

つーか、こんな道で気合なんか入れたら、俺より先にビューエルさんが音を上げちゃうよ。



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これはたぶん、八幡岳のふもとあたりのクソ峠。

楽しくすっ飛ばしてたら、菜の花だか何だか、黄色い花がきれいだったので、停まって撮ってみた。

俺にだって、花をめでる気持ちの一つや二つはあるんだぞ?



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これは七戸(しちのへ)の手前あたりの田園風景。

急に目の前がどかんとひらけて、美しい田園が広がったので、感動したのだ。

いや、似たような風景はいいだけ見てるんだけどね。



なんど見てもやっぱり好きなんだよね、こういう画(・∀・)



七戸に入ったくらいで、見覚えのある名前の道を見つけた。

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道の駅「しちのへ」は、前にも来たことがある、馬の銅像が特徴的な駅だ。



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なんだかんだ、単車乗りなら燃えるよね、実物大の馬の像って。

なんなら腹にエンジン乗せて、動いてくれたらいいのにな。

いや、それでも俺はビューエルがいいけど(・∀・)



この銅像と反対側にある施設で、タミヤ模型のイベントだか展示会みたいのやってた。

10~20分くらい待てば見れるっぽいんだけど、言ってもそこまで興味ないのでスルー。

万が一、馬のプラモとかあったら買っちゃいそうだしwww






つわけで湖を目指す旅、続行。

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ファイル末に置いてあるマップだと変な風に走ってるけど、実際はひたすら394を東行してる。

地図を分ければちゃんと詳細に出せるんだけど、もうめんどーだから勘弁してね。

だいたいのルートは合ってるから、あとはほら、ノリで(意味が分かりません)。



やがて小川原湖畔へむかう案内表示が出たので、それに従って走る。

書いてある「湖水浴場」って言葉がなんか新鮮だった。

言われてみれば、そらそうなんだけど、湖水浴ってあんま使わないよね。そうでもない?



お墓まいりをしてる人々を横目に、いよいよ湖畔に到着。

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小川原湖は十和田湖と変わらないサイズの汽水湖なので、さすがにでかい。

南北に長いので、東西の湖岸の距離が近いせいだろう。

対岸にきっちり陸地が見えるのも、なんかわくわくする。



気持ちいい景色と風にうれしくなって、湖を見ながらトコトコ走ってゆくと。

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「おー! なんだここ! めっちゃ好きっ!」

湖畔のライン、緑のもりあがり、空の青さのすべてが完璧。

思わず停まって、ここで小休止を入れる。



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風に吹かれながらタバコをくゆらし、湖面を眺めながら大きく伸びをする。

「きもちいー! まだ午前中かぁ、めちゃめちゃ悔しいなぁ」

要するにここで野宿したかったなぁ、と(・∀・)



風と景色を堪能したら、また湖畔に沿って走り出す。

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ときどき、道がダートになってたりして。

今限定でダートに敏感な、かみさん46歳、そろ~りと走ってゆく。

もちろん心配なのは、コケることじゃなくて、振動で壊れること(´・ω・`)



小川原湖をあとにしたら、湖南を走る「青い森鉄道」に沿って走る。

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三沢や八戸の市街地をぬけて、国道45号線にのったところで。

道の駅「はしかみ」で、小休止。

タバコをくわえながら地図を見て、県道42号から山の中へ行こうと決める。



と思ったら、その42号との分岐に軽トラがたくさん信号待ちしてた。

「あら、混んでるじゃん。せまいワインディングで抜くのめんどーだな」

ならば山をあきらめ、もう少し海沿いに走ってゆこうか。



どうしても暑かったら、その時また山へ行こう。

なんて思ってたらそうでもないので、そのままちんたら国道を走る。

まあ曲道はさんざん走ったし、今日はこんなんでもいいかな。



そういや、出がけに「観光」とか言ったしね、今さら思い出したけど。



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海を見ながらのんびりドコドコ。

うっとうしいほどの渋滞もなく、平均60~80スピードくらいの流れなので、すり抜けもせず。

走りながら、いろいろなことを考える。



(このまま走ったら、三陸かぁ。そういえば三陸海岸は震災以降、走ってないんだよなぁ)



なんて思いながら久慈に入ったところで。

なんと! 「三船十段記念館」の文字を看板の中に見つける。

いや、そら行くでしょ、元柔道家としては(`・ω・´)。



案内看板がわかりづらかったので、携帯で検索しながら道をたどる。



もともと、明確な目的地をもって走るのは苦手なので、なかなか難儀した。

こういうときだけは、ナビゲーションが強いよね。

面白くないから、俺は使わないけど。



携帯に案内されて、どうにか三船十段記念館に到着。

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国体の柔道、今回は久慈でやるのかな?

なんかそれっぽい横断幕が出てた。

最近の柔道のルール、イマイチわかんねぇから見てないんだけど。

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三船十段の銅像。

自分の銅像って、うれしいものなんだろうか?

万が一俺が、日本のために偉業を成し遂げられたとして、銅像は断るだろうなぁ。



それか、めっちゃ美化してもらうかwww



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中は基本、撮影禁止なので、ロビーで上映されてた動画と、等身大の写真。

動画の内容は、けっこうyou tubeなんかに流れてるやつ。

投げの形の「裏」なんかもやってて、興味深く見てしまった。



なんだかんだ、たっぷり一時間以上も見学し。

ようやく、記念館を後にする、30年前の柔道家。

う~む、帰ったら少し稽古しようかな、とこの時だけは思ったり。






記念館から、せっかくだから281号で山の方へ出ようと思ったんだが。

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気付いたら反対向きに走って、海へ出ていた。

「まあ、風がこっちに行かせたんだろ。んじゃ、また海沿いを行くべ」

と、カッコつけた独り言をつぶやいて走り出す46歳。



ま、単車ってのは、自分に酔ってる方が楽しく乗れるからね。



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海沿いの国道45号線をひたすら南下。

途中でバイパスつーか高速の無料区間も走ってみたり。

つっても一車線だし、こっちもそんなやる気ないから、ぶっ飛ばすわけじゃないんだけど。



と、「龍泉洞」の文字が現れる。



いつもの夏ツーリングなら、洞窟は涼しいから迷わず向かうところなんだが。

今夏はどうしたことか、下を走っててもまったく暑くない

むしろ時々、寒ささえ感じるほどだ。



「龍泉洞かぁ、今寄ったら寒そうだなぁ。流れも良くて気持ちいいし、このままでいいか」



つわけで海を見ながら、考え事をしながら、ただ、漫然と走る。



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宮古あたりを通りながら、「そろそろ寝るとこ探さねぇとな」と思いつつも。

なかなか山側に出るいい道に出会えず、なんとなく距離を重ねてゆく。

ま、釜石あたりから遠野へ向かって、最悪、遠野の道の駅にでも寝よう。



だいたいの方針が決まったので、心に余裕が出てくる。

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なので途中、陸中海岸の展望所なんかに入ってみたり。



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ここだけで言えば、震災の影響はもう、まるっきり感じないといっていいかな。



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もちろん、俺に見える範囲の話だけど。



ここへ来る間も、復興が進んでるところと、そうでないところの差があるなぁと感じた。

ただ、基本的にそれほど走ったことのある場所じゃないので、なんとなく他人事だった。

それが、山田あたりに差し掛かった時、一気に実感されるようになる。



知ってる道やその周りの施設が、まだ復興途中というか「仮」な姿。



M109Rで通ったときの店は、まだバラック的な建物のまま。

駐車場も土を盛り上げただけで、砂利さえ敷いてない。

「そうか、まだなのだな」と、すこし気持ちが沈む。



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道の駅「山田」には、思い出がある。その時のレポートを引用してみよう。

知ってるヒトは知ってるだろうが、ツーリングマップル東北の65ページF-2、
この山田の少し先に、リアス式海岸を指して「まるで別世界に入り込んだよう」と書いてあるのだ。
そう言われれば、何が別世界なのか見てみたくなるだろう?」

こんな感じで興奮気味にここで休み、北海道から来た「日本一周中の若者たち」と出会う。

彼らは数日後、本当に俺の家まで顔を出してくれた。

そんなステキな思い出だ。



だが、今回はここじゃ寝ない。

当初の予定どおり、遠野まで足を伸ばしつつ。

途中で場所があればそこで野宿、なければ遠野で野宿だ。



山田を出たら少し南下し、遠野へ向かう県道35号線で西へ。

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太陽はすっかり傾き、荷物の中からジャックダニエルが「休もうぜ」と語りかけてくる。

俺だって呑みたいんだ、もう少し待ってろよ!

道の駅で寝るなら暗くなってからの方がいいから、少なくとも35号は走り切るぞ。



そんな風に35号線のクソ峠をすっ飛ばしていると。

通りがかりに、えらく広いスペースを見つけたので、停まってUターン。

ずんずん入り込んでゆくと……

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これは完璧だろ。ナイス野宿ポイント!(´▽`)

エンジンを切ると、水の流れる音が聞こえてくる。

そちらの方へ歩いてゆくマイトガイ。



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お、これか。

涼しい林間の、水音が聞こえる野宿ポイントなんて、最高じゃないか。

つわけで、寝るのはここに決定し、早速、荷物をおろしてゆく。



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椅子がテーブルじゃなくバイクの方を向いてるのは、三日目なのでメンテナンスするため。

落ち着いたところで、携帯を取り出してみると、どうやら電波が届かない。

なのでSNSでの報告はあきらめ、まずは呑む前にメンテナンスをする。



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排気デバイスのワイアがゆるんでたので、しっかりとネジを締め直し。



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チェーンにオイルをさしてやったりと、メンテナンスしていると。



入口にクルマが止まって、中からおじさんが出てきた。

まっすぐこちらへ向かってくるので、「ありゃ、ここじゃ野宿できないのかな?」と思ってると。

おじさん、にっこり笑いかけてくる。



かみ 「こんばんはー! ここで泊まっちゃまずいですかね? 明日の朝早く出ますが」

おじ 「こんばんは。いや、ぜんぜん構わんよ。ただね……」

かみ 「はあ、なんでしょう」







おじ 「昨日、このへんにクマが出たんだ。だから気を付けてね。今、その警戒で回ってるんだ」



かみ 「は、はい……わ、わざわざ、ありがとうございます……」

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とんでもない前フリをするなり、さっさと帰ってゆくおじさん。

その背中を写真に撮りながら、途方に暮れる、かみさん46歳。

気を付けろって、なにをどう気を付ければいいんだろう(´・ω・`)



「ま、とりあえず食い物とハミガキ粉は、オモテに出しておこう(水曜どうでしょうで得た知識)

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つわけで使う分のハミガキ粉と、数少ない食料を外に出す。

それから、しばらく考え込んで。

一応、クマに応戦する準備もしておこうかと、バッグの中を探り。



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ナイフとハンドアックスを取り出してみる(`・ω・´)キリッ

昼間、柔道家としての刺激を受けてたから、ちょっとガッツが出たのかね。

間違いなく蟷螂の斧、焼け石に水なんだけどwww




準備が終わったところで、ちょっと背筋がゾクっとなった。



なんだ、武者震いか? と思いつつ、ため息を吐くと。

「あれ、タバコじゃねえぞこれ、息が白いじゃねぇか」

ゾクっは、クマと戦う決意からくるものじゃなくて、単に寒いだけだったようだ。






とまあ、切なさ全開の戦闘準備をしたら、あとはゆっくり呑むだけだ。

ジャックダニエルを薄い水割りにして、ちびちびやりながら徒然に。

今回のツーリングで得た、次回への教訓を振り返ってみる。



湯沸かしはアルストで済むから、ガスやガソリンストーブは要らないかな。

椅子もなくていいかな? もしくはサーマレストを座布団にする?

ラックは山賊だけにして、ソロの時はもう、本当にギリまで荷物を減らそうか。



そんな風に、単車のこと、旅のこと、道具のことなんかを考えつつ。

電波がつながらないから、SNSで友達とやり取りすることもなく。

ひとりっきり山の中で、穏やかな時間を過ごす。



あと一杯が終わらずに、延々と呑み続けた。

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そんな、三日目の話。




 

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by noreturnrydeen | 2016-08-13 23:47 | ソロツーリング | Trackback
 

朝の4時、目を覚ます。



早く起きたのは二日酔いじゃなく、涼しいを通りこした「寒さ」のせいだ。

「夏の新潟は暑い」などと、たった数度の経験で決めつけていたことを反省しつつ。

俺はのっそりと起きあがって、テントを出た。



昨日の夜、8時には寝てたので、睡眠時間は充分だ。

むしろ8時間も寝るなんて、ここ数年ぶりのことなので、寝すぎで少し腰が痛いくらいだ。

それでも、いつもの倍も寝たことで、気分的にはすっかりリフレッシュ。

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アルコールストーブとチタンマグで湯を沸かし、朝食の準備をする。

普段は朝も昼もいらないんだが、さすがに朝4時からなので、少しは腹に入れておこうと思ったのだ。

つっても「乾燥スープ春雨」をカップ一杯、という実に簡素なものだけれど。



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温かいスープをすすっていると、だんだん陽が昇り始める。

そのお日様へ向かって柏手を打ち、今日一日の安全運転を約す。

食べ終えたところで、テント一式の撤収作業を始めた。



とはいえラックシステムのおかげで、作業自体はすぐに終わる。

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太陽電池で充電するLEDランタンを、サーマレストマットの上にくくりつけてみた。

これで走りながら充電できるから、少なくとも夜の明かりの心配はなくなる。

このランタンはサーマレストと並んで、最近いちばん正解だった買い物だね。



さあ、それじゃあ二日目のツーリングに出かけよう(・∀・)



と、290号を走り出してすぐ、思わずビューエルさんを停める46歳。

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差し込む朝日、まっすぐな道、畑の緑、目の前の山、行く先の靄(もや)、そして青い空。

目の前に広がるそんな景色に、なんとなく胸を打たれたのだ。

写真を撮ってるあいだに、「今日は迷ったら停まろう」と決める。



走ってて、「面白いもの」や「美しい風景」に出会ったとき、それを写真に撮るかどうか。



実はこれ、俺の中で少し悩ましい課題だったのだ。

もちろん、その解決のために「走りながら撮るシステム」を考案したんだが。

それでもカメラの起動の遅さや、そもそもすっ飛ばしてるせいで、結構、撮り逃すことが多い。



そんな時、停まって撮るか、あきらめて走るか、いまだに決めかねる。



なので今日は最初から「迷ったら停まる」と決めておき、その逡巡の時間をなくそうと思ったのだ。

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つわけで、気に入った風景に出会ったら、即、停まって写真を撮る。

そのぶん、走りは遅々として進まないのだが、「それもまたいいか」と思える。

旅に出ると気が長くなるのは、いつものことだ(・∀・)



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もちろん、今まで通り「走りながら撮る」のも並行してやるんだけど。

これは走ってきた道がよかったので、うしろ向きに撮ってるところ。

うしろ撮りは、ここ数年がんばってるんだが、なかなか上手くならない。



村上あたりで国道7号線に乗り、しばらく走ってると、左側に海が見えてきた。

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朝いちばんで、美しい日本海を眺めながら、のんびり愛機を進ませていると。

途中に「夕日ライン」の文字を発見し、思わずニヤりと笑う。

「水曜どうでしょう」の原付東日本で出てきたのを、思い出したのだ。



残念ながら夕日にはまだまだほど遠い時刻だが、せっかくだから走ってみよう。

そう決めて走ってると、県道50号線の表示にいったん国道を離れ、そちらへフロントを向ける。

入るとすぐに長い下りで、目の前に港の風景が開けた。

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もちろん、今日は「停まる日」なので、ちょうど見つけた展望スペースへ駐車。



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港の写真は撮ったんだけど、あんまりきれいに撮れてなかった

なので代わりに、ビューエルさんの御尊顔(・∀・)

乗ってきた単車の中で、歴代最高に溺愛してる、俺の相棒(迷惑がられてる可能性があります)。



写真を撮ったらその相棒へまたがり、また、北へ向かって走り出す。

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夕日ラインは朝見ても美しく、海岸線をまっすぐ伸びる、気持ちのいい道だ。



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やがて国道7号線に合流すると、そろそろ、本日最初の目的地が見えてくるはず。

このルートを通るなら、絶対に避けて通れない、俺の大好きな道。

鳥海山のふもとを走るワインディング、「鳥海ブルーライン」だ。



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ブルーラインの看板が見えたところで、いったん停まって仮休止。

タバコ一本を灰にするあいだに、軽く体操して体をほぐしつつ、上がったテンションを抑える。

起き抜けで峠道をすっ飛ばすとか、フラグ100本くらい立てかねないからね。




つわけで、鳥海ブルーラインの走行動画。

2分40秒くらいまでが登り、それ以降は下りで、全部で8分ちょっとの長い動画だ。

流して走ってるけど、下りの景色はきれいだから、その辺だけ見てもらえれば充分。


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さて、楽しい鳥海山を走り抜け、いつもはそのまま7号へ出てたのだが。

走ってたらちょうど目の前に、「鳥海グリーンライン」の看板が見えた。

「なんだ、ミドリもあるのか。前に来たときは見逃してたのかな。それとも忘れてる?」



どっちもありそうなのが哀しい(´・ω・`)

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つわけで鳥海山の山すそを、気分良くすっ飛ばしてゆく。



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するともう、この道が大正解ったらない。

いくつかのスキー場を経由しながら、節操なくツイストするワインディング。

南由利高原を抜けてからの、ハイスピード・ワインディング。



ブルーラインと同等か、場所によってはそれ以上に楽しめた、素敵な道だった。

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これは高速ワインディングの終わりころかな?

満足とともに景色を写したのを、なんとなく覚えてる。

いろんな曲がりを堪能し終えたころ、道は海沿いの県道7号線に出る。



秋田市へ向けて、のんびりと北上だ。

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その途中、道の駅のウラに「にしめ湯っ娘ランド」と言う入浴施設があったんで入る。

直射日光がじりじり照り付ける駐車場で、リュックを下ろして大休止。

お風呂セットをもって、意気揚々と風呂へ。



昨日の日焼けにお湯がしみて、軽い悲鳴を上げながら、風呂を堪能したら。



風呂を出てから、今度は長そでのナイロンシャツに着替え、タバコを一服。

長袖の上へエルボープロテクタ、クロップドパンツの下へニープロテクタ。

最後にボディプロテクタを付けてリュックを背負ったら、それじゃあまた走り出そう。

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海沿いのまっすぐな7号線を、風呂上がりのさっぱりした気分で走る。

気温はだいぶん上がってきて、確か30度は超えてたかな?

それでも風呂のおかげで、しんどいほどじゃない。



やっぱ、暑い時こそ風呂がいいね(・∀・)

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それに関東でイメージするほど、広いまっすぐな国道ってわけでもなく。

時々こんな風に、木陰の中を走る気持ちのいい道になったりするし。

もっとも、秋田市という大きな都市へ向かってるわけで、だんだん混んでくるのも仕方ない。



大きな交差点が多くなり、信号の数も増えてくる。

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これは港大橋前交差点の蛭根(ひるね)歩道橋。

時間的に昼寝タイムだったので、ノリで撮っただけ。

後で調べたら、事故の多い交差点のようだ。



そのまま秋田市に入り、例のドームを横目に通過。

男鹿半島の根元に来たわけだが、過去、二回寄ってるので、今回はパス。

この天気なら、入道崎あたりは綺麗なんだけど、あそこまでが暑いんだよね。

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つわけで男鹿半島のつけねにある、道の駅「ことおか」で小休止。

水分補給しながら地図を見て、この先のルートを考える。

ちょうどいい木陰があったので、そこでのんびり座り込み、ツーリングマップルを眺めてると。



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ちょまてよ!(©木村)



『すごい風景 ここは日本か!?』だと?

そんなん書かれたら、行かないわけにはゆかないじゃないか!

それに、二ツ井の北側にも、ちょっと面白そうな道がある。



「んじゃ、この風景を確認してから、二ツ井の手前で北上だな」



ルートが決まれば話は早い。

呑み終えたペットボトルを片付け、さっそく愛機にまたがる。

目指すは「ここは日本か!?」ポイントだ。



「つってもまあ、この手のはたいてい、肩透かしで終わるんだけどね」



たいしたことない風景かもしれないと、あらかじめ心に保険を掛けておく。

地図で見たかぎり、みちはただドまっすぐなだけだし、何か変わったものがあるのか。

それとも、そのまっすぐな道が見ものなのか。



走り出してすぐに橋があり、両わきは池になっていた。

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「おぉ、これは充分きれいじゃん」と、満足しながら進んでゆくと。



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どっかんド直線。

まるで滑走路のようにまっすぐな道が、消失点の彼方まで続いている。

視線の先が陽炎(かげろう)で揺らめき、左右の並木を吸い込んでゆく。



「これか! 想像通りっちゃその通りだけど、でも、うん、すげぇな!」



「思わぬ光景」ってのは、これだけ走ってるとたまに見る。

だが、思った通りなのにすごいってのは久しぶりだ。

感動した46歳は、機嫌よくビューエルさんを走らせる。

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もちろん、飛ばすなんてもったいないことはしない。

うしろ撮りも慎重にやって、けっこう上手くいった。

手前じゃなくて景色にピントが合えばカンペキだけど、それはも少し練習しよう。







思いのほかよかった「ここは日本か!?」ポイントに気を良くしたら。

今度は二ツ井の北にある、県道317号線を目指そうか。

地図で見る限り、かなりくねりまくったクソ峠っぽいから、楽しみだ。



と思っていたら、目の前に「広域農道」のカンバン。

脊髄反射でそちらへ向かい、畑の中の「単なる思いっきりまっすぐな道」だった事に後悔しつつ。

適当にリルートして、結局、ちょっと遠回りしながら、ポプラを数えて(スルー推奨)国道7号へ戻る。



やがて、二ツ井あたり。

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東北ツーリングでよく寄る「道の駅ふたつい」までは行かない。

その手前で折れて、山の中のアホほど曲がった道を進んでゆくのだ。

さっきの「日本か!?ポイント」が当たりだったため、「今回も」と期待して走ってゆくマイトガイ。



7号線の陸橋のたもとを左へ折れて、無事、県道317号線にのる。

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そのまま比較的まっすぐな道を北上してゆくと、やがて道が曲がり始めた。

さあ、楽しいワインディング・タイムの始まりだ。

風呂でリフレッシュしたから、がっちり走るぞー!



気持ちのいい曲道を、タイアのエッジを削りながら曲がってゆく。



飽きもせずに繰り返す、この至高の時間に酔いしれつつ。

ふと、枝道に差し掛かった時、何のカンが働いたのか、急に進路を西へ。

いやまあ、カンつーか「○○ダム」って書いてあったからなんだけど。



この枝道は正解ってほどでもなかった

いや、充分に快走路なんだが、アベレージスピードが高すぎる。

ケーロクあたりなら、ちんこ縮ませながらすっ飛ばすだろうけど、ユリには速すぎ。

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T字路へ出たところで、いったん停まって仮休止。

タバコを吸いながら、「ああ、そういやクソ峠ばっか撮ってたな」と思ったので。

ここからUターンして、来た道を戻りながらビデオカメラのスイッチを入れる。



通りががりのワインディング動画(約3分)

まあ、ワインディングつーか「ほぼ直線」って感じの道だけど。

無音状態から、突然、BGMがかかるから注意。

ちなみにBGMは、実弟トムの昔のバンド、T.O.Mの「SUN」って曲だ(・∀・)



戻ってきたら、また317号線を北へ向かって走ってゆく。

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少しは広かった道が、この橋あたりから急激に狭くなり。



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みんな大好きクソ峠(要出典)の始まりだ(`・ω・´)

ブルーライン、グリーンラインと走ってきて、だいぶん本調子になってきてたので。

この辺からは写真を撮らず、リズミカルに気持ちよく走ることを心がける。



ああ、生きてるなぁ(・∀・)



と、目の前にちょっと素敵な光景が開けた。

一瞬、このまま行っちまおうかと思ったが、今日は「停まる日」だと思い出し。

その景色の前に車体を停める。

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こうして見ると、どうってことない景色だが。



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すごく切り立った険しい崖が、かなり頭上まで伸びている。

「おぉ、すげぇな。タツヤあたり登らせてやりたいな」

秩父のウォールクライマーなダチのことを思い出して笑ったら、先へ進もう。






ところで秋田と青森にまたがるこの道は、地図によると青森側がダートらしい。

それも延々8キロにわたる、長いダートだという。

でも、ところどころは舗装されてるようだし、それならいずれ全線舗装されるだろう。



「つまり起伏はなくて、フラットダートだってことだな」



そうあたりを付けて走り出したわけだ。

このあたりの地図を見てた時は。

で、そんなことをすっかり忘れて、気持ちよくワインディングを走って俺の前に。



突然、それが現れた。



ダート走行動画(3分)

ピントずれちゃってる上、特に見どころもない。

本当は走りながら結構しゃべったんだけど、風切音でまったく録れてなかった(´・ω・`)

がんばって、ばっかみてぇに独りで色々しゃべったのになぁ。



すったもんだ青森側のダートを抜けて、県道28号線へ出る。

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津軽白神湖は、津軽ダムにある人造湖らしい。

このときはただ、「きれいな湖だな」と思っただけだけど。

この橋の高さがハンパなくて、下を眺めると吸い込まれるようだった。



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一応、写真に撮ってみたけど、高さとか傾斜とかは、写真に残すのが難しいね。

うまく取れるようになったら、けもの道を走るときの写真も、もっと臨場感が出せるかも。

ま、でも写真の勉強より先に、俺にはやることがあるからね。



壊れないビューエルさんを作る、って至上命題が(`・ω・´)






湖で小休止しながら、次のルートを決める。

とはいえ、今晩は十和田湖に泊まろうと思ってたので、そう悩む話でもない。

どうせあの周りはワインディングばっかだし、テキトーに向かうだけで楽しいだろう。



そう思って走り出し、何も考えずに弘前市内へ入ってしまう。

さすがに混んでる市内を、暑さにやられながら、ほうほうの体(てい)で抜け。

国道7号線を南下して、454と102で十和田湖へ。




やっぱり楽しかった、十和田湖へのワインディング動画(6分半)

曲道が嫌いじゃない向きには、酒でもひっかけながら眺めてもらえれば。

たぶん、走りたくなるよ(・∀・)

ここはホント、いつ走っても気持ちいいわ。



なんてゴキゲンで走ってると、ついにトラブルタイムがやってきた。

「ロングツーリング」「かみさん」「ビューエルさん」

このキャストで「何もないはず」と考えた、俺が甘かったようだ。






なんかおかしいなとは、湖を出て県道28号線を走ってる段階で、感じていた。



だが、「ダートなんか走ったからかな?」くらいに思いつつ流してた。

そのうち弘前市内へ入ってしまい、うやむやになってたんだが。

ここへきて明らかに、違和感がごまかせなくなってきた。



ブレーキレバーが 異常に近く なってる(´・ω・`)



それは通常、ブレーキパッドが減ってきたか、フルードが沸いてエア食ってるしるしだ。

しかし、さすがに今さっきで体感できるほど、急に減るわけがない。

かといってブレーキフルードが沸くほど、ハードな走りもしていない。



つーか入れてるフルードはSP-Rだから、相当ハードに使っても平気なはず。



「暑さ……は関係ないだろ。やっぱダートでなんかあったかな?」

思いながら、モノがブレーキだけに、強行軍というわけにもいかず。

120号線の途中でビューエルさんを停め、チェックしようと降りる。

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と、降りるとき偶然、ハンドル回りに顔が近づき、たまたま目に入ったのが。



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すっからかん のリザーバータンクだった(´・ω・`)



一瞬、頭の中が真っ白になり、かるい絶望感に襲われる。

それから、「はい、慌てない。俺とビューエルさんだぞ? そら何かあるさ」と、自分を鼓舞する。

落ち着いたところで、原因の特定と、今後の対策を考えよう。



まず原因。


1)ブレーキフルードは、もしパッドが全減したとしても、ここまでは減らない

2)であれば、どこかが破損するか、ゆるむかして、フルードが漏れてるはず


つわけで、マスターシリンダーから順番に、ホース、キャリパーと見てゆくと。

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キャリパーの取り付けボルト付近に、それらしき痕(あと)を発見した。

フルードが漏れて、塗装が剥げてる。

しかしこれだとまだ、トラブル箇所まではわからない。



(ホースに小さな穴が開いて、そこから漏れたフルードがホースを伝ってきてるのかも)



そう考えて、ホースの濡れをチェックし、それからキャリパーのバンジョーボルトをチェック。

増し締めしてみると、バンジョーボルトが少しだけ緩んでいた。

今まで平気だったんだから、おそらくダート走行で緩んだ……のだろうか? そんなことあるか?



まあ、遠因は後で検証するとして、次は対策だが、これはすぐに思いついた。


1)奥入瀬の先にガソリンスタンドがあったはずだから、そこでフルードを買う

2)もしも買えない場合、応急処置として燃料アルコールを足し、翌日、ホームセンターを探す


結論が出たので、まずはガソリンスタンドへ向かおう。



スタンド、50キロくらい先だけど(´・ω・`)






とはいえ俺もかつては、奈良から柏まで、フロントノーブレーキで帰ってきた男。

慎重に走れば、たかだか50キロくらい、問題なく走りとおせるはずだ。

たとえ、その50キロの全線がワインディングだとしても……

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エンジンブレーキとリアブレーキ、それに何より状況判断をたよりに走るのだが。

これがとにかく神経の疲れる作業で、ひとつ曲がるごとに削られてゆく。

あんなに曲がりたがってたのが、今ははるか昔のようだ(´・ω・`)



とはいえ、「トラブルは楽しむ」のが俺のスタイル。

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「おー! こえー! でも何だかんだ、けっこー走れ……あぶ! あぶねぇ!」

大騒ぎしながら、木漏れ日の中を走ってゆく。

やがて奥入瀬渓谷に入り、せっかくの景色の中を、ひいひい言いながら。



ようやく、お目当てのガソリンスタンドにたどり着いた。

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そこで写真の「黄色い容器に入ったブレーキフルード」を450円で購入。

かなり長い在庫だったらしく、いろいろと汚れていたが、今の俺には天の妙薬

ありがたくリザーバタンクに足し、ほっと胸をなでおろした。



スタンドの片隅でエア抜きし、ブレーキに手ごたえが出てきたところで。

さて、それじゃあ奥入瀬を戻って、十和田湖で休もう。

フロントノーブレーキの疲労ですっかり重くなった身体を引きずり、十和田湖へ向かう。

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前回、泊まった公園「レークパークうたるべ」は、変わらぬ顔で俺を迎えてくれた。

ここはテントが張れないので、写真の東屋で寝ることになる。

ま、言っても二回目の宿泊だし、段取りは慣れてるから問題ない。



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荷物を下ろしたら、東屋の椅子に腰かけて、まずは景色をのんびりながめる。



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テントを張らないぶん、準備はさらに簡単だ。



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ジャックダニエルの十和田湖冷水割り。

いや、レークパークの水道の水だから、別に十和田湖の水ではないんだけど。

ま、雰囲気だよ、雰囲気。



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晩メシはドライフルーツ、茎わかめ、かぼちゃの種、ビーフジャーキー。

そしていちばん大事なカロリー源の、ジャックダニエル(・∀・)

これらで済ませられるから、どこにも寄らずに走って、何も買わずに野宿できるのだ。



名物とか食わないと気に入らない人は無理だけど、こんなツーリングも楽しいよ?



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日が暮れたら、持ってきた本を読んでみたり。

もっとも、今日はブレーキ騒ぎで疲れたから、すぐにまぶたが重くなってくる。

それじゃあこっちのランタンは消して、キャンドルの方を付けようか。



これも雰囲気(・∀・)

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虫よけを塗り、キャンドルと蚊取りに火をつけて。

なんとなくぼんやりしながら、今日のことを思い返しつつ、酒杯を傾けていると。

あおん、と鳴き声が聞こえてきた。



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野良猫が、「なんか食うものを寄越せ」とやってきたのだ。

だがしかし、ビーフジャーキーは味が濃すぎるし、他にヤツの食えそうなものはない。

一応、ドライフルーツを投げてみたが、見向きもしねぇ。



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それでも、辛抱づよく待ってる猫がかわいいので、少し話をする。

今日の峠は楽しかったとか、ブレーキフルードが漏れてさぁとか、そんな話をたんたんと。

もちろん猫の方は、特に興味を持った様子もなく、しばらくこっちを見ていたが。



やがて、餌をくれないと分かったのだろう、静かに去っていった。

つれないねぇと苦笑したら、さて、さすがに眠くて起きてられないや。

シュラフ代わりのシーツにくるまった俺は、大きなあくびをひとつして。



十和田のほとりで、幸せな眠りについた。

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そんな、いろいろびっくりだった二日目の話。





 


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by noreturnrydeen | 2016-08-12 23:41 | ソロツーリング | Trackback
 
なんとなく、「北へ行こう」とだけ決めて迎えた、夏休みのツーリング。

ただ、前にPOPOさんが言ってた「奥只見」へは行ってみたい。

なのでとりあえず、初日はそこを目指す。



そんな朝、起きるなり天気予報を見てみると。

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おうふ、雨予報じゃねぇですか。

んでも窓から眺めてみれば、まだ、降ってる気配はないので、とっとと起きだす。

本日仕事のナオミさんにご挨拶して、昨日のうちに準備しておいた荷物を積み込み。



記念写真を撮ってもらったら。

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さあ、出発しよう!

手賀沼の方を回って、裏道からテキトーに国道294号へ乗る。

今回の北上ルートの初手、常総から宇都宮の方まで、まっすぐ南北に走る道だ。



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ただし、この写真が294かどうかは定かでない。時間的には多分そうだと思うけど。

んで、まっすぐな国道を、特にすり抜けもせず北上し、のんびりと景色を眺め。

国道408になってすぐ、宇都宮あたりで、西へまがって121号へと入る。



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日光っぽい並木道を走ってゆくと、風が涼しくて気持ちいい。

曇り空も写真的にはさびしいけど、空冷エンジンのビューエルさんには好ましい。

ビューエルさんの夏のへなちょこぷりったら、酒瓶を割っちゃったときの俺に匹敵するからね。



一気に走ってきたので、121号が街から田舎道へシフトするころ小休止をとる。

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ちなみに「皇国の守護者」かぶれの俺的に、今回の休止は三種類。

1)仮休止=リュックを下ろさずタバコを一本。
2)小休止=リュックを下ろして5~10分。
3)大休止=プロテクターも外して30分~1時間。

なお、食事に関しては今回、「晩メシのみ」と決めてある。

普段から仕事の時は朝昼とも食わないので、まあ、いつも通りってことだ。

旅にでるとついつい食いすぎる傾向があるからね、俺には(´・ω・`)



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121号もこのあたりまでくると、結構ぐねぐねしてて楽しい。

そうそう、今回は各レポートの最後に、走ったルート(おおよそ)をグーグルマップで示しておく。

なので時間があるならちょっと見てもらえると、俺の迷走っぷりがよくわかるよ。



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これは自撮りじゃなくて、後向きに撮ろうとして早く仕舞いすぎた絵。

「やっぱ起動の早いデジカメを買おう」と、いつもツーリングの後は思うんだよな。

そんでまた、すぐ忘れちゃうんだ(´・ω・`)



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今夏はいつも以上に、ツーリングライダーを見かける機会が多かった。

SS集団とかとも絡んだけど、あんま飛ばさない連中だったので、俺ものんびり走った。

つーか最近は荷物を積んだ山賊メインで、空荷で走るのは通勤ばっかりだから、全然、攻めない。



荷物積んで攻めるの、おっかないからね(・∀・)



つわけでようやく、国道352号へ入る。

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福島県南会津郡から、奥只見湖をぬけて、新潟県魚沼市まで、東西に走る国道ワインディング。

POPOさんがおすすめしてたのに、前の東北ツーリングの時に寄りはぐった、初日の主目的。

走り出してみると、入りっぱなは山間部を走る広い道だが。



数キロ走ればもう、道が左右に曲がりはじめ、ワクワクと気分が高揚してくる。

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つわけでこっから先、写真はこういう直線の景色がいいところばかりだよ。

ただ、うしろの方に、山間部をまとめた動画を置いておく。

飛ばしてはないけど、「どんな道か」を知るには充分だと思うので、暇な時にでも。



ちとダラダラ長いけど。

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川のそば、低い場所は道が広くて走りやすい。



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反対に山間部は俺ごのみの、「いかにもなクソ峠」なので、一般的には走りづらいって言うかな。



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小休止しながら山と空の写真を撮る。

プロじゃないし携帯とか安いデジカメのスナップだから、絵的にはあれだけど。

俺にとっては付加価値が目いっぱいの、たいせつな宝物( ´∀` )



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山中の道っぱたに単車を停め、タバコをくわえて眺める夏の空。

景勝地や名所旧跡よりも、俺が「ツーリングしてるな」って実感できる瞬間。

乗ってる時と同じくらい、大好きで大切なひととき。



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やがて道は新潟県に入る。

もっとも、マップで確認したら県境はスノードームの中だったから、ここは県境じゃないと思う。

この手前あたりに県境があったのかな?



そんな風に写真と地図を見ながら思い出すのも、ツーリングの楽しみ。



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山間のワインディングは、基本的にこんな感じ。

クソ峠だけど見通しは悪くないので、リズミカルに楽しく走れる。

特に下りはエンジンの負担も少ないし、ビューエルさんの得意なステージだし(・∀・)



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曲道を写真に撮ってるってことは、そろそろワインディングに少し飽きてきたのかな?

ロングだと延々といろんな峠道を走るから、こういう贅沢もできる。

日帰りだと写真撮るよりも曲がることを優先しちゃう、曲道貧乏だから。



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「奥只見シルバーライン」の看板に、思わず単車を停めるのも、曲道貧乏のあらわれ。

他にも面白いワインディングがあるなら、ぜひ走ってみたいと思ったのだ。

止まって地図で確認してみたら、曲がってなかったんでやめたけど。



グーグルマップで言うとこのあたりの話。



つわけで、ここまでのルートのうち、352号線のワインディング動画。

8分以上ある長い動画で、しかも見どころは特にない。

なので、流すか飛ばして見ると吉。









初日の目的である奥只見は、楽しんで走ることができた。

それじゃあ、あとは適当に走って寝るだけなんだが、さて、どこへ行こう?

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道ばたで小休止しながら地図を眺めると、ここから上へ斜めに折り返す道がある。

国道252号線という会津若松へ向かう道で、曲がりくねってなかなか楽しそうだ。

352を街中まで走り、252号線を見つけたところで方向転換。



今度は折り返し、東へ向かうワインディングを走り出す。



と、2,30キロ走ったあたりで湖が見え、ちょうど駐車場があった。

いったん通り過ぎるも、思い返してUターン。

あわてずに行こうじゃないか、まだツーリングは初日だ。

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田子倉湖を眺める駐車場で、仮休止しながら案内看板を見る。

この地図は南北がさかさまになってて、現在位置が湖の右側にあるね。

後で確認したら、この先、湖の終わり際の駐車場には、湖畔を一周できる道の入り口があった。



次回、通る時はぜひ、湖畔一周もしてみたいところだ。

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駐車場から見た田子倉湖。

午前中は曇っていた空も、すっかり晴れ上がって気持ちがいい。

もっとも、そのぶん陽に灼かれるので、半袖を後悔していたんだけど。



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これは田子倉湖西岸、来た道を撮影してる。

現地で見つけた道が楽しくて、「来た道が何となく愛おしかった」んだと思われる。

ツーリング中はいろんなことを考えるから、この時の思いまではもう忘れた。



と、なんとなく愛機をながめた俺の口から、思わず「ぶほっ!」っと声が漏れた。

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スペアガソリンボトルのホルダーバッグが、タイアに削られてる。

マウントが若干、低かったようだ。

バッグの高さを調節しなおし、バンクしてもあたらないよう養生してやる。



今回のツーリングで、ずっとこのラックシステムを使ってたのだが。

単発の使用ではわからなかった、テーブルとしての使い勝手や、バッグサポートとしての弱点がわかった。

なので、また気が向いたときにでも、少し改良してやろうと思う。



天板を付けるとか、バッグの固定をがっちりするとか。

あとは脚を伸ばして、バッグが内側へ「絶対に行かない」ようにする感じかな?

ま、これはあとで読み返す俺のために書いてるんだけどwww



景色を堪能したら、会津若松へむかってワインディングを走り出そう。

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東北地方によくあるスノードーム。

トンネルより開放感があり、風通しもよく、でも陽が当たらないのでちょっとだけ涼しい

もちろん四輪にはわからない、二輪乗りだけの知ってる秘密。



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青空と山とアスファルト。

何度も言ってるけど、俺の大好きな夏のトリコロール(三色)。

もちろん春だって秋だって冬だって、単車で走るのは大好きだけど。



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ビューエルさんと走るようになってからは、道の曲がりだけじゃなく、「この絵」も重要になった。

俺の旅は要するに、「曲道とこの絵を堪能し、これに飽きるまで走る」ことが目的なのだ。

時間、距離、食いもの、景勝、そのどれでもないことだけは断言できる。






田子倉湖から50キロほど走ったあたり、道の駅を見つけたので入る。

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道の駅「かねやま」で、水分補給しながら10分ほど小休止。

地図を見ながらルートを決めるのだが、確実に混んでる会津若松の市内には入りたくない。

なので252を終わりまで進んで、国道49号線で新潟の方へ戻ろうと決め、かねやまを後にする。



と、水分補給が遅かったのだろうか。

このメットはもう結構かぶってるはずなのに、ちょっと頭痛がしてきた。

どうやら朦朧としてきたようで、「幻聴」が聞こえるようになる。



聞こえてきた幻聴は、まるで「サイレン」のようだ。



顔をしかめた俺は、「気合で吹き飛ばそう」と、アクセルをワイドオープンする。

今日イチバンのスピードと気合ですり抜けをかまし、49号を西へ折れる。

西会津を抜けるころ、幻聴はすっかり治まっていた。





「あー、びっくりした」

幻聴が消えて元気になった俺は、49号をのんびりと西行してゆく。

お天道様はとっくに中天を過ぎ、すこし傾きかけていた。

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「こら、アレだな。そろそろ寝るところを探さないといかんな」

とはいえ、向かっているのは大都市、新潟方面だ。

新潟へ出る前に山越えがあるから、そこらで野宿場所を探すのがいいだろう。



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とたんに撮る写真まで、「野宿場所を探す」俺の気持ちを反映したものになったり。

この河原もいいんだけど、タープ持ってこなかったから、日影がないのが厳しいかな。

そんな感じできょろきょろしつつ、49号を走り続ける。



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いつのまにか、町が点在するようになってきた。

初日から町中で野宿はしたくないので、も少し一生懸命ポイントを探す。

基本的には、「大きな橋の下」とか「山の中」が、俺の野宿には適している。



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これは畑の緑色とかじゃなくて、その先の山に目が行ってるんだと思われる。

あの山まで行っちゃえば、まあ、寝放題だからね。

山賊のおかげで、俺の頭に「キャンプ場」という文字はほとんどない。



無料だとしても、時期的に人が多かったりするから。



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こんな風にのんびりと景色を撮りながら走ってはいるが。



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内心はもう、「早く荷物を広げて、酒が呑みてぇ」としか思ってない46歳。



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太陽はすっかり西から差し込むようになっている。

「まじいなぁ」と思ってるうちに、いつのまにか新潟市内へ来てしまった。

しかたなく日本海側の大動脈、国道7号線に乗って、とりあえず北へ。



と、新発田あたりで大きな川を越える。

「お、ここはいけるんじゃね?」

目を皿にして見ていると、290号との交差点に良さげな場所が見えてきた。



迷うことなく290号の分岐を入り、ぐるんと回って7号線陸橋の下へ。

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どうやら、今夜の野宿ポイントを発見できたようだ。



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さっそく、荷物をほどいてインナーメッシュテントを張り、夜宴の準備にかかる。

ラックシステムのおかげで、この辺の段取りが大幅に早くなった。

あっという間に準備を整えると、プラスチックグラスにジャックダニエルを注ぎ。



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大地への分け前に一口こぼして、それから、太陽へ向かって柏手(かしわで)を打つ。

「今日も一日、無事に走り切れました。ありがとうございました」

神様にご挨拶したら、それじゃあ、呑んだくれようか。



ぷ~んと虫が飛んできたので。

バッグからおなじみDEET30の虫よけを引っ張り出し、身体に吹き付ける。

その時の振動で、点けていたキャンドルランタンが倒れた。

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ラックシステムの天板はこんな風にスノコ状なので、小さいランタンは座りが悪かったのだ。

よく見ると下のシートに、ローソクがこぼれてる(白い点々)。

暗くもないのに雰囲気で点けてたコトを後悔しつつ、こぼれたローソクをぬぐう。



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んで、こんだ倒れないように、ラックへひっかけてOK。

ちなみに晩メシは、ジャックダニエルと乾燥つまみだ。

体力的にダメそうなら、明日の日中にでもなにか食えばいい。



家にいるときは食欲たっぷりなのに、旅へ出るとメシに興味がなくなる。

不思議なもんだと思いながら、酒を呑み、ビーフジャーキーをつまみ。

ゆっくりとした時間を、存分に楽しむ。



「ああ、日が暮れてきた。いいなぁ。綺麗だなぁ」

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大切な人や、友のことを思い。

あるいは今までのこと、これからの人生のk…………



「うま! なにこれ旨いじゃん! ぎゃははは、やるなぁかぼちゃ」



ノリで買ってきた「かぼちゃの種」が、やけに旨いので、ひとり大笑いする。

まあ、しんみりしたマイトガイなんて、クソの役にも立たないからね。

おっと、そういえば、虫よけだけで安心してちゃいけない。

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最強の蚊取り(蚊除け?)線香、森林香に火をつけて。

太陽が沈む速度にあわせて、思考の速度ものんびりと。

ようやく、旅に出られたよ。



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そんな、ツーリング初日のおはなし。

一日目ルート (グーグルマップ)

 
 
 

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by noreturnrydeen | 2016-08-11 23:35 | ソロツーリング | Trackback

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by かみ