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秋のふわふわ (後編)

 
―前編はこちら―


 
ダートとは言え、限りなくフラット。

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「クルーザでやってた俺にとっちゃ、舗装路みたいなもんだぜ!」

自信満々で走り出したら、これが案外ふかふかで、思ったよりハンドルを取られる。

「キリンだって、Z2で走った(1巻116P)んだ。同じハンドルなら行けないわけがない!

と、冷静に考えればそうでもないことを叫びつつ、シートにすわったままで体重だけを脚に移し、かるく膝を閉めてアクセルを開ける。思いのほか長いダートを、メータ読み90スピードくらいですっ飛ばした。まあ、フラットでまっすぐだったから行けたんだけど。曲がってたら、おしっこちょっと出てるよきっと。

あと、今これを書きながらよく考えたら、キリンって結局、転んじゃってるよね、あのあと。




印旛沼(北沼)の端っこへ来た。

沼を越える橋の上に停まって、写真を撮る。

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おだやかな沼面の上を、雲のひつじが群れになって進んでゆく。


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のんびりとした景色に、フラットダートをすっ飛ばして熱くなってた気分がすっかり落ち着いた。




やがて道は、『沼の氾濫を防ぐための土手』の下を走る道となった。

細くくねった土手下の道を走ってゆく。

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「お? ここを上がれば沼が見えるかな?」


イキオイ勇んで土手を駆け上がると。

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沼沿いの道に出た。

ここで単車を停め、タバコを一本。

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この写真を撮ってるとき、

「荷物を降ろして、きちんと撮影してやろう」

と思い立つ。




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荷物を降ろして、バックレストをたたんだ。

こうやって撮ると、ケツがカチあがってンのがわかりやすい。

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賛否両論の単眼だが、俺は気に入っている。

つーかこの写真、後ろの飛行機雲が、もちっとハッキリ写ってたらよかったのになぁ。




さて、だいぶん陽が傾いてきたようだ。

晩メシも作らなくちゃならないし、そろそろ帰ろう。

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走り出すと道は土手の下へ降り、


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本日、最後のフラットダート。

ここではわずかに腰を浮かし、大台に乗るまで開けてみた。

フラットダート最強(ノーマルなら)のユリシーズは、最後の荒道を駆け抜ける。




県道や国道を繋いで、木下(きおろし)から手賀沼の脇へ抜ける。

途中にある、『鳥の博物館』のそばを通りながら、写真を一枚。

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当時、まだ紀宮(のりのみや)清子内親王だった黒田清子さまが、2005年まで勤められていた施設である。

もちろん、お会いしたことはない(`・ω・´)キリッ



手賀沼の北岸を抜けるころ、
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空の青と、雲の白を、夕日がゆっくりと染めてゆく。



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思いつきで走り出した、ほんの半日、70キロ程度のちょっとしたお散歩。

蒼天と白雲が遊んでくれた、気ままで楽しい走りだった。




一年でイチバン気持ちよく走れる秋。
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天気のいい日は、また走りに出よう。

 
 
―了―
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by noreturnrydeen | 2012-09-26 20:07 | ソロツーリング | Trackback

秋のふわふわ (前編)

 
こないだ、エリック牧場(パーツ置き場)を片付けてたら、カメラマウントが出てきた。

(写真は2011.04)
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去年の四月に買ったやつなんだが、上の小型ビデオカメラを落っことしてから、使ってなかったのだ。

「これ、もともとスマートフォン用なんだよな。次回のロングで使ってみようかな……あ、そう言えばこないだのロングツーリングで、シガーソケットにはめる充電器が大きすぎたんだっけ。この際だから小さいのを買って、手元でスマホを使えるようにしてみようか」

そう思って買い込んでおいた充電器が、今日、着荷した。

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超ちいさい。

このサイズならジャマになるコトはないだろう。



つわけで早速、マウントと一緒に取り付けてみる。
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どうやら、良さそうだ。
 
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ちとピンボケだが、充電器の小ささはわかるだろう。



取り付けがすんだら、一緒に買ったケミカルで樹脂パーツを磨く。
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くすんでたフェンダーが、つやを取り戻した。



と。

あまりに天気がいいので、走りに出たくなってしまう。

「ちと、印旛沼(いんばぬま)の方にでも行ってみようか」

上着をリュックにしまいこみ、Tシャツにプロテクターで走り出すマイトガイ。

途中で通りがかりのジョイフルホンダへ。

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B‐KINGが停まってたので、なんとなく一緒に撮ってみた。

中へ入ると、相変わらずの品揃え。

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「なはは、ちょっとしたベアリングパーティだな」

おそらく地球上で一度も開かれたことがないだろうパーティのネーミングをつぶやきつつ。

ネジを何本か購入して店を出る。ちなみにビューエルではUNCと言う規格のネジが多い。

もっとも、ミリサイズも混在してるのが、ビューエルさんの厄介なところなんだが。




店を出たら、国道沿いに東へ走る。

グーグルマップを表示させながら走ってみた。

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ナビゲーションではなく、現在位置をリアルタイム表示。

「おぉ、地図に沿ってアイコンが動いてる! 面白れぇ!」

『ナビゲーション全盛期』のご時勢に、いまさらな歓声を上げながら、印旛沼を目指す。




やがて、印旛沼のほとりへでた。

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爽やかな風の中を、ユリシーズとともにひらひらと駆け抜ける。

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印旛沼。

停まって印旛沼の写真を撮ろうかと思ったけど、クルマがけっこう走ってたので、「あとでいいや」と、『走りながら撮影のみ』でスルーしたら、この先はあんまりいいところがなくて、結局、印旛沼の写真は数枚しか撮れなかった。つーか今日は、沼よりも空と雲が楽しくて、そっちばかりに気が行ってたよ。



その雲の写真。

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オニオトマキエイみたいなカタチの雲は、逆光の中、空を泳いでいるようだ。

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ぽかんぽかんと小さなカタマリで浮かぶ雲

ひつじ雲つーんだっけか?
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「田園風景ってのは、なんだか知らないけど心が落ち着くなぁ」

などと景色を見ながら走っていると、いつの間にか道が怪しい感じになってくる。

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「おんや? これはどうも様子がおかしいぞ?」

これでも、あっちゃこっちゃ走りまくって、この手の道には鼻が効くマイトガイ。

「ははーん、これは来るな……」

と思ったか思わないかのウチに。




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道はダートになった。

「ユリシーズはフラットダート最速なんだぜ? ナメんなよ?」



ま、最速なのはノーマルのユリシーズであって、フォークの短い俺のではないんだけどね。


―後編に続く―
 
 


 
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by noreturnrydeen | 2012-09-26 19:30 | ソロツーリング | Trackback
 
eisukeさんの買ってきたワインは、甘口のジュースに近い飲み口だった。

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お酒の苦手なヒトも呑めちゃうけど、呑みすぎたらワル酔い必至な感じのヤツね。

値段と味のバランスはよかったから、俺も今度、買ってみようと思う。



それはともかく、酔っ払ってテンション上がっちゃった俺。

イキオイで買って来た玉子を使って。
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目玉焼きを作り始める。

今思い返しても、なんで10個入りパックを買ったのかは理解できん。

まあ、食いたかったんだろう。

たまご大好きだから。



目玉焼きをうれしそうにガッつく俺を尻目に。

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みんなはちょっと休憩。

理由は上の写真のろろちゃんとマル、その『視線の行く先』を見ればわかるだろう。

eisukeさんが料理を始めたのだ。




やがて、eisukeさんから、「出来たよー!」の声が上がる。

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さばの塩焼き。

玉子食って満足してた俺も、思わず手を伸ばしてしまう、美味しそうな香りだ。

そしてもちろん、とっても美味い(´▽`)




ほかにもネギ焼きなど、色々と出てくるツマミに、歓声を上げる山賊。

そんな時、ふとろろちゃんが悲鳴を上げる。

「マ、マルちゃん! まだソフトクリーム食ってるの?」

驚いてマルを見ると、確かに、マルの手にはソフトクリームのコーンが握られている。



「は? なんでソフトクリームが残ってるんだ?」

不可解な光景に、俺は思わずそう叫んだ。

さっきクルマで買い出しに行ってから、かれこれ数時間

あのときに買ったソフトクリームが残ってるわけないのだが、しかし、マルの手にあるのは、間違いなくあのときのコーンだ。「おめ、クリームだけ全部なめて、コーンはかじらずに取っておいたのか?」と、驚愕におののきながら詰め寄ると。

「腹いっぱいだったんだよ」

いや、そーじゃねぇ! そういう問題じゃ、断じてねぇ!

「なんでコーンだけ残してんだよ!」

なんでだろ?

おまえに答えられないなら、答えられる人類はいねぇよ。



大笑いしたら、アイスが食いたい。

いや、もちろんおなか一杯なのだが、食いたいと思っちゃったんだから仕方ない

つわけでマルをせきたて、コンビニへ買い出しにゆく。そこでみんなに、おにぎりやアイスを買い、レジへ並ぼうとした瞬間。視界のハシに写った『コーンフレーク』に、心をガッチリキャッチされるマイトガイ。

ソッコーでシリアルの袋をかごに入れ、当然、牛乳500mlもかごに入れ。

意気揚々と山賊ポイントへ戻る。




戻ってきたら、みんなにアイスやおにぎりを渡し、さっそくシリアルの袋をあける。

そこへ牛乳をドボドボと流し込めば、準備完了。

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あとはひたすら食らうだけ。

「ちょ、かみさん! 袋に直で牛乳を流し込んだんですか?」

よしなしが爆笑しながら叫ぶのを尻目に、ひたすらシリアルをパクつく42歳。「おぉ、たまに食うと美味めぇな」などと騒ぎながら食ってゆくのだが。シリアル200gに牛乳500mlと言えば、レブのポンドステーキより多いわけで。

やがてスプーンの動きが、緩慢(かんまん)になってくる。

「う……腹いっぱい……」

「当たり前だバカ!」

それでもなんとか、すべて食いきった。

かみさん、がんばった。



お腹一杯になった山賊は、思い思いに夜をすごす。
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まだ呑む者、携帯でミクシィに報告する者、話をする者。

そして、食いすぎて動けなくなり、横になってうなる者。



「うぅ、腹の中でシリアルがふくらむ~!」

悲鳴を上げながら転がる俺に、eisukeさんの優しい言葉。

「ははは、大丈夫かい? なんか、かわいそうだなぁ」

もちろん他の連中は、苦笑いするか、完全放置

これぞ山賊宴会らしい、『自己責任』だ(ちょっと違います)。



結局、耐え切れなくなって茂みの方へゆき、リバースして戻ってくる

「かみさん、大丈夫かい?」

「だいじょぶ! 吐いたら超ぉ楽になった。むしろ酒呑みたい、火ぃ燃やしたい!」

「がはははっ! おめーはホントにバカだな」

すっかり元気になった俺は、みんなの話に加わった。ネットをはじめたきっかけの話から、ろろちゃんの昔のサイトの話を聞いて、みんなで大爆笑したり。相変わらずの調子で、みな呑んだくれ騒ぎつつも、焚き火がないせいだろう。

総体的におだやかで、まったりした時間が流れる。




と、誰かが空を見上げてつぶやいた。

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「星がきれいだな」

見上げた空には、降ってきそうなほど満天の星。

「よく見ると、星の奥行きがわかるね。いろんな星が層になってる」

ろろちゃんが感心したような声を上げる。

俺は思わず、ミクシィに「星がすげぇ」と書き込んだ。



eisukeさんが立ち上がり、ランタンの火を消す。

すると、さらに星の数が増え、その中を飛行機が、赤と青の光を点滅させながら、ゆっくりと横切ってゆく。ずーっと見ていると、急に雲がかかったり、また晴れたりと、星空は思いのほか忙しく表情を変えてゆく。

何度も見たことはあるけれど、何度見ても飽きない光景に。

山賊たちは、息を潜めて長いこと見入っていた。



寝転んで星を眺めていると、だんだん眠くなってくる。

まっ先によしなしが寝オチし、マルはテント、eisukeさんはクルマの中へ。「雨はゼッタイに降らない」そう宣言した俺とろろちゃんは、ふたりで満天の星を眺めながら、それぞれのベッドへゴロリと横になり、タバコを吸ったり酒を呑んだり。

そのまま眠ろうとしたのだが、しかし、なかなか寝付けない

河のそばだけに風通しはよいのだが、いかんせん、空気が湿り気を帯びていて、涼しいんだか蒸し暑いんだか、自分でもよくわからない状態なのだ。仕方ないので、時々起き上がったりしながら、ろろちゃんとポツリポツリ話しこむ。

そしてその間も、視線はずーっと星空を眺めている。

みんなでバカ話も楽しいけれど、これもまた野宴の醍醐味、ステキな時間だ。



と、マルがごそごそと起きてきた。

外で風に吹かれてる俺らでも、蒸し暑いこんな夜。

なのにテントの中にいるんだから、そら寝づらいだろう。

それはわかる。わかるけど、でもさマルちゃん。

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それはもう、見せてくれなくていいんだよ?

つーかむしろ、永遠に仕舞っておいて欲しいな、ホント。

テントへ戻ってゆくジョイトイに苦笑したら、もう、さすがに遅い時間だ。虫に食われないよう、長袖を着てジャージのスソを付け直す。それから熟睡できるように耳栓をして、防虫ネットをかぶり、シュラフカバーにもぐりこんだところで。

俺はようやく、眠りの中へ落ちていった。




明けて翌朝。

目を覚ますと、みんなはすでに起きてて、撤収作業もほとんど終わっている。

「うおぉ、よく寝たー! やっぱ耳栓すると熟睡できるなぁ」

騒ぎながら起き上がる、かみさん42歳。
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ウィズ・防虫ネット



起き上がって一服していると、まずはマルが準備を終える。

これから、家族でぶどう狩りにゆくのだ。

みんなに、「家族サービス、えらいなぁ」「ぶどう狩り楽しそうじゃん」「ワインがあるなら俺も行くんだがな」などとからかわれながら、M字開脚のオーソリティは、愛機FTRにまたがって、しぶしぶと帰っていった。

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ろろちゃんのBMWは、駐車場においてあるので、そこまでクルマに乗せてもらう。

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準備ができたeisukeさんと一緒に、クルマに乗って去っていった。

つってもこのあと、俺の家まで遊びに来るんだけどね。



最後によしなしが荷物満載のSLにまたがり、「それじゃ」と手を上げたところで。
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本日の山賊宴会は、無事にその幕を下ろす。



珍しく焚き火もなく、いつもよりまったりとした野宴だったが。

みんなと星を眺めた時間は、なんだかとても心地よかった。

見慣れたメンツで、食って呑んでしゃべっただけ。ただそれだけの、でも、何度やっても飽きの来ない、すばらしきマンネリ。最強のワンパターンは、これからも何度となく繰り返すだろう。そして、そのたびに楽しく酔って、大笑いするんだろう。

そんな嬉しい予想に笑みを浮かべながら、俺はユリシーズにまたがると。

柏へ向けて、アクセルを開けた。


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ま、でも次回はまた、いいだけ焚き火を燃やすだろうけどね。 








 山賊宴会レポート・了/文責:かみ
 
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by noreturnrydeen | 2012-09-15 23:34 | エンカイ | Trackback
  
コットを組み立てたところで、テントを張るのがメンドーになる。

「あーも、クソ暑い! テント張るのやめた! 雨なんかぜってー降らねぇ!」

「そーだよ、かみさん。それがいいよ。雨なんて降るわけないしね」

自分もテント設営がメンドーになってしまったろろちゃんが、すかさず俺に賛同する。



となればコットを組み立てた時点で、俺の準備は終わったわけだ。

「ぃようし、それじゃあ早速、呑んだくれるか!」

まだテント設営をしてるマルやよしなしを尻目に、ビールを取り出すと。

「かんぱーい!」

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「やっべ、気持ちいい! ビール最高っ!」

太陽を浴びながら、汗をかきつつ冷たいビール。

まさに至福の時間だ。



「マルぞー! テントなんか張ってないで呑もうぜー! 雨なんか降んねーって」

「おまえ、さっき大雨に降られたばっかだろうが! なんでそうバカなんだ?」

マルの冷静なツッコミも、ごきげんメータの振り切れた俺には届かない。

 

「かみさん、あゆ食べるかい?」

「おぉ、ありがとう、ろろちゃん!」

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「普通のあゆが品切れでさぁ、これは子持ちなんだ。普通のが300円なのに、子持ちだと450円もするんだよ」

「なに? それじゃこのハラの卵は150円もするのか。高級食材だなぁ」

「マルちゃんも食べる?」

「食べる! ありがとー!」

4500円もする高級魚だから、味わって食べるんだよ」

ほんの数秒で10倍も値上がりしてるよ、ろろちゃん。

ま、もちろん冗談で、あゆはろろちゃんのオゴりだったけどね(´▽`)

 



やがて、よしなしやマルもテント設営を終えて、あらためて宴会スタート。

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「かんぱーい!」

昼下がりの川原に、山賊の声が響き渡る。

かんかん照りの太陽はもちろん暑いんだけど、でも、青空の元で呑む酒は、やっぱりおいしいに決まってて。俺達はまぶしい太陽に目を細めながら、ビールやウイスキー、それぞれ好き勝手に飲んだくれ。

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買い出しして来たツマミを喰いながら、バカ話して大笑い。

月に一度はやらないと禁断症状が出る、最高の時間だ。

 

と。

「あ、eisukeさん来るみたいですよ。ミクシィでつぶやいてる」

よしなしの言葉に、全員が顔を見合わせた。

群馬のグリズリーことeisukeさんが来るとなれば、大量の食いもんを持参する可能性が高い。彼の参加する宴会では、「もう食えません」と言うセリフを、最低三回は言うことになる。それを充分わかってる山賊たちは、お互いの眼を見てうなずき。

「とりあえず、食い物は様子を見よう。ヘタに食うと大変なことになる

意見の一致を見た。

 


が、俺は朝飯抜きで、半日仕事をしてからやってきた。

どうにも腹が空いて仕方ないので、買いこんできた食料を調理し始める。

ってほど大げさなもんじゃなく、冷凍うどんをゆでるだけだ。

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「かみさん、さっそく食っちゃってるじゃないすか! あとで後悔しますよ」

よしなしが笑いながら諌(いさ)めるが、ハラ減りマイトガイには通じない。



炎天下に大汗をかきながら、てんぷらうどんをかっこんでると。

「ぎゃははは! ものすげぇ汗かいてるじゃねぇか! おめ、ホントバカだな」

「かみさん、この暑いのになんで鍋焼きうどん買ったんだい?」

もちろん、イキオイに決まってる。

俺の行動に、理知や深慮があるわけないだろう?

 



呑んだくれて笑ってると、クルマが一台やってきた。

もちろん前橋の灰色熊、eisukeさんだ。

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「ぎゃはははは! やっぱり来ましたね」

「いやぁ、クルマの修理してたんだけど、気づいたらここにいたよ」

「eisukeさんが来るって言うから、俺ら食い物を控えてたんですよ」

するとeisukeさん、すまなそうな顔をしながら

「お、俺、なんにも持ってきてないよ?」

プロトン(集団)に走る動揺。




いや、もちろん、山賊宴会は『自分のメンドウは自分で見る』が基本だ。

俺もマルもろろちゃんもよしなしも、食い物の準備がないわけじゃない。それに万が一なくたって、ここには土産物屋からコンビニまで、食い物を手に入れる手段は山ほどある。つまり我々が動揺した理由ってのは、食い物がないってコトじゃなく。

『あのeisukeさんが、食い物を持ってきてない』

と言う、今までにない経験から来る動揺だったのだ。

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ま、要するに、ビックリしたって話。

eisukeさんと野宴したことないヒトには、きっと伝わらないだろうなぁ。
 
 

 
「俺もまだ買い出ししてないから、クルマで買出しに行こう」

eisukeさんの提案に、みんなであらためて買い出しへ。

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どうみても、テロリスト。

道の駅に乗りつけたワンボックスから、この連中が出てくるんだからね。

そら、周りのお客さんも、ビックリするつー話だ。


 
 

ちょろちょろ買い出しして土産物屋を出ると。
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「あにしてんだ、おめ?」

「さっきソーセージとか食ったらハラいっぱいだから、俺はアイスだけでいい」

このアイスが、また物議をかもし出すんだが、それはもう少し先の話。



山賊ポイントに戻ったら、eisukeさんを加えて、三度目のカンパイ。

テキトーにつまみながら、呑んだくれて笑いあう。

道の駅の土産物屋で、俺とろろちゃんが気に入って買ってきた物の中に、
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『そぼろ納豆』てのがあった。

納豆に刻んだタクワンの入った、実に酒飲み向きの一品だ。

しかし、残念ながらここにはひとり、納豆が死ぬほど嫌いな男が居る。納豆の本場が地元のくせに、そして賞味期限の切れた食い物を平気でパクつくくせに、納豆がなにより嫌いな茨城のハンター、よしなし先生だ。

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「よしなし先生、そぼろ納豆ひとくちどうだい?」

「うわ、くさっ! こっちまで納豆の匂いがするよ、ろろちゃん」

「すごく美味しいよ?」

「い・ら・な・い!」
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そそくさと逃げる、よしなし先生。

ご飯が欲しくなるような、おいしい納豆だったんだけどなぁ。



そのあとも呑みながら、買って来たつまみを楽しむ。
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でかいセンベイ。

これはホント美味しかった。持って帰ったら、ナオミも喜んで喰ってたよ。


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最近は、野宴となるとやたら野菜を食うマイトガイ。

健康に気を配ってるってんじゃなくて、単に喰いたいから喰ってるだけなんだが。




と、eisukeさんが買ってきたワインを出してくれる。
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「ヤスモノなんだけど、結構おいしいんだよ」

つーことで、もちろん遠慮なんて言葉とは、百万光年の隔たりがあるかみさん。

ありがたく頂戴することにした。


ファイル3へ続く
 
 
 
 
 
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by noreturnrydeen | 2012-09-15 21:24 | エンカイ | Trackback
 
さて、毎度おなじみ山賊宴会だが。

ここんとこ俺の課題は、野宿ツーリングの荷物を減らすこと。
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なので、振り分けバッグをバラして、ひとつに詰め込んでみた。

「リュック持ってくくらいなら、振り分けバッグ二つでいいじゃん」

と思うかもしれないが、リュックはまた別の使いでがあるので、同じバッグふたつよりは何かと都合がいいのだ。んでまあ、努力の甲斐あって、荷物はずいぶん少なくなったのだが、リアシートに積むせいで重心が高くなってしまった。

「ま、そこは仕方ないか」

あきらめて土曜の仕事へ。



しかし、やっぱり途中で車体の動きが気になったので、

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仕事が終わって出発する前に、荷物を積み替えてみる。

コット(キャンプベッド)の位置を下げたら、だいぶん自然な動きになった。

さて、それじゃあ出発しようか。

 

国道6号線を、するすると北上。
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「青空は気持ちいいが、雲の低いのがちょっと気になるなぁ」

と、思うや否や。

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暗雲が立ち込め、あたりが暗くなる。



やがて。

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降ってきた。

通りがかりのコンビニで雨宿りしながら、『どしゃ降り具合』をミクシィでつぶやくと。

「やっぱりてめぇが雨男なんじゃねぇか」と、いいだけ叩かれる。

さすがに最近、自分でも晴れ男だとは思えなくなってきた。

いつの間に、こんなコトになってしまったんだろう(´・ω・`)

 


タバコ吸ってるうちに雨が上がった。

なのでさっそく、青空の下を走り出す。

と、冗談みたいに雨雲がわいて、またどしゃ降ってくる。

「上下オフロードジャージだし、もういいや。このまま濡れて走ろう」

あきらめて国道を走ってると、急な雨のせいだろう、えらいイキオイで渋滞が始まる。ただでさえ見えづらい雨の中、すり抜けで事故ってもバカバカしいので、途中のインターからとっとと高速へ。

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ざんざん降りの中を100から120スピードで流す。

それ以上だと、雨が身体にぶつかって痛いのだ。

「高速用のスクリーンを着けてくれば良かったなぁ」

とブーたれつつ、天気に文句を言っても仕方ないので、ちょっと視点を変えてやることにする。「まあ、コレはコレで、ライトケースの撥水テストになるからいいか」つー具合に、気持ちを切り替えて走るマイトガイ。

ちなみにケースはまったく問題なし。やるじゃん俺。


 
高速を降りたあたりで、青空が見え始めた。
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あとは国道を、那珂川に沿って北上してゆくだけだ。


やがて雨はすっかり上がり、強い日差しが道路を乾かす。
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道の駅『かつら』までは、あとすこし。

 


ようやく到着し、道の駅へ入ると、驚くほど混んでる。

いつもの場所には、ファミリーが列を成して難民キャンプ状態だ。もっとも、そのコトはろろちゃんのつぶやきですでに知っていたので、そのまま駐車場の奥へ進んでゆく。すると、駐車場の端っこに、ろろちゃんのBMWが停まっていた。

単車を横に入れて、荷物を降ろそうとすると、よしなしとろろちゃんが顔を見せる。

「かみさん、買い出しは行ってきたのかい?」

「あ、まだだ。んじゃ、ちょっくら買い出しに行ってくるわ」

つわけで、すぐそばのコンビニへ。




酒や食い物を買い込んで店を出ると、ユリシーズにベタづけで停めてる単車。

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朋友マルのセカンドバイク、FTRだ。

ニヤっと笑って店内へ戻ると、買い物をしてるマルゾーを発見。

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胸に、『スカっとさわやかコカコーラ』の文字。

サワヤカさなど微塵も感じられない、中年男のツッコミ待ち。



突っ込むとクセになるから、甘やかさず、スカっとサワヤカにスルーして。

「とっとと単車うごかせ。出られん」

つってると、ろろちゃんも買い出しに来ていた。

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レジのおねぇさんの表情が硬いのも、まあ無理はない。

俺だったら、『警報』を鳴らして『カラーボール』ぶつけてるからね、確実に。

 


買い出しを終えて川原に戻る。

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俺が、「ここらは奥にいる人たちの通り道になりそうだなぁ」つーと。

「そんじゃ俺が、いい場所を見つけてくる」

FTRに乗ったマル、しばらく川原を徘徊してもどってきた。

「おう、山賊向きのいい場所があるぞ」

「マルの言うことなんぞアテにならん」と思いながら、降ろしてしまった荷物を積み直して、『山賊向きの場所』とやらへ移動する。すると、そこへ到着するまでがひと苦労。ただでさえ石だらけの川原なのに、途中がわだちで思いっきり荒れてるじゃないか。

ユリシーズにとっては、ちょっとしたセクションだ。



中途半端なカッコで走ってきた俺は、マルに向かって悪口雑言を浴びせる。

「おめ、こんなトコ走らすんじゃねぇよ! 怖ぇだろ!」

「あん? ユリシーズはオフロードバイクなんだろ?」

「バカヤロウ! 違げぇよ! エセオフローダーだっ!」

哀しい事実を叫びながら到着。

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すでにジャージのスソを外して短パン仕様にしてたから、ちょっと怖かった。



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『山賊向き』ポイントに集結。

マルの見つけた場所は川原の奥の方で、三方を茂みに囲まれている。

そのため、外から直接見られることがないのだ。いや、山賊連中は見られたって気にしないだろうが、他のファミリーキャンパーたちが、『ガラの悪いのを見て、嫌な気持ちにならない』って意味では、確かに俺ら向きの場所だ。

「お、いい場所じゃねぇか。マルのくせにやるな」

つわけでガシガシ荷物を降ろし、コットを組み立てる



空はすっかり晴れて、この段階でもう汗だくだ。


 
ファイル2へ続く


 
 
 

 
 
 
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by noreturnrydeen | 2012-09-15 21:06 | エンカイ | Trackback

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