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~みんなでぐるぐる~

 

コトの発端は、月曜日だった。



遊びに来たK君と呑んで、もとい、K君をつまみに呑んでるとき。

水曜日に彼の師匠であるmoto君とケモ道を作る的な話

(書き間違いじゃない。moto君はケモ道を走るだけじゃ飽き足らず、自分で作るのだ)

を聞いた俺が、



「んじゃK君、moto君を引っ張って連れて来い」と言うムチャ指令を出した。



んで、昨日、よしなし君と呑んでるウチに、それを思い出した俺。

もともと、呑んだくれるとダチに電話しまくる悪癖のある俺だから、当然、ニッコニコしながらK君に電話。

すると、水曜日の午後からmoto君を引っ張り出すことに成功したと言う。

でかした! とK君をねぎらいつつ、よしなし君にも翌日の富津行きを了解させ。



俺は気持ちよく眠りについた。



 
 

明けて本日、アサイチでmoto君からメールが入る。

『おはようございます♪ 富津岬ハヤブサVSパンヨーロピアン では、現地で♪』

鬼のようにわかりやすいメールだ。眠い目をこすりながら、とりあえずZにメール。



『moto君、釣れた』

『じゃあ、いくかも』



釣ったmoto君をエサに、Zも一本釣りしたった。釣キチかみ平。



 

午前中の仕事をしながら、合間を見てアチコチにメールを入れる。

poitaさん、銀星、キャスタ。

さすがにキャスタは忙しかったようだが、他は釣れた。

さすが釣キチかみ平、ヒット率75%の大漁だ。



仕事も終わり、準備が整ったので、出発前に顔を出して15分ほど先行したZを追いかけ。

ハヤブサで富津を目指す。

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途中、穴川から高速を使い、予定より一時間ほど早く、富津に到着。

 
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気持ちよさそうに飛んでるね。

 
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さすがに海も人がいない。

 

よしなし君が富津岬の公園に行っちゃってるかと思い、探してみるが、見当たらない。

Zに電話するも、こちらも出ないので、そのままいつもの場所へ移動する。

すると、現場でちょうどやってきたZに遭遇。こちらもアチコチ探してたようだ。

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Zとくっちゃべったりシャコタンハヤブサに乗せたりしてると。


 
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富津公園の方に行ってた、よしなし君もBMWで到着。

あれ? よしなし君って今日は仕事じゃなかったっけ? 

なんて無粋なことは言わないのが、マーマレードクオリティ。


仕事のヒト、他にもいるしね。誰とは言わないけど、でっかいヒトとか。

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つーかでかいね。俺ならゼッタイ、シャコタンにする。アホかってくらいベタベタに。

昨日、呑んだくれてさんざん話したのに、今日も今日とて、よしなし君やZとしゃべりこむ。

その合間に、poitaさんにメールして、もう集まってきてるよーとか伝えていると。

遠くの方からやってくる単車が二台。あれか? なんて見てたら。

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大正解、moto君とK君がやってきた。

 
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白いSTに白いヘルメット。そしてグローブはなんと

 
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本物

そりゃ、高速で前を走る車が次々とブレーキを踏むはずだよ。

 
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そして、仕事中のあのヒトも、クルマでやってきた。

 

みんながそろったところで、俺のハヤブサのシャコタンっぷりを堪能してもらい。

そのあと、車高をアップしてまともなディメンションに戻す。

つーかシャコタン、おおむね不評、むしろ大不評だった



なんでこのカッコ良さがわからないかなぁ。

ま、確かに戻した方が走りやすいけどね。

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来るなり、ハヤブサをまたいでる、でっかいヒト。これはもう、車高がノーマルに戻ってる絵。

結局、poitaさんは『かみさん、ちょっと乗らせて?』『もう一回、乗っていい?』なんていいつつ。

三回くらい乗ってた。

一度乗るごとにTL1000Rが一歩近づいてくるといった風情で、見てる方は面白くてしょうがない。



バイバイ、ロケット。



 

と、突然moto君が単車をまたいで走り出す。

どこへ行くんだろうと見ていると、わざわざ遠くの方へ行って立ちションしはじめた。

甘いぜ、moto君。デジタルズームのチカラをなめてもらっちゃ困る。

 

 

 
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てなわけで激写。まさに、犯罪の行われている瞬間の、衝撃的画像である。

 
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左からZ、moto君、よしなし君、仕事中につきノーコメントのヒト。

も、どいつもこいつも、すげぇバカばっかり。

俺は写真を取りながら、嬉しくて顔がにやけちまったよ。

 

ここから、moto君とpoitaさんの追いかけっことか、K君のすばらしいエクストリームなど、めちゃめちゃ面白い絵がたくさんあった。Zの撮った動画とあわせて、これはあとで編集加工してアップするので、お楽しみに。かなり面白いよ、マジで。

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はるばる栃木から走ってきた銀星が来るころには、日がすっかり落ちてしまった。

結局、銀は20分ほどしか皆と話せなかったのだが、それでも、顔を出したことが嬉しかったね。

つーか銀公、このあとで俺の家に寄って、メシ食って帰った。

このフットワークの良さは、非常に評価できる部分だと思う。偉そうに、俺、なに様? 俺様。

 

moto君のすげぇ走りや、K君の圧倒的なイキオイ。

みんなでしゃべったり走ったりしながら過ごす、最高に楽しい時間。

ヒトが走ってると、それに釣られて誰かが走り出し、停まっては話し、また走る。



バカだと思われるだろうが、俺にとっては至高の、宝物みたいな時間だ。





真っ暗な中でもバカ話は続き。

やがて、Zが帰る時間だと言うのを潮に、そこで解散。

各自、好きなコースを好きな速度で帰路に着いたところで。



本日のCrazy Marmalade でっかいもん倶楽部は、事故もなく無事に終了だ。

第30回のアニバーサリーにふさわしい、キチガイどもの競演だった。

また、集まって話したり走ったり、したいね。

 

次は、どこに行こうか?

 
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by noreturnrydeen | 2007-10-31 17:50 | でっかいもん倶楽部 | Trackback

mioちゃんと宴会

 
台風のヤロウがやってきたせいで、ミチル君&フラ公の関西組は来東延期。

残念だが、しかし、秩父にひとり台風とか良くわかってないちょっとアレな人物がいる。そう、秩父の誇る変態RocketIII乗り、mioちゃんだ。晴れてればRIIIでライコランド集合。雨だったら車でも何でも良いから、直接、俺の家に来ちゃいなよYouてな話が前日に決まってて。



仕事がハネたあと、クソ雨の中をハヤブサで遊びながら帰ってみると。

ちょうど俺の家の前で、カッパ着てセローに乗ったmioちゃんと鉢合わせ。

これはまさに神のなせる業、運命の再会ってやつだね(mioちゃんが約束に正確なだけです)

と、mioちゃんいきなり嬉しそうに叫びだす。


「かみさん、かみさん! ネタ作ってきたよ!」

「あにが?」

「コケた! 出掛けに正丸トンネルでコケた!


……まあ、本人がよころんでるから良いか。

 
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どうも様子のおかしい場所から顔をのぞかせているブレーキレバー。

こんにちは、初めまして。かみです。あなたもご苦労様ですね。
 
つーか、きっと若いころ取った杵柄だろう、すげぇ鬼ハンになってる。

やだなーヤンキーは。







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うん、ヤンキーとか言ってごめん。ありがとう。

つーかコケたのにボトル割らなかったのがとにかく偉いよ、mioちゃん。

 
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まともに走れるようになった途端、台風の中を駆り出され、挙句の果てにハデにすっ転がって、濡れたアスファルト上を10メーターほど滑走させられた可哀想なセローと、可哀想なカッパ。

本人は喜んでたから可哀想じゃない。むしろちょっと羨ましい。

 


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mioちゃんのお土産。

「いやー、俺ビールしか呑まないから、他の酒ってわからないんですよ」

言ってたが、おいしかった。特に、この赤ワインは秀逸。

んで、時間は午後2:00くらいだったが、台風で走りにいけるわけじゃないし、ンじゃま、ひとつ呑(や)りますか。とりあえずビールでカンパイし、そのあとmioちゃんは延々とビール、俺は途中からお土産の焼酎をがぶ飲みし、さらにワインも開ける。

んで、メシ食って酒呑んだら眠くなって、いつの間にか落ちてた。

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これが確か、6:00くれぇかな? 早すぎだ。mioちゃんいわく

「まるっきり子供だ」

うん、ヒトコトもない。

でもま、一、二時間で復活し、そのあともガンガン呑む。

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どんだけビール好きなんだmioちゃん。

ホントに、ビールオンリー。浮気はしないで、延々とビールを飲み続ける姿は、むしろ修行僧に近い、神々(こうごう)しい何かがあった。うん、ごめん、神々しくはなかった。でも、ずらり並んだ空き缶は、壮観だよね。バカっぽくて。

 
つーか、ひとりでワンケース飲むやつは久々だ。

嬉しいねぇ。


酔っ払った俺の悪い癖で、ダチに電話し始める。Zにメールを送り、銀星にメールを送り、poitaさんにメールを送り、そのうちめんどくさくなってきて、poitaさんに電話して『早く来い』とか言い出す始末。mioちゃんが、moto君やろろちゃんと話したがってたので、これも電話。

それから、うちの毎年の行事である、正月大宴会の動画とか見せて、mioちゃんを誘惑にかかる。

BGM代わりに、バイカボーイズ、トルク、ハーレーダビッドソン&マルボロマンにイージーライダー。

バイクがらみの映画を垂れ流しながら、バカ話で大笑い。



やがて11:30ころ、Zがやってきて話し込む。

イロイロ話してたんだが、それほど時間はたってないだろうと思って時計を見たら、あっという間に二時間ほどたってた。Zが帰るというところで『んじゃぁ、俺らも寝よう』となる。延々12時間、俺は途中でつぶれてるけど、mioちゃんはずーっと飲んでた。

スジガネ入りのビール呑みだね。そのうち皮下脂肪対決しよう。

 

翌朝、mioちゃんは用事があるから、一緒に走りに行けない。

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なので、とりあえず整骨院まで一緒に行く。

109R用のパーツ(加工してRocketIIIに使うんだそうだ)と、『そう言えば余ってるじゃん』と思い出した、RocketIII用のブレーキパッド前後一式をあげる。ついでに、セローのひん曲がったレバーも、ランツァのひん曲がった(セローよりマシ)なレバーと交換だ。

 

ハヤブサが先導で16号から整骨院を目指す。

んで、到着したらレバーを交換し、パーツやブレーキパッドを渡したら、mioちゃんがライコランドに行きたいと言うので、ライコへ。ライコにつくも、俺の欲しいパーツはあんまりなかった。むしろ全然なかった。こりゃ、オークションとか通販の方が使えるなぁ。

mioちゃんは通勤用のグローブを買い、16号へ出たら、ここでさよなら。

すげぇ楽しかったよ。また呑もうぜ!

 


mioちゃんは柏インターへ。俺はレッドバロンへ。

レッドバロンへ行っても、まだビートルバッグの塗装は終わってないようだし、昨日台風だったせいかやたら混んでたので、店長と工場長に挨拶だけして家に帰る。何も持ってこなかったので、いったん家に帰って地図や装備を持ってから、走りに行こうと思ったのだ。

もんすげ、いい天気だし。

んで、家に帰って装備を用意する前に、軽くベッドに転がったら、そのまま落ちてた。

不覚。



お天気の日曜日を逃した感はあるけど、でも、mioちゃんと飲んだくれた宴会は、最高に楽しかったから問題なし。俺は呑んだくれなのに、俺のダチには呑み助が少ない。酒好きはmoto君と銀星、ろろちゃん、あと一緒に呑んだことないけどNEKOさん、くれぇのものか。

だから、一緒になって呑んだくれてくれるmioちゃんは、貴重な存在だ。

呑んだくれの非難を一緒に分け合ってもらえるからね。

 

てなわけで、走りにはいけなかったけど、楽しい週末だった。

さて、次の宴会は、いつにしようか。

 
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by noreturnrydeen | 2007-10-27 17:00 | エンカイ | Trackback
~俺たちの還る場所~

 

俺がハヤブサを購入したと聞いて、イチバン喜んだ男がいる。

長年の腐れ縁、キチガイ単車乗りのマルだ。



ガンマに乗ってる頃、よく一緒に走ってヤりあった。

だが、俺がV-MAXにハマってからこっち、やつの単車とは、なかなかガチでやれなかった。



そりゃそうだ。



向こうはニンジャからVFR800、GSX-R1100ときて、CBR1100XXブラックバードってな正常進化(?)

こっちはV-MAXからVTX1800C、RocketIIIときて、M109Rなんて変態路線を歩んできたのだから。




ヤツとしては

「久しぶりに、イコールコンディションに近い状態でヤりあえる」

ってのが嬉しかったんだろう。



例え俺が、クルーザだってことを言い訳にしないとしても。

機種としての差が、厳然たる事実としてあったわけだから、内心、不満だったに違いない。

サイトにハヤブサを買ったと書いたその夜には、さっそく電話がかかってきて、



「やるぞ」



と嬉しそうに言いやがった。まったく、病人の相手も楽じゃない。

 




前日の火曜日の夜、moto君から掲示板に『Kくんを連れてってくれ』とリクエストが入る。

ケモライドで一緒に走った彼は、素直で穏やかな、かわいい後輩だ。

しかも、moto君に鍛えられ中と言う、筋金入りの変態(候補)のプロのメカニックだ。

普通だったら、オフ車に乗って、そこからロードに行くにしても、だんだんといろんな段階を踏む。



だが、彼の場合。

変態師匠に、『いきなりD-トラッカーでケモノ道』とか。

悪魔のZに、『いきなりR1で関越→磐越→常磐』とか。

尋常じゃない走らされ方をしてきている。



そう、それが普通だと勘違いしてしまっている、可哀想な子なのだ。

つまり、ココで、まっとうなツーリングライダーとしての走り方を伝えようと思うのは、一般優良ライダーである俺としては、当然の成り行きだ。てなわけで、二つ返事でOKすると、K君に俺の携帯番号とアドレスを教えるよう、moto君へ告げる。

 




そして、次の日、水曜日。

仕事をしていると、あと少しで終わりと言うときになって、ZがバランバランとTZRの音をさせてやってきた。

んで、来るなり整骨院の裏で、TZRをばらし始める。いわく、『イロイロと不調』らしい。

んで、ZにK君が来ることを伝えると、



「それじゃ、K君(メカニック)にTZRの修理を協力してもらおう」



この男は、俺が一緒に走りに行くんだと言ったセリフを、聞いてなかったのだろうか?

K君から電話があったので、Zに携帯を渡して段取りを任し。

当初の集合場所だったライコランドから、直接、整骨院に越させる段取りとなった。

それから、マルゾーに電話すると、『なんでもいいから、とにかく早く来い』と無理難題を吹っかける。



するとZが



「K君は先生と同じペースで走れないだろうから、俺が関越まで連れて行きますよ」



と、申し出てくれた。

ありがたくその申し出に乗っかった俺は、午後1:00に仕事がハネると、その足で出発する。

いつもの道を抜けて6号線に出ると、三郷南から外環に乗って、一気にフルアクセル。

言い過ぎた、そこそこアクセルの200巡航で走る。



外環は混んでたので、すり抜けながら走り、関越に乗ったところで、ちょっとだけ開ける。

するすると穏やかに加速し、220くらいのところから一気にフルアクセルにして数秒。

260ちょいの高速ゾーンを数秒楽しんで、そのあとまた200前後で巡航。



何度も繰り返していると、左横の燃料計が、目に見えて減ってくる。

「燃料の残量がわかるのはありがたいが、こう減りが早いとそれも良し悪しだなぁ」

とワガママな事をつぶやきつつ、高坂SAで休憩と給油。



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一服いれながらマルにメールを入れると、折り返し電話が鳴る。



「あんだおめ、今ドコだ?」

「高坂」

「お、速ぇじゃん。俺は桐生あたりだ」

「つーかよ、おめーひでぇ世界にいたんだな。なんだこれ。めちゃめちゃ高速出しやすいぞ」

「俺様が今まで、いかに反則な乗り物に乗ってたか気づいたか。がははは」

「まったく、ひでぇ話だ。これじゃRIIIでも109でも置いていかれるはずだよ」

「たりめーだ。まいいや、早くこいよ」

「おう、んじゃ、あとでな」


 

 

給油したら、今度は赤城まで一気に走る。

そういえば、poitaさんとはじめて走ったのも、ココだったなぁと懐かしく思い出し、



「いやいや、まてまて。アレは、まだ去年の話だよ。懐かしく思い出すのは早すぎ」



とセルフツッコみ。

んで、すっ飛ばしてたんだけど、軽く違和感を感じる。

違和感つーか、不満。



「おい、関越ってのは、もっとギャップがあるんだぞ!」



誰に言うともなく憤(いきどお)ってみる。

今までに比べて極端に高速走行へ振ってある足回りのせいで。

200オーバーでギャップ(だったはずのもの)を踏んでも、びくともしないのだ。



「こんなに楽じゃ、ヘタクソになっちゃうんじゃねーか?」



と、それ以前に上手くもないのに、余計な心配をしつつ、気づけば赤城インター。

さくっと降りて空っ風街道を東行し、県道4号から北上して赤城へ入る。

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赤城神社の駐車場に着くと、陽が斜めに傾き始めた、午後3:00。



携帯を取り出すと、Zからメールが入っている。

ヤツらしからぬ、しかもタイムリーなトラブルがあったみたいだが、コレは本人のところで。

んで、Zが無事にK君を送り出したと言うので、K君の携帯に、ココまでの道順を書いて送る。

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赤城神社の景色を眺めながら、北面を走ってるだろうマルゾーを待っていると、程なくして電話が鳴った。

ブツブツと切れて話しづらいので、赤城神社に居る旨だけを伝える。



やがて、低い排気音を響かせて、ブラックバードがやってきた。

つーか、シンプソンの革上下バッチリ着込んでやる気満々じゃねーか、マル。

神社の駐車場で、マルにハヤブサのローダウンっぷりを見せて笑いをとった後。

17mmのオープンエンドレンチを取り出して、車高上げの作業に取り掛かる。



「なんだよ、結構メンドウじゃねーか」


と要らんツッコミをするマルを尻目に、数分で車高が上がった。

さ~てマルちゃん、走ろうか。

 



 

北面を、昔マルがRZでチャンバー飛ばしたあたりの休憩場所まで、軽く流して走る。

駐車場で停まったところでマルがこっちを振り向き、

「急に車高上げて、違和感はないか?」

と聞くので大丈夫だと伝えると、そこから今度は、マルいわく「50%くれぇ」のペースで走り始めた。





最初のコーナーに入って、ブレーキをリリース。

車体なりの一次旋回から、リアにトラクションをかけて二次旋回に移ると。



オーマイハヤブサ! なんてステキなんだおまえは。



ぐいぐいと力強く、かと言って神経質でもなく。

クイックというよりはコントローラブルな感じで、気持ちよくコーナリングしてゆく。



「やっべ、楽しい」



ココに来るまではローダウンのまま曲がってたんだが、さすがに車高を戻すと、旋回性が違う。

リアタイアを食いつかせ、トルクで押し出しながら曲がっていく感じは、なかなか筆舌にしがたい。

意識してシートの後ろに乗るようにすると、その感じはさらに顕著になる。



「スズキってフロント荷重のイメージがあったけど、これはずいぶん違うな」



そう思いながら、マルの背中を見て走る。

久しぶりだ。

 
 




やがて赤城北面の最長ストレートに出た。

ここで一気にアクセルを開ける。

ハヤブサは巨体をモリモリと押し出し、タコメータはまったくダルさを見せない。



容赦なく加速して、ストレートエンドで200に入ったところから、ガッツリとブレーキング。

これがまた、怖くない

クルーザに比べると100kgも軽いからだろうか。



普通に流して走ってると、握ったとき奥で効く感じのノーマルブレーキは。

この速度からだと安心感のあるタッチに変わる。なんでだろ?

んで、ストレートエンドからコーナーへ慎重に飛び込む。



ここは最大速度からのブレーキングになる。

なので、進入スピードを読み違えると、即、事故につながりやすい。

充分に安全マージンを取って、少し速度を殺しすぎたかな? くらいの感じで入る。

少なくとも俺とマルは、そんな感じ。地元は知らないけど。






マルに引っ張ってもらったおかげで。

下の休憩場所につくころには、だいぶんと乗れるようになってきた。

いつもの話だが、ありがたいことではある。



普段はそんなコト言わないんだけど、ハヤブサに少し乗れ出したのが嬉しくて、マルゾーに礼を言った。

聞いてなかったけど。

 
 



んで、マシンを取り替えて、今度は登りを、相手の単車で走ってみる。

うん、しばらく走ったあと、マルが乗れてきたら、コーナー三つで消された。

ところがこっちは、ハヤブサの後だとやけに乗りづらい。アレだけすげぇと思っていたブラックバードが、吹け上がりもダルいし、コーナリングではコンビブレーキが邪魔をして、コントロールしづらいのだ。や、コンビブレーキ、ホント要らねぇ。

マルやpoitaさんみたいに、一発でコーナリングスピードを決められれば良いんだろうけど。

俺はコーナリング中にリアブレーキを多用するタイプ(これでRIIIのリアブレーキをぶっ壊した)。

なので、とにかく乗りづらい。ま、ヘタクソのイイワケって面もあるけどね。

でも、速度や姿勢を調整しようとリアをなめると、フロントがボトムして車体が起き上がり、とっ散らかってしまう。ブラバの特殊な乗り方に戸惑いつつ、必死にマルを追う。それでも、今までほど離されないのは、やっぱり単純に嬉しい。

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休憩場所に着くと、マルもちょうど単車を停めたところだった。

「どーよ?」

ニヤニヤしながら聞いてみると、マル、もんすご凹んだ顔で。



「あんだこれ、すんげぇ曲がるじゃん」

「あーよ。ブラバは怖いな。コンビブレーキ、キャンセルしねーの?」

「する。つーかかみ君、正直に言うとね、ハヤブサ、欲しいな俺」



ウデでは凹ませられないが、ハヤブサがへこましてくれたので、よしとしようか。

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凹みマル。

 

んで、楽しく(主に俺が)話してると、K君が新型のYZF-R1(180ps)でやってきた。
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「お、思ったより早かったな」

K君をマルに紹介すると、ヤロウ、挨拶もそこそこに

「K君、初対面で悪いんだけど、R1、またがせてもらって良い?」



イキナリのマルゾーに嫌な顔ひとつせず、うなずくK君。どっちが大人だか、わかりゃしない。

ま、結局、俺もまたいだどころか、ふたりとも赤城北面を往復、乗らせてもらったんだけどね。

ホント、K君、ありがとね。



それから三人で、とりあえず往復しようと走り出す。

言っても、お互い単車乗り。

初対面の会話は、クチじゃなくてこっちでやるのが、ゼッタイに正しい



マルが今度は7~80%で走り、俺も後ろからK君が来てるので、ちょっと気合を入れて走った。

後ろに乗って、トラクションをかけて曲げる。

きちんと作業をしてやれば、きちんと曲がってくれる。

楽しい。

 



下まで降りたら、タバコ一本つけて休憩し。

「マルゾー。どうよ、離されなくなったろ?」

とご機嫌な俺。するとヤロウ、にやりと笑って言った。

「あそ。んじゃ、本気で走っていい?」



俺は一瞬、言葉に詰まる。

ヤツの本気って言葉を、久しぶりに聞いたからだ。

だが、それを聞いたら、なんだか腹の中から、もぞりと起き上がってくるものがある。




俺は、腹の中でわめき始めた、そいつの言うとおりに答えた。

「おうよ、本気で走れ」

K君には悪いが、もう、彼を気遣う余裕はない。




マルが走り出し、俺はその後を追って走りだす。

直線を登ぼりながら、俺とK君の車体が道に対してまっすぐ向いたのをミラーで確認したマルは。

アクセルをひねった。



排気音が高まる。

ズボォ!

ブラックバードが加速する。俺もその後ろでアクセルを開ける。

シュゴー!

ノーマルの静かな排気音とともに、ハヤブサは瞬時にブラックバードの後を追った。



乗り比べて、加速というか吹け上がりの早さや、下からのトルクではこっちに分があるとわかってはいた。

が、それでも加速するマルの背中にぴたりとついていけるのは嬉しい。

ウデじゃぁないのは、充分わかってるけどね。




と。

最初のコーナーで、マルの背中がゆらっと揺れる。

きた。

本気のマルだ。



俺も気合を入れてコーナリング。

コーナー途中から、アクセルを開け始め、リアにトラクションをかけてぐいぐいと曲がりながら加速し始める。

ハヤブサ、やっぱり気持ちいいなぁと思いながら出口を見ると。



マルはもう、次のコーナーに差し掛かっている。



くっそ、やっぱり速ぇ。

短い直線を加速し、そのまま次のコーナーへ。

立ち上がって出口を見ると。



消された。



わかってたことだが、本気のマルはやっぱり桁が違う。

 


それでも今までのようにモチベーションが下がらないのは、

「こいつ(ハヤブサ)ならそんなに離されないだろう」という期待と、後ろから追ってくるK君の存在だ。

路面のギャップを拾うたびに、ちらちらとミラーに映るR1のヘッドライトが背中を押すのだ。



闇雲に突っ込まずに、もっと頭を使え。

早くアクセルを開けるために、我慢するところは我慢するんだ。

直線は大胆に、コーナーは慎重に。



慎重とビビリは違げぇんだぞ?

おい、だからって突っ込みすぎるなって。

慌てるな。



言い聞かせながら、それでも「K君をミラーから消してやろう」と言う、入れ込みがあったのだろう。

少し開けるタイミングが早すぎたのと、上体が突っ込みすぎてた。

トラクション不足だろう、何度かリアタイアがずずっとすべる。



だが、滑った感じがつかみやすいので、そんなに怖くない。

むしろ、自分を叱咤するいい材料だ。



パワースライドなんてかっこいいもんじゃねーぞ。

今のは単にトラクション不足だ。

もっとしっかりリアに荷重しろ。このヘタクソが!



すると、一度だけ、しかも限りなく偶然だが。



立ち上がりでケツを流しながらフロントがリフトする。



「おぉ! 今の俺、カッコよくね?」

なんて余計なことを考えてたら、次のコーナーでまた早めに開けすぎて滑った。

コレはダメな方の滑り方。

結局、綺麗にトラクションをかけて、軽くリフトしながらコーナーを抜けられたのは、この一回だけ。



ヘタクソだなぁ、俺。

 
 

長い直線では、何とかマルの姿が見える。

が、コーナリングに入るとふたつかみっつ先のコーナーを走るやつの姿は見えなくなる。

それでも何とか、バックミラーからK君の姿を消して、そのまま上の休憩所に。



楽ぁのしいっ! 気ン持ちいいぃ!



メットの中でわめきながら休憩所に入り、フルアタックで疲れたので、少し休憩。



その間に、体力のあり余ってるK君に、

『俺たち(俺とK君)が、どんなマシンで引き離され、消されたのか』

を体感してもらうことにした。

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K君、ブラックバードにまたがって、

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赤城北面の下りへ消えてゆく。

俺とマルは、そこで彼を待ちながら、走り方の話なんかをした。



『いまよりもっとリアに荷重をかけて、もっと身体をインに入れろ』

と言うマルのアドバイスにうなずきながら、俺はハヤブサの楽しさに、興奮で身体がほてり気味だ。

そうしてバカ話や単車話をしながら待っていると、やがてK君が帰ってきた。



「怖いです。なんでこのバイクで、あんなに速く走れるんですか?」



ダメだK君、そんなこと言っちゃ。クソマルが図に乗っちまうから。

 

K君がマルゾーの変態っぷりを確認したところで、今度はK君をハヤブサに乗せてみる。

ついでに、K君に快諾をもらって、マルゾーがR1に乗る。

俺は、しょんべんタイム。だって、もうブラックバードに乗りたくないんだもん(可愛くないです)。

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官能的な排気音を響かせて、マルとK君がくだりへ消えていく。

俺はその間、ブラバで定常円書いてみたり。

紅葉の始まった赤城山を見ながら、ケモノ道を探したり。

色々しながら暇をつぶした。

いや、ランツァじゃ来ないって、こんな遠いところ。わかんねーけど。

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ケモ道は山なら必ずあるはず。ほんと、ランツァとmoto君のおかげで、見方が変わったなぁ。

 

やがて、ふたりが帰ってくるが、マルが首をかしげている。俺はさっそく感想を聞いてみた。



「あんだ? やっぱすげぇか?」

「ん~わかんね。いや、速いし停まるし曲がるけど、なんかぴんとこない」



バカの解説では要領を得ない。



「いいから借りて乗ってみろ」



つわけで、俺も乗ってみたのだが、なるほど、ぴんとこない。

速いには速い。

直線もコーナーも速いことは間違いない。

だけど、なんていうかコーナリング中の高揚感がないのだ。



ためしに前に乗ったり後ろに乗ったりしてみると、前乗りの方がいくらか面白いか。

俺の個人的感想としては、このマシンなら2stエンジンが乗ってて欲しい。

特性とかじゃなくて、1000ccはでかすぎる(重すぎる)気がするのだ。



実際は間違いなく軽いし、マスも集中してるんだろうけど。

身体の下に抱えてるそのカタマリ感みたいなもんが、正直、邪魔くさい。

いや、借り物で一往復しただけだし、ヘタクソな俺がR1をきちんと使えてないことは充分わかってる。



だが、それでも、R1=ストリートの王様的なイメージがあったので、全体的な『硬さ』が気になった。

脚の初期入力は確かに柔らかいんだけど、それでも全体的にサーキット臭がする。

俺とマルはハヤブサのほうが好みみたいだ。

 
 



すでに陽が暮れてきた。

息も白くなってきた。

さすがに山は寒い。



その上、K君のR1は俺が借りて往復する間に、貧乏ランプがついてしまっている。

さらに、マルゾーは鳥目なので、暗くなると、とたんに走れなくなる。

つーか、俺も暗い道は嫌いだ。



んじゃまあ、お開きと行こうか。



赤城山を下るうちに、陽はとっぷりと暮れてしまった。

暗い峠道を、車の後について、おとなしく下る。

それから県道4号を南下し、空っ風を超えて、しばらく行った先にあるスタンドで、みんなで給油した。



ホント、ガソリン食うね、こいつらは。

んで、俺はココでやることがある。

もちろん、車高を下げるのだ。シャコタンはかみのアイデンティティ。



待たせるのも悪いので、ココで解散しようと言いながら、K君に冗談めかして。


「なんだよ。明日仕事じゃねーなら、K君、俺ン家に拉致するんだけどなぁ」


言うと、彼はこともなげに


「かみさんさえよろしければ」


よろしいに決まってるじゃねーか。

そうと決まれば、「せっかくだから車高下げ作業を見てろ」という話になり。

「それじゃあ俺も」とマルも付き合ってくれる。



んでマルのおごりの缶コーヒーを飲みながら作業をしていると、

「おぉ、気持ち悪りぃ。見る見る下がってくじゃん」

とガキみたいな歓声を上げてるバカマル。


 
 

やがて作業が終わり、本日のcrazy marmaladeでっかいもん倶楽部は、これでおしまい。

県道4号を南下し、国道と交わったところで、マルとホーンを慣らしてお別れする。

そしてK君とふたり、インター目指して走る。



途中で『俺が先頭を走るときのお約束』、

インター入り口を見逃してUターン

なんてイベントも、華麗にこなしながら、関越に乗った。



後は、ぶっ飛ばして帰るだけ、なんだが。

予(あらかじ)め「K君は160くらいで走る」的なことを聞いてたのを、ギリギリ思い出した。

なので、K君が離れないくらいの感じで、ミラーを確認しながらすり抜けつつ、家路を急ぎ。



何とか無事にたどり着く。



たどり着いたらいつも雨降り、もとい、『いつも宴会』のかみ家。

K君はあんまり飲めないので、ビールのフルーツジュース割りを。

俺はもちろん、ビールをスタートに色々とチャンポンで飲みつつ。



バカな話をしながら、楽しく、しこたま酔っ払った。




 

時間的には、遠かったのと陽が短かったので、大して走りこんだわけじゃない。

けど、マルやK君と走った時間は、久しぶりに気持ちよく。

マシン的なストレスもまったく無しに(これ、非常に重要)全開で走れて、最っ高に楽しかった。



その後の酒もバッチリ効き、めちゃめちゃ幸せに酔っ払えたことは言うまでもない。

 

ケモノも良いし、サーキットも良い。

 

でも、これもまた、本当に楽しい時間だよね。
 
 

 
 
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by noreturnrydeen | 2007-10-25 16:54 | でっかいもん倶楽部 | Trackback

ビーフライン下見(02)

前編はこちら

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景色自体は悪くなかった。

 
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でも、色づくのは、もう少し先みたいだね。

 

県道33号を南下していると、龍神大吊橋の看板を発見。

前にビーフラインがどこまで繋がっているかを確認するために走ったとき、県道29号とぶつかる松本の交差点にここの看板が出てて、『次はここへ来てみよう』と思った場所だ。高さ100m、長さ375mの、歩行用では長さ日本一って言う吊橋らしい。

日本一だっつーので、期待しながら上がっていくと。
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大渋滞。

こんなの待って、しかも400m近いつり橋を歩いて往復するって段階で、プラン的に間違い。
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なので、さっさと写真だけ撮って、華麗にUターン。ウソついた。ヘコヘコUターン。

 

33号をだーっと下って、29号とぶつかったトコロを右折すれば。
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ビーフラインの入り口だ。

相変わらずダイナミックに上下してるし、景観もいい。おまけにイチバンすばらしいことだが、ここはとにかく空いてる。たまに走ってる車も一台とかだから、ほとんど減速しないで抜くことが出来る。ハヤブサだと、109Rの時よりコーナーに苦労しないから、さらに気持ちよく走れる。

高速だと痛くなる腰や背中も、ワインディングなら問題なし。

つーか忘れちゃう。

ひらひらと気持ちよくすっ飛ばし、あっと言う間に駆け抜けて、途中、県道112号と名前を変えたあたり、県道246とぶつかる交差点で、サルビヤを見つけて停まり、一服する。
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ま、この花がサルビヤだってのは、帰ってから知ったんだけど。

 
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赤い花だから、109Rの方が絵になったかな?

一服したら走り出し、112号が、もう一度ビーフラインと分かれるところの少し手前に、広い道の入り口を発見して、停まってみる。下の写真の左にある看板によれば『うぐいすライン』だそうで、これはこれで楽しそうな道だ。
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どこへ行く道だろうと地図を見てみると、ゴルフコースへ行く道のようだ。

短いし、地図で見る限りグネグネしてなかったので、今回はウグイスへ行くのを保留して、ビーフラインをたどる。最後の二股を寺崎の方に曲がろうと思っていたのに、すっかり忘れてて、普通に県道1号線に出てしまった。んで、こっから筑波経由で帰ろうと思ってたんだけど。

やっぱ、腰と背中が痛てぇ。

 

くじけた根性なしは、国道355号から友部インターへ。

北関東道をすっ飛ばし、友部ジャンクションから常磐道へ出たら、後は柏まで一気だ。200~240くらいをキープしつつ、まだそれほど多くないクルマを、左右に縫って走る。桜土浦あたりで背中と腰の痛みが耐え難くなり、ペースは180前後に落ちる。

それでも時々遊んでくれる四輪がいると、うれしくなって突っかける。

つっても今までと違って、バトルになるわけじゃない。余裕を持って後ろから眺めつつ、ぴったりと張り付いて走り、飽きたら全開ですぃーっと抜く。正直、今までだったらテンションあげて『うひょー!』とか叫びながら走ってただろう速度域でやりあっても、冗談みたいに怖くない

そこで俺は気づく。

なるほど、だから速いヤツラは仲間を募って走ったり、首都高本気組みたいに集まって走るんだな、と、なんだか納得してしまった。普通の時間に普通の高速で、GT-RだのRX-7がうようよ走ってるわけないし、ヤり合う相手を見つけるにも、難儀するんだろうね。

 

と、エンプティランプがついた。

ここで追いかけられたら、のろいパンダでも振り切れないわけだ。

仕方ないのでちんたら走り、守谷SAで休憩&給油。給油場所に、旧車会みたいな連中がいた。ドハデなペイントでわりあい綺麗なのは、御用達のショップか何かの仕事だろうか。女の子の半ヘルの後ろに『悪女』って書いてあったのが笑えた。

 

柏インターで高速を降り、16号を走ってレッドバロンへ。

レッドバロンの駐車場で、ビートルバッグをはずして預ける。もちろん、純正色に塗ってもらうためだ。ファストバッグは塗らない。走ってて何度も『じゃまだなぁ』と思ったので、 これは隼には積まないことにした。ビートルが帰ってきたら、マルゾーにでもやることにする。
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ビートルがなくなると、すっきりとさびしいカンジ。

 

んで家に帰って、着替えて、タバコを吸いながら携帯を見たら、Nがマグナで走ってて、ライコにいるってなメール。なので、またもハヤブサをまたぐと、ライコまですっ飛ばす。Nがウインターグローブを買ってるのを指を咥えて見ながら、俺は何も買わずに出てきた。

昨日今日と走ってみて、もちっとハイトのあるスクリーンが欲しいなと思ってた。だけど、ライコにはバブルタイプしかなく、リップのはねたツーリングタイプがなかった。それならペイント代が安かったら、差額でレッドバロンに買ってもらおうとスケベ根性を出したのである。

ライコの駐車場でNと別れ、本日のソロツーリングは、これにて幕。

 

帰ってきたときは、身体がきついなぁという気持ちが強かった。

だが、いったん休んでから、またライコまで行ったトキは、すでにキツくなかった。つまりこれは、ポジションがどうのとか、体力がどうのとか言う問題ではなくて、もっと基本的なミスだったのである。

朝から休憩ほとんどしないで、6時間すっ飛ばし続けたら、そりゃ疲れるって話だよ。

RIIIとかM109Rの時には大丈夫だったつーのは、単純に速度が遅かったからなんだろう。100~120巡航が気持ちよくハマる単車だったからね。 そして、ハヤブサにはハヤブサの方法がある。すっ飛ばした分、もっとしっかり休憩してやれば、それなりに走れるはずだ。

とりあえずもうしばらくは。

ライディングだけじゃなく、こういったことも含めた意識改革をするための期間が必要みたいだ。 ハヤブサに必要な作業を身体が覚え、クルーザ乗りで染み付いた『ハヤブサなら要らない作業』ってのがなくなれば、もう少し遠くまで走れるようになるだろう。

早く扱えるようになって、目いっぱい走り倒したいね。

 
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by noreturnrydeen | 2007-10-21 15:48 | ソロツーリング | Trackback

ビーフライン下見(01)

紅葉が綺麗だと言う『Z情報』がきっかけで、裏磐梯(うらばんだい)を走ろうと思っていた。

朝一番に起きて高速をぶっ飛ばし、観光客が来る前に紅葉を見がてら、裏磐梯を走ろうという計画だったのだが、昨日の疲れが出たんだか何だか、起きたら9:00だった。んじゃ、仕方ないかと、ゆっくりシールドの手入れなんかをしてから家を出る。

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シールド手入れ三点セット。今日はレインガードは塗らずに曇り止めのみ。

 

柏インターのゲートをくぐったのが、9:50だった。

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さて、磐梯まですっ飛ばすぜ。

とは言いつつも、昨日の疲れと起き抜けなのとで、カラダが硬い。なのでまずはゆっくりと、様子を見ながら走ろうと思ってたのだが、ハヤブサマジック、トップのまま普通に走ってると、いつの間にか200を超える。抑えなくちゃと自制しつつ走るのだが、すぐに速度が上がる。

6000rpm、160~180あたりで流すことに専念してみようか。

ところが、前が開いて軽くアクセルをひねると(専念してません)、すぐに200を超えてしまう。トップギヤからの加速はもちろんダルいが、それでもすぐにこんな速度になるのは、やっぱり軽いからだろうか。ちょっとダルいなと思ったら、シフトダウンするまでもない。

半クラを当ててやると、ぐいっと加速する。

姿勢はともかく、ホントにこいつは高速が楽だ。

 

途中、パンダがいたので減速し、そのまま後ろに張り付く。

するとパンダは何を思ったのか、140~150くらいまで速度を上げた。『うわぁ、これをメーターごと動画に取れたら楽しいのになぁ』と思ったりもしたが、タンクが微妙にRしているため吸盤マウントが効かないカメラは、家に置いてきている。早いところ、マウント方法を考えなくちゃなぁ。

途中でパンダが降りたので、そこからまた200前後で走る。

時々、アタックまで行かないながらアクセルを開け目にしてやると、さすがは常磐道。風がないようで、時々横風にあおられる。伏せずに走るんだと、240くらいがいいところだ。前にマルかpoitaさんでも走ってれば、話も違うんだろうけど。

 

と、走ってるうちに、腰から背中が痛くなってくる。

首はもうすでに、走り出したときから痛いから仕方ないにしても、腰や背中がこうもしんどいんじゃ、この先ロングツーリングなんていけるのかなぁ、なんて不安に思ったり。高萩を超えたあたりで、どうにも身体が固まってきたので、給油がてら中郷SAに入る。

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昨日はリッター10を切ったけど、今日は10ちょい走った。

もっと慣れてきて、開けどころや抑えどころをコントロールできれば、リッター15くらいは行けるかな? どっちにしても、開ければ燃料はバカ食いするなぁ。100~120巡航とか出来れば、20くらい走るのかもしれないけど、それじゃあ、面白くないつーか疲れそうだ。

やっぱりこの手の単車はミサイルランしてナンボだよね。

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とにかく、セパハンを含めたこのポジションに慣れないと、遠出は厳しいだろうな、なんて思いながら携帯を開いたら、Zからメールが来てた。なんでも磐梯の方は大渋滞しているとかで、それを聞いたら、あっという間に心が折れた。

「磐梯はやめて、北茨城の広域農道を走ろう」

モノの数秒で決定すると、地図を開いて場所を確認する。

 
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北茨城インターで降りて、県北広域農道を目指す。

 
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県北広域農道の入り口。

んで走っていると、やけに対抗から単車が来る。もっとも、良く考えたらそれも当たり前の話で、今日は平日じゃなくて日曜日なんだから、こんないい場所、みんな集まるに決まってるって話だ。広域農道を気持ちよく攻め、反対側の自販機ポイントに来ると、アホほど単車が停まってる。

いちおう、一往復してみるが、対抗も来るし後ろや前にも単車がいるので、あんまり楽しくない。こっちがもっと乗れてて、ほかのSSなんかと楽しくヤり合えるならまだしも、遅いのは邪魔だし、 速いのにはついて行けないし、俺の乗り方は刻一刻と変わるしで、楽しむ余裕がない。

なので、ここは早々に引き上げ、そのまま広域農道を南下してビーフラインへ。

 

途中、道を間違えてUターン。
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そのUターン場所で、俺のケモレーダーに反応がある。

 
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ガードレールが途切れたここが、なにやら怪しい。

なんて大げさな話じゃなく、停まったところで水音が聞こえたので、降りてみた。

 
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オフ車で来たい場所だ。

 
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そういえばこの辺は山の中なわけで、何度か来てるのに今までと印象が違う。

もちろん、オフロードを始めたからだろうが、視点が変わるってのは、なかなか楽しい。とは言え、さすがにこんな所までランツァで来るのはしんどいから、 改めてここまで来ようって気は、今のところないけどね。近くにないならともかく、千葉だって林道はたくさんあるし。

いや、でも機会があれば一度、来てみてもいいかな。

 
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戻って、さらに広域農道を走り、国道461に出たところ。

国道はさすがに車が多かったので、逆走しまくってクルマをパスする。461自体は林の中をぬける、気持ちのいいワインディングだった。平日の朝とかなら、ここもなかなか楽しく走れそうだ。無理に高萩の方へ行かなくても良さそう。 つーか平日の朝なら、どっちも混んでないか。

 

国道349とぶつかる、折橋の交差点にあったコンビニで、昼飯を食う。
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ここで、かみのオススメ情報。

このコンビニ、手作りの食い物がたくさん置いてあって、とってもいい。揚げ物は、この店で揚げてるとのことで、カラアゲを食ってみたが、かなり旨かった。おにぎりも、ここで作ったオリジナルおにぎりがたくさんある。すげぇでかいから、二個で腹いっぱいになった。

超、オススメ。

んで、店の外でおにぎりとから揚げを食いながら、上の写真に写ってる兄ちゃんだかおじさんだかと、ハヤブサ談義をする。言っても俺はまだ納車4日目だから、聞く方が多かったけど。でも、この人もぶっ飛ばすのが好きみたいで『ハヤブサは峠を走るもんじゃねぇ』つってた。
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「そうですか? まだぜんぜん乗れてないけど、結構楽しいですよ?」

つったら

「高速がイチバン楽しいでしょ」

ま、それは否定しないけど。

 

この人の知り合いがやってきたのを潮に、俺は挨拶をして走り出す。

地図を見てて、この先にある袋田の滝か、竜神ダム&竜神大吊橋を見に行こうと思ったのだ。461号を3キロほど走ると、T字路にぶつかる。右へ行けば袋田の滝、左へ行けば竜神コースだ。右へ行く方が混んでたので、竜神ダムを目指して左に折れる。
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と、単車と車がいっぱい停まっていたので、俺も止まって単車を降りた。

 
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竜神ダム……なのかなぁ?

いや、このときは疑いもなくそうだと思ってたんだけど、Uターンしてしばらく走るうちに、もしかしたらもっと先に派手なダムがあったんじゃないか? と思ったのだ。んで、地図で確認してみたんだが、イマイチよくわからない。

たぶん、合ってると思うんだけどなぁ。


つづく
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by noreturnrydeen | 2007-10-21 15:39 | ソロツーリング | Trackback

半日の仕事が終わった。さぁ、走り出そう。

と、その前に、どこに行くにしても、駐車場が必ずフラットとは限らない。なので、ほぼ直立してるハヤブサのサイドスタンドを、ショートクロームに変更する。お値段2万円なり。ま、高いっちゃ高いが、V-MAXのショートスタンドだって1.5万円位したし、こんなもんっちゃこんなもん。

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こんくらい短くなる。エンドがRを描いてるのは、どの高さでも対応できるようにだろう(多分)

ジャッキアップして、ノーマルをはずし、サクサク交換。

つーか日本車は精度がいいから気持ちいいね。

このスタンドもメリケン製にしては、フッティングがまともだった。ま、ただの棒だしな。

んで、ついでにクロームエンジンガードもつけてやる。これもモノの数分だ。

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3分かからずについた。位置がこれでいいのかは、知らない。でも、普通ここだよな。

 

さて、準備も出来たし、走りに行こうか。

整骨院を飛び出し、なんとなく走ってるうちに16号に出た。県道8号、船橋取手線を北へ向かい、途中から6号線に入る。そのまま、ビーフラインから北茨城へ抜けようと走っていたのだが、すぐに首が疲れてきた。仕事の疲れもあるんだろうが、こりゃ向こうまでもたねーかな。

なので県道19号線を折れて、とりあえず筑波へ向かう(筑波は生ビールじゃありません)

んで、その道すがら、時々アクセル全開走行を試してみた。SDRだと120くらいで抜けてゆくカーヴに、気づいたら160で突っ込んでるのに驚く。攻めるなんてこれっぱかしも思ってないのに、鼻歌交じりで160~180巡航。足元はもちろん、オン・ザ・レール。

ポジションはきついけど、ちょっと大きいSDRだと思って走ってやれば、それほどは気にならない。すり抜けもビートルバッグを気にしないでガンガンいけるし、高回転(俺にしては)まで回るから、シフトアップが忙しくない。今までシングルとかV型ばかりだったから、これは楽でいいね。

や、RocketIIIはマルチだけど、アレもほら、あんまり回らないじゃん?

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あっという間に、筑波山のふもと、いつものコンビニに到着。

山が、少し色づき始めてる。北へ行ったら紅葉が見ごろだと、Zが言ってたなぁ。明日は、Zオススメの裏磐梯にでも行ってみようか。なんてことを考えながら、缶コーヒーを飲みつつ一服つける。ここでしっかり休んでおかないと、急に疲れが出て、峠で飛んじゃうのは、RIIIで経験済み。

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ビートルバッグ、やっぱり純正色に塗ってもらうことにしよう。

 

一服つけていると、ツーリングらしきバイク集団が、何台も抜けてゆく。ま、ツーリングだったらきっと、頂上のパーキング目指してるんだろうし、何台来ても関係ないけど。タバコを吸い終わって伸びをしたら、さ~て、筑波山を登ろうか。

紅葉には早いだろうが、そこそこ観光客のいる山道を、クルマと一緒に登る。

やがて、頂上に出た。

そのまま、いつもの風返しへ入ると、停まらずに下りを一本。車体まかせに漫然と走ると、さすがに大柄でもてあます。マルはどうやって攻めてたっけ? やつの姿を思い出しながら、ブレーキをしっかり使いつつ、後ろ側に乗って荷重を意識しながら走る。

あ、曲がるじゃん。

もちろん、これだけ車高を落としているんだから、コーナリング性能そのものはスポイルされているんだろうが、それでもバンク角は風返しの速度には充分。それより面白かったのが、舵角と言うか、今までのクルーザみたいにバンクさせないで曲がると、ちょっといい感じだったこと。

まだ、攻めるなんてのには程遠いが、イロイロ試していると、ちょっとづつ速度が上がる。

 

しばらく走って、疲れたので休憩。

喫煙所で一服してると。
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タイホンダのCBR125なんつー珍しいバイクがやってくる。

アイサツして話しかけてみると、若い男の子だ。

彼はいわゆる風返しの日曜早朝本気組で、これは軽く走るとき用なんだそうだ。普段の戦闘機はVTR250らしい。しばらく話してたんだが、なにやらちょっとエキセントリックな男で、その妙なテンションを軽くもてあまし始める俺。

俺にしちゃ、珍しいんだけどね。

ふつーに話してて突然、『……なんですよぷひゃひゃひゃひゃっ!』って笑い出すんだもん。しかも、その話の笑いどころがカイモク見当たらないつーか、笑ってる内容をよく聞いたら、明らかに今の会話に関係ない、まったく違うことを思い出し笑いしてるんだぜ? 

怖いっつの。

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風返し向きと言えば、風返し向きなマシン。

 
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あれ? この写真だと、ビートルバッグ浮いてないね。

 

軽くアレな人チックなCBRの兄ちゃんと話していたら、やがてもう一台やってくる。
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DR-Z400。モタードだね。

こっちの人は普通だったので、今度はこっちとしばらく話す。するとこの人も常連組らしく、さっきの兄ちゃんと顔見知りの模様。そのまま三人で、ここの走りについて少し話した。もっとも、常連組の話だから、こっちは聞いてる方が多かったんだけど。

その話の内容で驚いたのが、風返しを夜に走ってるヤツがいるってコト。

ドリフトの四輪が来るまでの時間、真っ暗な中を攻めてるんだそうで、キチガイってのはどこにでもいるもんだ。有名人らしく、ボロボロのFZRかなんかの直管で、ノーヘルで走ることもあるらしい。んで、それが切れまくって速いんだそうだ。

思い出し笑いよりすげぇなぁ。

 
そんな話をDRのヒトから聞いてると、CBRのお兄ちゃん、明らかに不機嫌そう。

『あいつはダメだ』だの、『あいつ、早朝組の間じゃバカにされてる』だの『ルールを守って』だの言い出して、ちょっと聞きづらい。DRの人もそう思ったのだろう、いい加減なところで『おまえ、あんまりそう言うこと言ってるとウザがられるぞ?』と釘をさしてた。

俺は『今すでに、ちっとウザいけどね』と言う言葉を飲み込んで、『まぁ、ルールもクソも、ここにいる時点ですでにルール守ってないんだけどね』と言ったら、お兄ちゃん嫌な顔をしたっきり、クチを開かなくなった。なのでそのまま、しばらくDRのヒトと話す。

やがて、彼も柏の住人だと言うことがわかった。

そりゃ奇遇だと、次回の再会を約束して、俺はヘルメットをかぶる。

まだパープルも走りたいし、明るいうちに高速にも乗ってみたい。隼に慣れるために、やることは山積みなのだ。『どうせまた、ここで会うでしょう?』と言うDRさんの言葉に、俺は『そのときは俺の家で飲みましょう』と笑って返すと、パープルへ向かって走り出す。
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DR-Zさん。面白い男だった。

彼の言葉が社交辞令じゃないなら、そのうち俺の家で飲むことになるだろう。

 

狭い風返しに比べると、パープルはさすがに走りやすい。

とは言えもちろん、まだまだたいした速度じゃない。怖いほど攻め込む前に、やっておくことがいっぱいある。ちょっとづつブレーキを奥にとったり、二次旋回を意識して曲がってみたり、バンク角を深く、あるいは浅く。身体を慣らしながら、試してみる。

クルマも時々いたので、速度を上げすぎずに試し試し走れた。

今のところ、俺のコントロールレヴェルじゃ、シャコタンのネガはそれほど感じない。なんたって、今までが今までだからね。もっと慣れて、もっとアベレージが上がってくれば、イロイロと不満も出てくるだろう。その時になってから、車高をいじることにしよう。
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何度か走り、パープルの休憩所で一服。

そのまま風返しとは逆に降り、カマボコを乗り越えたら、さて、高速だ。

 

高速に乗ってチケットをしまったら、いよいよ掛け値なしのフル加速。

アクセルをガバっと全開位置まで開けて、淡々とリズム良くシフトアップ。車がそこそこいるが、ハヤブサでのすり抜けは、俺的にSDR並みに楽だから問題はない。ビートルつけて走るのはRIIIで慣れてるし、ポジションが低く顔が前に出てるから、すり抜けの目測がカンタン。

強いて言えば、上半身が寝てる分、前方の情報を得るのに、コツがいるか。

漫然と乗っているだけじゃ、アイポイントが低くて不自然な姿勢だから、先の情報がつかみづらいのだ。その分、推理と経験で補わなくてはならない。結構、アタマを使う作業だから、精神的に疲れる。だが、これは峠でも必要なことだし、早いところ慣れなくては。

で、高速の感想。

 

なにこれ?



頭でわかってても、実際に体感するとぜんぜん違う。借り物じゃなく自分のだから、遠慮なしにバカ開けして走ってみたのだが、とにかく、笑っちゃうくらいラクラクのスムーズ。俺の中で200ってのは、こんなに簡単に走れるものじゃなかったんだがなぁ。

いつものカンジで開けてって、ガンガンすり抜けしながら走ると、気づけば240オーバー。

前が開けた瞬間4~5速からガンっと加速して、シフトアップ。詰まってきたからとブレーキをかけると、あれ? ちょっと効きが悪い。なんだろなぁってんでメータを見ると、針が下りてきて200。効きが悪いんじゃなくて速すぎなだけじゃん。カウルに伏せるまでもなく、250くらいは楽勝で出せる。

ただ、首筋に当たる風が、おかしなくらいピリピリと痛い。

低めのスクリーンで跳ね上げられた風が首筋に当たり、それが痛いのだ。

160以下で走るなんて、かったるくって仕方ない。200ですり抜けるのに、何の恐怖も緊張も必要ない。安全マージンをたっぷりとって、『冷静になれ、クレバーに走れ』と気をつけながらすり抜けても、メータの針は180から降りない。

ほんと、なんじゃこりゃ? としか言えないよ。

 

 

結局、250ちょいまでは出してみたんだが、正直、ちっともそんな気がしない。

だが、じゃあつまらないのかと言えば、少し違う。

これにはこれの面白いゾーンってのがあるんだ、ってコトが充分予感できた。要は基本料金が上がったみたいなもんだ。もっと上の速度域になれば、こいつでだってシンドくなってくるに決まってる。ま、その基本料金の速度が250を超えるってのが問題なんだけど。

それでも、変わらないこともある。

今まで200オーバーのためにしてた苦労が、無駄じゃないどころか、ひどく役に立った。アレに比べれば、こいつでかっ飛ばすのは、250前後までなら鼻歌混じりだ。調子よかったら、タバコ吸えそうなイキオイ。いや、本当にってことじゃなくて、イメージね?

こいつで同じくらいシンドイ思いをしようと思ったら、間違いなく針は280に飛び込むだろう。もっとも250から上の話は、経験してからするべきだね。予測で話すことに全く意味がないとは思わないけど、想像がそれほど役に立たないってコトは、今日、嫌ってほど思い知らされたから。

 
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パープルや風返しでも、クルーザでやってたことが役に立ったし、高速でも、そのおかげで、ものすごく冷静に走れる。もちろん、これを操るなりの緊張はあるが、風に逆らって、怪しげな挙動と戦いながら『このやろうぅ!』っとアクセルを開ける、あの走りに比べれば、ずいぶんと穏やかだ。

でも、穏やかなのに、ものすげぇ速さだ。

2300さんが瞬間移動と言ってた意味が良くわかる。筑波からの帰り、今までの記録を軽く10分以上は上回った。『時々200に入れる』のと、『200以上をキープする』ってのの差なんだろう。そんな走りを、クルーザで200の時のとは比べ物にならないほどイージーにやれる。

考えてみれば、怖い話だ。

 

俺は、とんでもない単車を買ったんだと思う。

社会に属する一員として、こんなキチガイじみたマシンに乗るという自覚や責任は、軽い圧迫感をともなって心にオモリをつける。単純なパワーに対する恐怖は少ないが、自制が効かなくなるのではという恐怖は、物理的な力を感じそうなほど大きい。

だけどそれ以上に、こいつが見せてくれる新しい世界は、新鮮な魅力にあふれている。

俺は今日、新しい海へ漕ぎ出したばかりだ。

その海の広さや深さは、今のところ見当もつかないのだけれど、その無限に広がるとも思える未知の世界は。未知ゆえにより巨大な闇に見えるその世界は。俺を、とてつもない興奮の中に放り込む。その興奮は、かつて200オーバーの世界にあこがれた、あのときのままだ。

 

 

帰宅し、玄関の前で振り返ると。

美しい夕焼けが空を染めていた。
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なんてカッコつけて終わろうと思ったんだけどね。

いっや、しんどいわ。

250程度なら、精神的には思ったより楽だったんだけど、身体がきつい。

ポジションもそうだし、緊張したままハイスピードで飛ばすのも久しぶりだからね。身体がガチガチに固まってる。それでも楽しいもんだから、ムキになってすり抜けしてたら、柏インターすっ飛ばして、流山まで行っちゃったよ。もう少し、集中力が必要だね。

あと、体力も足りない。

今、これを書いてる段階で、ケツから太ももが痛くてしょうがないんだよね。このポジションでロングツーリングに行くには、もっともっと体力アップが必要だなぁ。飛ばしても飛ばさなくても、あのポジションで九州だの北海道だの行ったら、停まった瞬間に全身ケイレンだよ。

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顔はげっそり、首は風で叩かれてアザができてる。

 

でも、楽しかったぁ。

 
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by noreturnrydeen | 2007-10-20 09:52 | ソロツーリング | Trackback

ボブさんろろちゃん銀星

昨日は、楽しい宴会。

お疲れ気味ローテンションもなんのその、ボブさんからの電話が鳴った瞬間、俺の心のエンジンに火が入る。宴の時がくれば、身体がだるいも何かがかみ合わないもクソもないわけで、アイドリング飛び越して一気に全開モード。焼き付いちゃうぜってくらい、出端(でばな)から全開。

ハヤブサでやってきたボブさん、俺の顔を見るなり、ニヤニヤしながら

「いいから、とりあえずクラッチ握ってみ」

まだ納車してないから、クラッチの重さなんて比べようがな……な……

「なにこれっ! ボブさん、エア喰ってるよ、エアっ!」

もちろん、プロフェッショナルのボブさんの単車が、エアなんぞ喰ってるわきゃないわけで、純粋にブレンボのラジアルマウントクラッチキャリパーの成せる業なんだが。いや、ホント真剣にビビった。マジで軽いなんてもんじゃない。ウルトラフェザータッチ。大げさじゃなく、指一本で切れる。

「俺が、ニッシン買うなって言ったわけがわかっただろ?」

すげぇすげぇと騒ぎながら、俺はぶんぶんと首を縦に振った。ブレンボ、買っちゃいそうな模様。

 
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ブレンボの衝撃も覚めやらぬまま、ボブさんとAちゃんを家に連れ込む。

N込み四人で、とりあえずビールで乾杯すれば、そこはもう楽園。

NがAちゃんの単車を見に(跨ぎに)行ってるあいだに、俺は早くも一本目のビールを干し、二本目に突入。ボブさんは前回同様、一本だけ飲んで充分に覚ましてから帰る段取り。この人、すげぇところがたくさんあるんだが、なによりすげェと思うのが、この自制心だ。だって一本だよ、一本?

俺とかNEKOさんには、死んでも出来ない芸当。

さすがに房総一周してきたボブさんはお疲れのようだった。もちろん、そんなことにはお構いなく、俺はハイテンションで飲んだくれてたけど。んで色んな面白い話、特にNEKOさんの武勇伝聞かせてもらって、ゲラゲラと笑いっぱなしだ。生(いき)ビールバンザイ。

 

楽しく酔っ払っている(主に俺)と、やがてキチguyどもが、続けてやってくる。
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ろろちゃん&銀星。

 
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Nもワインでご機嫌。

ろろ&銀は『お泊り組』なので、盛大に呑んだくれる。ろろちゃんは大好きなキューバ・リバー(ラムコーク)。銀星はなんだっけ? 俺はもう、これよりかなり前の段階ですでに、ビールからワインへ移行し、絶好調の全開に酔っ払ってたから、覚えてないや。

やがて夜も更け、ボブさんとAちゃんは帰っていった。

気をつけてといいながら、『何で帰るんだろう?』と言う思いが浮かんでくる。ボブさんやAちゃんが行ってしまうのが、ひどく理不尽に思えて仕方ないのだ。どう考えても、理不尽なのは俺の言い分なんだけど。さみしくなっちゃうんだよね。

とりあえず、ふたりとはまた近いうちに再会したいものだ。つーかする。

 

んで、そっからまたガン呑み。
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はい、泥酔者一名確保。応援よろしくお願いしますオーバー。

アホなポーズ決めてる(踊ってる?)段階で、相当に楽しいらしいのは間違いない模様。つーか、いつの間に人のカメラでこんなもん撮ってるんだおまえら。さっき確認して、びっくりしたつーの。ま、撮られたことを覚えてない俺にびっくりだって話も、あるにはある。

毎度の話だ。

 
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ろろちゃんマターリモード。銀星は栄養補給モード。独り暮らしだし、しっかり喰っとかねーとな。

んで日付が変わった頃、俺が真っ先にダウン。

朝起きてろろちゃんに聞いた話では、銀星のバカ、結局、一睡もしないで帰ったらしい。ひとえに我が家のマンガ棚の威力。ず~っとマンガ読んで起きてたらしい。何回かウチに来たやつは、大抵、この棚の力にひれ伏す。まさに魔の棚。

平たく言うと、だいたいハマって夜明かしするのだ。

 

明けて今日、10月18日(木)

朝起きると、居間にろろちゃんがちょこんと座ってPCやってた。なんか動物みたいでヤケに可愛らしいのが笑えた。う~ん失敗した、写真撮ればよかったな。いやいや、まてまて、これ以上ろろちゃん人気を上げるような行為に、俺が加担する必要ないか。

女性陣にはやたら人気あるしね、この男(ひがみはやめましょう)。

 

朝イチ、せっかくなので、16号までの短い間だが、ろろちゃんと並んで走ることにする。
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ナビを取り付けて、風返しへ行こうとするろろちゃん。結局、日立まで行ったらしい。

 
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海賊みたいなくせに、なんであんなにモテるんだろう(だから、ひがむのはやめましょう)。

 
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三倍仕様のM109Rを並べてみた。やっぱ赤、最強。

 
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赤マルキュー二台と、怪しげな海賊。ま、俺も人のコトいえた義理じゃねぇんだけど。つーか、ろろはんは、なんで京都弁。ろろちゃんはホント俺と似たようなセンスだ。ショウエイのヴァイルスとか、カドヤのバンテージグローブとか、俺もずっと使ってたよ。イカついの好きだねぇ、お互い。

16号の入り口で、俺たちは二手に分かれて走り出す。

俺は職場へ、ろろちゃんはソロツーへ。

みんな、また飲もうぜ!
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by noreturnrydeen | 2007-10-18 13:20 | エンカイ | Trackback
 
メシ食って、ガソリン入れたら、さぁ、もいちど山へ戻ろうか。

よしなし君と一緒に、山に入り、またも林道をガンガン登ってゆく。

気温も太陽の具合も、ちょうどいい。

木漏れ日はやさしく、走っているだけで気持ちよくて、思わず微笑んでしまう。



林間を抜ける風と一体になって、俺たちは駆け抜けた。
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林道の途中、T字路みたいなところで休憩。

 
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で、T字路で休憩しながら、俺はすこし藪の中に入り込んでみた。

 
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バイクの後ろにある藪の中へ、ずかずかと入り込んでゆくと、なんとこの先にも道があった。

俄然、やる気の出てきた俺は、よしなし君を誘って藪の中にランツアを進める。

どうやら林を伐採するときに使う、本当の意味での林道らしい。

もっとも、最後に車が通ったの何時なんだ? ってくらい草が生えていて、使ってる感じはまったくない。



とにかく道なりに進んでゆくと、やがて行き止まりになった。

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この先、わかりづらいと思うがかなりの急斜面だ。

登るとしたらある程度のイキオイが必要だろうが、俺らのテク(少なくとも俺のテク)では、木々を縫いながら失速しないように登ってゆくのは、ちょっとムリっぽい。なので、探索はココでとっととあきらめて、Uターンして引き返す。

 
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よしなし君の後ろが、俺らの通ってきた道だ。道っつーの、はばかられる気はするが。

 

それから、T字路を出発し、結構ガレた道を下ってゆく。

んで、またあちこち走って、一本杉峠に戻ってきた。

一本杉峠で一服しながら、周りを見回す。

さっきので味を占めた俺は、ここでも、「道らしきものを見つけてやろう」と考えたのだ。

すると、バイクを停めたすぐ近くに、またも入り口を発見する。

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徒歩で入り込んでみると、どうやらこの道も、先の方まで続いているようだ。

なので、よしなし君に『ちょっと先を見てくる』と告げ、ランツァをまたいで入り込んだ。けっこう走りやすい、まっすぐな道を進んでゆく。道なりに左へ曲がると、目の前に長い長い下り坂が見えてきた。こりゃ、どっかに繋がってるんじゃねーか? と期待を胸に、坂を下りだす。

と。

「あ、だめだ。ドロ坂並みに、グリップしねーじゃん」

ドロ坂よりはゆるいので、下ることは難しくないが、これだけつるつるだと登ってくるのが難しい。

少なくとも俺の腕では、下が行き止まりだった場合、ひとりで登って帰ってくることが出来そうもない

そして強引なチャレンジするには、残り時間がどうにも少ない。




仕方なく、俺はその場でランツァをUターンさせる。

上を向いたランツァにまたがり、アクセルを開けてクラッチをつなぐと、きゅるるるっとカンタンにスタックした。moto君に教わったスタック打開術を駆使して、下った分の10数メートルをなんとかかんとか登る。息を荒げながら戻ると、道の入り口付近で、よしなし君が心配そうに待っててくれた。

「先が長い坂で、下っても登れないかも。チャレンジは次回だね」

と伝え、XLRのところまで戻る。

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立ちションにゆく(?)よしなし君。

 

さて、最後は一本杉峠を下ろう。

と張り切って走り始めてすぐ、俺は大声でわめいていた。

「よしなしのヤロウ! ま~た俺をハメやがったっ!」

もちろん、俺の顔には満面の笑みが浮かんでいる。



そりゃそうだ。この一本杉峠の西側は、も、完全に廃道状態で、赤ん坊のアタマ大の岩がごろごろ、場所によってはトライアルかっ! ステアケースか! みたいなでっかい岩まで転がっているのだ。よしなし君によれば、「これでもだいぶ(岩が)丸くなったんですよ」とのことらしい。

だが、moto君がドロ好きなのと同じく、ヤツは大の岩好きな変態である。

なので、こと岩場云々の評価に関しては、あんまりまともに聞かない方がいいだろう。



きゃぁきゃぁとガキみたいな歓声を上げながら、よしなし君とともに、このアホな道を駆け抜ける。

岩場を下り、わだちを抜け、段差をくだり、ランツァの腹下にあるガードに、前輪の飛ばした石がガンガンとぶち当たる音を心地よく聞きながら、俺はこぼれんばかりの笑顔で、至福の時間を過ごした。なんだってまぁ、オフロードってのは、こんなにイロイロな楽しみがあるんあろう。



やがて、舗装された道に出る。

そのまま県道41号まででると、そろそろ、終わりの時間だ。

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コンビニで座り込み、よしなし君とダベる。

バイクの話や、ツーリングの話、プライベートの話、いろんな話をした。

そうしてるうちに、俺はこの、穏やかに微笑む心地いい男と別れるのが、なにやらやけに惜しく感じてきた。

なんども、「俺ん家に遊びにこいよな? 宴会やろうぜ?」と念を押す。




さて、帰る時間だ。

「このまま41号を走ってけばいいんだよね?」

と確認する俺に、よしなし君はうなずきながら、

「まぁ、稜線を走って、筑波の方に抜けるって手もありますけどね」

たぶん、半分冗談だったんだろうが、俺にとっては渡りに船。「おぉ、その手があったか」と、よしなし君の案に乗っかるコトに決定する。その間、およそ2秒。 そっちが帰り道のよしなし君と共に、今来た県道(ガレガレで四輪車通行不可能なのに、県道なのだ)を、一本杉峠に向かって駆け登る。

 
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一本杉峠で、今度こそ、本当に最後のダベリング。

やがて傾いてきた夕日に背中を押されて、それぞれの単車をまたぎ。

第16回 Crazy marmalade ちっちゃいもん倶楽部は、ここに終了の刻を迎えた。おれたちは、再会を約束し、それぞれの岐路に向かって、一本杉峠をあとにする。稜線沿いに走りながら、俺は家までの時間、今日の走りを、気持ちよかった山の風景を、そして。

新しく出会えた、よしなしと言う気持ちのいい男のことを考え、ニヤつきながら家を目指した。

 

オフロード、やめられそうにねぇな。




P.S.サワヤカツーリング動画。




意見は許さない。コレがサワヤカの見本だ。

 
サワヤカ林道ツーリング ―了―

 
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by noreturnrydeen | 2007-10-06 22:27 | ちっちゃいもん倶楽部 | Trackback
 

こけたランツァを、坂に向かって直角になるよう引き起こし、セルを回すが、エンジンがかからない。

なんだ? と思いながらセルを回し続けるも、プスンともクスンとも言わない。も、フルシカト。

「やっべ、イカれちまったか?」

と、さすがに焦りながら、とりあえずドロ坂を下ることに専念する。



ゆっくりと車体を坂に対して平行にしてゆくと、ずるずると滑り始める。

慌ててまたがると、両足をついてフロントブレーキをナメながら、ゆっくり下る。

かつて登りにチャレンジしたヒトがスタックしてかっぽじったんであろうV字のわだちにタイアを入れ、スタックで削れて階段状になった部分を使って減速しながら、おっかなびっくり下ってゆく。坂が曲がっているところを超えると、下によしなし君が立っていて、その先にゴールが見える。

ま、ゴールつーか、単に平坦な場所が見えただけだが。



よしなし君は無情にもカメラを構えて待っている。

しかし、ケモライダー見習いとしては、ここですっ転ぶ姿をファインダーに収めさせるわけには行かない。

むしろ、撮る側に回らなくては。

のこり数メーターになったところで、ステップに立ち上がり、坂を一気に下った。それから、平坦な場所でエンジンをかけようとするも、やはりダメ。パーフェクトに沈黙の艦隊。ありゃ、こんなところで工具広げて修理しなくちゃならないのか、と 天を仰いで途方にくれる。

と、よしなし君が笑いながら、ランツァの後部を指差して言った。

「かみさん、コレが原因ですよ」

 
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ま、そりゃぁエンジンなんぞ、かかるわきゃないって話だ

落ちてた小枝で詰まってるドロをかっぽじると、カンタンにエンジンがかかった。しかし、これ、よしなし君が指摘してくれたから笑い事で済んだが、俺ひとりだったら、原因の特定に軽く一時間は費やしただろう。単車ってのは左側に降りるから、余計見つけづらいはずだ。

やっぱり何事も、経験がイチバンの武器なんだなぁと実感した。



 
ここから下ってゆくと、林道の入り口に戻る。

戻ったところでよしなし君が、「もう一周しましょう」と言う。当然、俺も大賛成だ。ドロ坂にリベンジを果たさずに帰れるものか。とりあえず、サイレンサーふん詰まりっつー小ネタはもらったが、このまま負けっぱなしで帰るわけには行かない。ケモ見習いの名にかけて。

ってほど気合が入ってたわけでもなく、単純にこの周回コースが面白かっただけだ。

ガレった段差の多い道を、フロントすっ飛ばしケツを流しながら、ガンガン登る。草ぼうぼうの場所を抜けてしばらく行けば、ドロ坂の入り口だ。いったん停まって気合を入れると、俺はドロ坂を一気に下りだした。ごめん、ウソだ。そろそろと下りだした。

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さっきコケた所も慎重に抜け、長い下り坂をゆっくり下ってゆく。

途中から難しくなる場所では、クラッチを握ってブレーキコントロールのみで下る。本当は駆動をかけて降りる方が練習になるんだろうが、 ケモ見習いの名にかけて、俺はもう、転ぶわけには行かないのだ。つーか、普通に転びたくないじゃん?

なんとか転ばずに坂の下までつくと、間髪入れずにカメラとビデオを取り出す。

やがて、よしなし君が下ってきた。

と。

カメラを意識したのか、絶妙のタイミングですっ転んでくれる。素晴らしいエンターテイナーっぷりだ。

サワヤカ林道ツーリングなど俺をワナにかけた悪行は、カンベンしてやろう(言ったのは自分です)

同じくエンジンを切って(XLRはキック始動だから、V溝で停まるとキックが降りない=エンジンかけられないのだ)下ってきたよしなし君、下りきってからもう一度すっ転んでくれる。すばらしいネタ魂だと言えるだろう。そんな怪しげな魂、俺はこれっぱかしも要らないけど。

 

ドロ坂を降りたところで、単車から降り、休憩しながらしゃべっていると。

ぐら。

「あ」

ぽて。

ニュートラに入れてたせいで、ランツァがひとりでに動いてしまい、勝手に、しかも盛大にこけた。

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リアバッグに入ってた荷物の、吹っ飛びっぷりが素敵。

「かみさん、一速に入れておかなきゃダメですよー」

よしなし君が、笑いながら指摘する。俺も頭をかきかき、ランツァを起こそうとして、その前に写真を撮ろうと、すっ飛んだ荷物の中から、カメラを取り出して構えた。 横で、それを見守っているよしなし君。と、その向こうに動く影がある。なんだ? と思うまもなく。

 

 

こて。

 

 
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ブルータス、おまえもか。

まさに今、自分が言ったのとまったく同じことを、自分でもやってしまったよしなし君。

頭をかきながら笑ってる。もちろん、俺も大笑いだ。ふたりで、神のごときものすごいタイミングに爆笑しながら、愛機を起こす前に撮影する。すぐに起こさなかったせいで、ランツァは盛大にガソリンお漏らし。XLRもエンジンのかかりが悪かった(ネタより単車を大事にしましょう)。

 
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ヤなユニゾンプレイ。いすゞジェミニのCMを思い出すね。

 

完全にテンションの上がった俺たちは、このコースをさらにもう一度回るべく下る。

途中で枝道があり、よしなし君に『これ、どこにつながるの?』聞くと『?』と言う返事だったので、そこへ入り込んでみる。すると、ショートカットして登りに出た。そのまま登って、ドロ坂へ。さぁ行くぞ、と気合を入れながら、ふと横を見ると、ドロ坂の入り口に、枝道がある。

道の先が気になった俺は、ドロ坂をとりあえず保留して、そっちを探検しに走り出した。

や、ドロ坂の迂回路を探したわけじゃねーてばよ。

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道は、程なく行き止まりだった。

 
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Uターンして戻ってゆく、よしなし君の後ろ姿。

さて、迂回路も見つけられなかった、もとい、探検も済んだことだし、三たびドロ坂に挑戦だ。ま、挑戦てほど大げさなものじゃなく、ふたりとも、わりと普通に下れた。いや、もちろん華麗に下ったとは言いがたいが、少なくとも転ばずに、さっきよりさらに余裕を持って下れた。

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下った先の平坦(?)な場所。

 
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左がドロ坂。この写真だと、傾斜のキツさがわかりづらいか。

 
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コレがイチバンわかりやすいだろうか。なかなかエグい傾斜だ。

 

普通に林道をつないで走るだけだと高をくくっていた俺は、昼飯を持ってきてなかった。

それに、ランツァの腹具合もどうやら減り気味。

なので、一度山を降り、昼飯を買い&ガソリンを入れに行くことにする。

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神社の駐車場にて。

 
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セルフタイマーが見つけられなかったので、カメラをコッチに向けて勘で撮った。

あとで帰ってからZに探してもらったら、速攻で見つけてくれた。

次回から、セルフタイマーをキッチリ使っていこう。



俺のレポ、 自分の写真が少ないから、寂しいんだよ。

 

―ファイル3に続く―

 
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by noreturnrydeen | 2007-10-06 22:05 | ちっちゃいもん倶楽部 | Trackback
朝の八時。

寝冷ましと同時に、何を冷ましてるんだ。目覚ましと同時に飛び起きた俺は、サクサクと装備を身につけると、ランツァにまたがって走り出す。ぶんぶんと快調にエンジンをうならせるランツァの振動によって軽くもよおして来たので、途中のコンビニで朝トイレがてら、朝食を済ませる。

19号経由でいつもの道を走っていると、向かい側からレーサーレプリカが一台。お、TZRじゃん、筑波走ってきたのかな……などと考えながら走ってきたバイクを見ていると、あれ? 俺、このバイク知ってるぞ? 乗ってるヤツ、ものすごくよく知ってるぞ?

すれ違いざまバイクを停めると、TZRの男がUターンしてやってきた。もちろん、ダチのZだ。

メットも取らずにちょっとだけ話して、Zは家へ、俺は筑波山のわきを抜け真壁古城へ。



 
トイレタイムで時間を食ったので、待ち合わせぎりぎりに到着すると、よしなしさんはすでに来ていた。

ところが、XLRのそばに座っている男は、なにやらヤケに若そうである。

おや? と思いながら俺は単車を降り、メットをとってアイサツをした。

つーか、よしなしさんのブログ、『おそらくそれさえも平穏なおっさんの日々』なんてネーミングから、俺の中でよしなしという人は、かなりおっさんというイメージだった。俺の脳内には、さすらいの野宿ライダー寺崎勉とか太田潤、的な絵が浮かんでいたのである。

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こんなカンジね。



タバコをすいながら話をすると、よしなしさん、なんと俺より年下だと言うではないか。

と言うことは、自動的に俺もおっさんになってしまうわけで、この点に関しては、いずれ正式に文書で抗議するつもりである。俺はおっさんじゃないぞ! よしなし君、法廷で会おう。

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ランツァを眺める、よしなし君。

 
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よしなし君の、XLRバハ。使い込んだカンジが、ぴかぴかのオフ車の百倍もかっこいい。

 
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GPSは、走ったルートを再確認できるそうで、地図好きの俺としてはカーナビより惹かれるアイテム。

 

しばらく話して、ンじゃ、走ろうか。

こないだの散歩走りのとき、Zと走ったダートロードを、ふもとから逆に登って行く。
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登ってきたよしなし君。

 
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ブーツオーバーのパンツといい、ジャケットといい、オフロード然としてなくてイケてる。

 

こないだZと写真を撮った場所から北へ向かい、まずは稜線上を一本杉峠へ。

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一本杉峠で少し休憩。

 
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よしなし君は、オフロードバイクとフットサルが趣味つー、スポーツマン。

服も渋めのチョイスだし、ブーツもショートで決めてる。基本的に洒落者だと言えよう。芸もなく上下FOXを着て『オフジャージはゆるめだから、腹が出てても着やすいね』だの、当たり前のように『かみは歩かない』だのタワゴトをほざいてる、どっかの整骨師とは大違いだ。

 

一本杉峠を出てしばらく行くと、加波山のハングライダー飛行場へ出た。

何かのイベントがあったようで、も、アホかってくらい、どこもかしこもハングライダー。壮観だったので、停まって写真を撮りたかったのだが、その場所さえないくらいハングライダー渋滞。足の踏み場もないってやつだ。なので、そのまま走って次の場所へ。

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途中、よしなし君が停まって、俺を振り向いた。

「このへん、ココくらいしか風景が見えないですよ」

「了解。ありがとう」

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写真を撮ったら、また走り出す。

 
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途中に休憩を挟みつつ、やがて、よしなし君オススメの林道へついた。

走り出してしばらくすると、道がガレガレと荒れてくる。ケモライドのときは、ドロとの格闘だったが、今回は砂利や石ころ、場合によっては岩と呼んでも差し支えないようなガレガレたちとの戦いだ。凹凸も激しく、調子に乗って飛ばすと、ガツンとハンドルすっ飛ばされる。

面白れぇ。

俺はうれしくて、ガンガンアクセルを開ける。




と、山の上の方に来たとき、妙に懐かしい感じがした。

いままでジャリジャリだった道がドロっぽくなり、草ぼうぼうの下も見えないような中を進んでゆく。そう、規模的にはおとなしめなものの、立派なケモノミチだ。ま、山なんだから、そら当たり前なんだけど。その草ぼうぼうブラインドを抜けた先で、よしなし君がバイクを停めてエンジンを切る。

なんだろうと思いながら俺もエンジンを切り、ヘルメットを脱ぐ。

すると、よしなし君、ニヤニヤしながら、目の前の くだり坂を指差して言った。

「ココが、今日のイチバンの難所です」

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なはは。

なんだかんだ言って、やっぱりケモノっぽいトコとかゲロっぽいトコが好きなんじゃん。

ま、オフローダーなら当たり前か(偏見です)。

 
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坂のキツさを表現するために、よしなしXLRの姿を入れて撮ってみた。

とりあえず最初は、よしなし君が先に降り、下まで行ったころを見計らって俺が降りる段取り。

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この辺のやりとりは、動画の最初の方に収めてある。(動画は最終話の一番下にある)


んで、彼が行ってしばらくしたあと、俺も下り始めたのだが。

もね、アホかつー話だよ。

下り始めてすぐ、ちょんとリアブレーキを使ったらカンタンに滑って横を向いてしまう。こりゃいかんと、握りゴケしないように気をつけながら、最小限の入力でフロントブレーキを使う。フロントが逃げれば放してリアと、交互に使って降りる。

とにかく、まともにグリップしない。

傾斜がきつい上に、前日の雨でぬかるんでいるので、とにかく単車を停めることが出来ないのだ。くだり出したら、わずかずつでも動いてないと、フロントだろうがリアだろうが、タイアの回転を止めた 瞬間、ズズズっと滑り出す。やべぇとチカラが入ったとたんに、ランツァは右を下にしてすっ転んだ。

「なんだ、こんな素敵ポイントがあるんなら、きちんとプロテクタしてくりゃ良かった」

エルボーとニーシンガードはしてきたのだが、サワヤカツーリングの言葉にだまされて、ボディ用のプロテクターはしてこなかったのだ。ガレはあるわドロ坂はあるわ、全然サワヤカツーリングじゃない。よしなしにダマされた(サワヤカ言い出したのは自分です)

 
―ファイル2へ続く―
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by noreturnrydeen | 2007-10-06 17:58 | ちっちゃいもん倶楽部 | Trackback

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by かみ