カテゴリ:でっかいもん倶楽部( 50 )

 
 
 
惨状を見た瞬間、出発前に感じたフロントの違和感を思い出す。



ここで、かみとみんなの約束だ。

いいか、どんなにちょっとした違和感でも、決して軽視しちゃいけない。

必ずチェック、もしくは専門家に見せてくれ。



もちろん、国産でここまでのことは中々ないだろう(ビューエルのベアリングはちょっとアレ)

が、それでも何があるか分からないのが人生

俺みたいにテキトーにせず、少しの違和感でも、時間をとってしっかり点検してくれ(`・ω・´)





とまあ、自業自得を棚に上げるのは、この辺にして。

とりあえず車載工具を引っ張り出す。

しかし、いくら「かなりのヘヴィメンテナンスに対応」してる俺の車載とは言え。



さすがに、ベアリングプーラーは入ってない。



「いちおう、アクスルを閉めなおして、ゆるみ止めボルトも締めて……あとはココじゃムリだな」

「どっかバイク屋に持って行きます?」

「いんや、だましだまし行くよ。フラ、ホントごめんな? 今日はこのまま高速で帰るわ」



知らない人に預けるのもイヤだし、長いこと手元から離れるのもイヤだ。

なので、良くないとはわかりつつ、そう選択する。

せっかくフラと走れたのに、と自分を責めてみるが、事態の解決にはならない。






それじゃあ帰ろうってんで、じわーっと走り始めたんだが。

リュックサックファイターの受難は、さらに続く

フラの後ろを走りながら、何気なくブレーキをかけた瞬間。



「ファッ!?」



フロントブレーキがスカスカになってる(´・ω・`)

どうやらホイールがミリ単位で暴れてるようで、ロータが振れてパッドを押し戻すのだ。

二、三回ポンピングすれば効くのだが、もちろん、そんなもんに何の意味もない。



この段階で、俺はフロントブレーキまで失った



<だましだまし、じわっと帰るプラン>は、難易度をさらに大きく上げ。

リアブレーキのみで、奈良から柏まで帰る

という、<S級難易度のサバイバルプラン>へ変貌を遂げたのだ。



「よし、とりあえず……生きて帰ろう」



そのくらいしか、目標が見当たらない






そこから、フラの先導で国道25号へ戻る。

e0086244_2125143.jpg

ところがどっこい、フラもまた期待に応える男

すこしでも短い距離で帰りたいのに、途中でバキっと道を間違う

さんざっぱら、林道みたいなウラ道を走ったあと、広い駐車場に出たところで。



「すんません、道を見失いました」

「ぎゃははは! このタイミングでやるな! 途中から変だなと思ってたんだよ」

「おかしいなぁ、こっちのはずなんだけどなぁ」

「とりあえず、現在位置を携帯で確認してみよう」

「いいなぁ。俺もスマホ買おうかなぁ」



ま、あんがい呑気にやってたんだけど。






紆余曲折ありつつも、どうやら25号をみつけて乗り。

フロントの被害を抑えるべく、のんびりペースで走ってゆく。

途中にあった休憩所へ入って、ここでフラとお別れだ。

e0086244_21252156.jpg

「フラ、今日はホントごめんな? や、申し訳ない」

「いやいや、顔が見れただけでも良かったですよ。直ったらまた走りましょう」

「おう! もちろんだ! ガッチリ直して準備しとくぜ!」



呼び出しといてこの仕打ちにも関わらず、フラはニカっと笑ってくれる。

フラ、今回はホント、ごめん&ありがとう!

またタイミングあわせて走ろうな!






すっ飛ばすだろうフラに別れを告げたら、さて、後はひたすら家路を急ごう。



亀山から高速に乗ると、東名はすでにかなり混んでいる

特にここから四日市までは渋滞の名所だ。

もちろんすっ飛ばすわけにはゆかないので、中途半端な速度でずーっとすり抜ける。



なんたって、急ブレーキできないのだ。



途中で一度、すり抜けてるフラに追いついたが、後ろにつけるほどまでは速度を上げられない。

結局、挨拶もできないまま、フラとは流れ解散になり、やがて四日市を過ぎる。

e0086244_21252829.jpg

無事、高速に乗ったところで、ちょっと欲が出たリュックサックファイター。

「むう、このまま東名をずーっとすり抜けはイヤだなぁ。やっぱ中央道で帰るか」

別におかしな選択肢ではないのだが、このときに限っては間違っていた。



俺のココロは、すっかりフロントホイール。

e0086244_21253321.jpg

なにかっちゃ、こんな風にそっちへ気をとられてる。

さらに、フロントブレーキレス、いわゆるスーサイドセットアップだ(違います)。

ただただ、神経が削られてゆく。



e0086244_21253863.jpg

中央道の看板を目指しながら、どこをどう走ったやら。



「中央道まであと35km」の表示に、一度、パーキングへ入って休憩。

休憩してても、気になるのはベアリング。

e0086244_21255981.jpg

「うむ、どうやらボールがずいぶん無くなったようだな」

うむ、じゃない。



e0086244_2126179.jpg

ここでナオミに連絡を入れ、「遅くなるけど今日のうちに帰る」旨を伝えたら。

さて、残りはまだまだ長いぞ、とっとと帰ろう。



しかし、そこはさすがの、かみさん43歳。

e0086244_2126671.jpg

100巡航でぼーっと走りながら、帰ってからのベアリング交換手順を考えていたら。






予定調和で、道を間違える。






目の前に「刈谷」とか見えた瞬間、

「くぁwせdrftgふじこlp;@:「」!」

絶望、やるせなさ、自分のバカさへの憤慨。



自分が悪いわけだから、怒るわけにもゆかず。

今、地図でチェックしてみたら、たぶん50kmくらい無駄に遠回りして。

結局、東名高速に乗るハメになった。

e0086244_21261126.jpg

そらぁ、富士山も笑ってるよ。



ただでさえかったるい東名高速の渋滞すりぬけに、フロントノーブレーキのおまけつき。

その上、渋滞でちんたら走ってると、途中でまたガロガロと聞きたくない音。

路肩に停めてチェックしてみるが、だからって何ができるわけでもなく



たぶん、俺の人生でイチバンってくらい時間を掛けて。

e0086244_21261751.jpg

夕方の6時すぎだったか。何とか無事、整骨院の方へ到着した。

さすがに、これからベアリング交換する、ガッツの持ち合わせも時間も無く。

荷物をすべて放り投げた、リュックサックファイターは。



駅へ向かって、トボトボと歩き出したのだった。







とまあ、春ツーリングのシメは。

俺らしく自業自得のバカトラブルで幕を閉じた。

ま、こんなトラブルはともかく。

ベースを作ってワインディングを空荷で走るのは気に入ったので。



夏のツーリングでも、何かしら考えてみようと思う。



そんじゃ、また次回のツーリングレポートで(´▽`)/





リュックサックファイターの受難/了
文責/かみ



 
 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-05 21:26 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
 
春ツーリングに出発する前から、そういえば、ハンドリングに若干の違和感があった。

「あんだろ。空気圧はチェックしたし、ブレーキも見たし、タイアの減りかなぁ」

帰ってからタイア交換でもするか、と思う程度の小さな違和感だったのだが。






楽しい和歌山ツーリング&宴会で大笑いした、翌朝の7時過ぎだったか。

e0086244_21151793.jpg

みんなを起こすのもアレなので、そーっと家を出るリュックサックファイター。



昨晩、酔っ払ってフラナガンと連絡を取り、今日はヤツと走る手はずになっている。

集合場所である奈良県、国道25号線沿いの道の駅、「針テラス」へ向けて走り出した。

時間は9時~10時つーアバウトな感じなので、まあ、のんびり行こう。





針テラスに到着すると、さすがに有名ポイントだけあって、たくさんの単車がいた。

e0086244_21152376.jpg

テキトーにユリシーズを突っ込んだら、さあ、朝飯だ。

普段は朝ヌキが多いんだけど、ある特別な条件下だと、俺は朝飯を食らう。



そう、二日酔いの時だ。



道の駅へ入ってゆくと、さっそく、目に付いたモノがある。

e0086244_2115264.jpg

「がははは! なんぞこれ? すげぇな、250円で死ぬほど食えるな」

とは言え残念ながら、二日酔いで起き抜けにカレーを喰えたのは、遠い日の花火。

さすがにコレを食う気にはなれず、うどんを頼んですすりこむ。



それから、ぼんやりと一服しつつ待ってると。

e0086244_21152843.jpg

初めて会った日の別れ際に、「名古屋の兄弟」と呼んだ男、フラナガンがやってきた。



フラナガンは、バカだ。とてつもないバカだ。

新旧二台のV‐MAXを所持してるコトや、俺と付き合ってる事実からも、それは明白だ。

そして、バカだけに、とても気持ちのいい男である。



「あんだおめ、赤MAX(旧型V‐MAX)じゃねーんけ?」

「赤は今、エンジンやってる最中ですから。最近、やっと黒でも赤に近いくらい乗れて来ましたよ」

「俺もようやく、思うように走れるようになってきた」



と、フラナガン。ビューエルを眺めながら声を上げる。



「あれ? チェーンこんなんでしたっけ?

「どあほう、ビューエルはベルトだ。チェーンにコンバートしたんだよ、切れるから」

「まーた、相変わらずやってますねぇ」






軽く近況報告をして、そのまましばらくバカ話。

「近況報告=最近の単車の様子」なのも、俺たちにはいつものことだ。

人間の方は、生きて笑ってるなら、それでオールOKだからね(´▽`)



いつもどおり、掛け合い漫才をして笑ったら。

すぐそばのスタンドで、少食なユリと大食いのMAXに、ガスをたらふく喰わせて。

さあ、それじゃあフラ、曲がった道を走ろうか!






国道369号を北上して、途中からワインディングに入り、あとは曲がった道をつないでテキトーに。

まあ、いつもの「いい加減かつ楽しいツーリングプラン」に沿って走り出す。

まずは、フラが先頭だ。



「くっそ、相変わらず変態的な加速しやがる」



短い直線でドカンと離され、必死でアクセルを開け、なんとか食い下がってると。

やがて、道がぐねぐねと曲がり始めた。

よーし、こんだ俺のショータイムだ。



200馬力を誇る代わりに、重量が1・5倍はあるV‐MAXが減速した瞬間。

ブレーキをほとんど掛けないで、一気に差をつめる。

そこからさらに、コーナリングで詰めてゆき、脱出手前でケツにベタづけ。



どん!



冗談みたいな加速をするV‐MAXに、こちらもレッドギリギリで追いすがる。

ニ、三度そんなやりとりのあと、タイトなカーブでフラをかわした。

そしてそのまま、全開加速して次のカーブに飛び込む。



コーナリングで引き離し、直線で詰められる。

お互いの得意な部分で我を張りつつ、晴天の下、最高のおいかけっこ。

楽しいなぁ、フラ公! おめ、やっぱ最高のV‐MAX乗りだぜ!






後ろを確認するのは直線の時だから、気分的には常に追いつかれてる感じで。

気合を緩めずにすっ飛ばしてゆくと、さすがに曲がりの多い場所。

徐々にフラの姿が小さくなってゆく。



「よしよし、これでまたしばらくは、フラをいじめられるぞ」



メットのなかでゲタゲタ笑ってたら、分岐を見逃しそうになった……気がした

あわててブレーキング&右折し、峠の入り口っぽい上り坂へ入る。

道端に自販機を見つけ、そこで停まって休憩。



すると、メットを取ったフラが、笑いながらツッコみを入れる。

e0086244_21153411.jpg

「よかった、停まってくれて。道、こっちじゃないですよ」

「なに? いや、まあ、知ってたけどな」

「はははは! しかしやっぱ速いですねぇ」

「そら曲がったところは、MAXにヤラれるわけにはいかんだろ」



気持ちのいい陽気の中、ワインディングをすっ飛ばし。

フラとタバコを吸いながら、バカ話して笑いあう。

今日も楽しい一日になりそうだ(太線重要)。






一服したら、フラ先導で次のステージへ。

e0086244_21153739.jpg

こんな風に曲がりの穏やかな場所だけ、なんとか写真を撮る



e0086244_21154319.jpg

これはもう、だいぶん離されてるから、写真がボケてるね。

直線か、見通しのいいゆるいカーブで、左手でカメラを取り上げ、起動して、写して、電源を切る。

するとフラはもう、すでにはるか彼方なので、また頑張って追いつかなくちゃならない。



やっぱ車載できるカメラ買おう(´・ω・`)






フラも、「タイトな曲がりで、ビューエルの相手はきつい」と解ってるのだろう。

コースの選択が、明らかに中高速ワインディングで、しかも、路面が荒れている。

「ま、いずれどっかでタイトな場所があるだろう。そこで刺してやる」



そんなことを考えながら走るのも、これまた楽しい。



と。

荒れたワインディング、大き目のギャップを、高速で乗り越えた瞬間。

ガリッ!

フロントで、心の底から聞きたくない系の、実にいやな音がした。



「うっわ、明らかにヤったっぽい音したけど? 大丈夫か?」



アクセルを抜いて、直線で車体を起こす。

ガロガロガロ……

しばらくいやな音が続いて、不意に音がしなくなった。



「あ、収まった。とりあえずどっかに停まって、フロント回りを確認してみよう」

するとタイミングよく、フラが単車を停めた。

e0086244_21154751.jpg

「ここからなんですけど、道がですねぇ…………」

「まて、フラ。そんなコトより、すげぇヤな音がしたんだ!」

キョトンとしてるフラには構わず、俺はフロントタイアの前にしゃがみこみ……














「あぁ! これかっ!」










悲鳴を上げながら、にらみつけた先では。








e0086244_1110046.jpg

ベアリングがぶっ壊れ、中のボールが飛び出していた。


NEXT FILE


 
 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-05 21:16 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
 
国道168は、なかなかタフな峠だった。

だが、すっかりバカ峠がスムーズになったムラタと、もともとバカ峠好きな俺に、死角はない。

ガッシガシ曲がって、バンバン進んでゆく。



が、ただひとつ、クルマが多くてやはり抜くのが鬱陶しい。

休憩のとき、地図を見ながらムラタと相談してると。

168号に平行して北上する、169号はそれほど混雑しないという表記があった。



「ムラタ、このグネグネ道を通って、169号へ出ようぜ?」

「お、ここも曲がってるねぇ。それじゃ、コレを行って169号で、奈良の方へ抜けますか」

「おう、カンペキだな。えーと、道とか交差点の名前は……」

「交差点は『滝』で、道は、えーと……国道425号ですね」






このときの俺とムラタ、ふたりに言いたい。

おまえらの側頭葉はプッチンプリンか?

その脳みそは、どんだけスカスカの記憶野なんだ?




かみ、書いたのはおまえだ。

ムラタ、笑いながら読んだはずだ。




思い出せ。



そこは、あの「酷道」425号線だ。







意気揚々と走り出した俺たちは、168号の途中で右に折れると。

国道425号線を、東へ向けて走り出した。

そう、日本三大酷道のひとつ。

かつてフラナガンと走り、「二度と走るか」と叫んだあの道を。


e0086244_16311363.jpg

国道425号線、全線140kmのうち、たかだか40~50キロくれぇの区間である。

ではあるが、しかし、ヤラれるには充分な長さでもある。

そして、何より驚くのが。

e0086244_2151779.jpg

40km走ってる間、一度も、「ココがあそこだ」と気づかなかった俺たちのウカツさだ。

なんたって、こうしてレポを書くために地図を確認して。

たった今、気づいたんだから。






最悪の道を、ひいこら言いながら走ってると。

途中に公園があり、「花と何とかの博覧会」的なのがやっていた。

なので、休憩がてら立ち寄ってみる。

e0086244_2152135.jpg

駐車場に入って誘導され、ここへ単車を停めた瞬間、ふたりは気づく。



「いかんぞ、ムラタ。ココは軍服とコミネの来る場所じゃない」

「ぎゃははは! なんでだよ、コミネはいいじゃん! 軍服はダメだけど」

「俺たちだけ、明らかに浮いてるじゃないか。不審者以外のナニモノでもないぞ」

「それは……そうかも知れないけど……」

e0086244_2152524.jpg

それでも、自分の息子と同じくらいの男の子を見て、ニコニコしながら手を振るムラタ。

その姿は、どうヒイキ目に見ても、ホモのロリコンでしかない。

俺は、警備員が警察に通報する前に、ムラタを引きずって公園を後にした。






さらに酷道をすすんでゆく、リュックサックファイターとコミネマン。



道はどんどん細くなり、ガケによるブラインドコーナーが、節操なくクネりながら続く。

アスファルトは荒れ放題に荒れ、ところどころコブシ大の石や、大穴が空いている。

さらに下にある土が崩落し、アスファルトだけがセンベイのように浮いてるところさえ。



ひただひとつ違っていたのは、乗ってる単車。



その、ただひとつの違いは、しかし、大きな違いだった。

見通しのよさと、しなやかな足と、ウエットに強いタイアの相乗効果が、俺を助けてくれる。

フラと走ったときよりも、ずっと楽に進んでゆけるのだ。



それはムラタも同じだったようで。

e0086244_2152987.jpg

走りきって169号に出てからも、俺たちには笑う余裕があったほどだった。

まあ、半分は苦笑いだったけれども。






「ところで、地図に書いてあった、『眼下に村々を見渡せる場所』ってドコだったんでしょうね」

「あ? あったろ! 俺は気づいたぞ。おめーはホント、何も見てないなぁ」

「えー! いつのまに! 俺、全然気づかなかった!」

e0086244_2153363.jpg

酷道を走りきったと思しき場所で、一服しつつ、地図を確認しながらダベる。



そして、さらに先を進んでゆくと。

目の前が急に開けて、眼下に村々を見渡せる場所へ出た。

e0086244_2153861.jpg

「あ、なんだ、ここか」

「なんだよ、ここじゃん! まだ通ってなかったじゃん! ちょーイイカゲンだよなぁ、かみさん」

「ぐぬぬ……」


「東海道中膝栗毛」っぽい、お笑い珍道中になってきた。






弥次さん喜多さん、もとい、かみさんムラさんは169号を北上する。

が、ここも地図で言うほど空いてるわけじゃなかった。

もっとも、バカふたりはバカだから、文句も言わずにゲラゲラ笑って走る。



と。



雨が降ってきた。

「マージかよ! なんだ俺、ホントに雨男なのかなぁ」などと、ヘコみながら走る。

ま、後で聞いたら、この辺は「日本最大雨量」を誇る場所だったんだけど。

よかった、俺のせいじゃないや。



ロード3(前輪)もパワー3(後輪)も、雨には強いタイアだ。

なので、それほど気にせず、いつもどおり80%くらいに抑えて走る。

すると、ミラーのムラタがどんどん離れてゆくのが見えた。



「なはは。何だアイツ、まだ雨は苦手なのか」



スムーズさを意識して走るようになった恩恵と、ミシュランの技術のおかげで。

俺は最近、雨をそれほど苦手としなくなってる。

なので、途中の道の駅へ滑り込むころには、結構な差が開いてしまった。






ずいぶんと混雑する道の駅へ入って、タバコを吸いながらムラタをからかう。

e0086244_2154242.jpg

「あんだおめ、雨が降ったら全然ダメじゃねぇか。がははは!」

「いやー、やっぱ怖いよ。つーか、かみさんがおかしいんだよ」

「ばっかおめ、ロード3履いてんだろ? じゃ、全然平気だよ」

「平気じゃねぇよ、ナニ言ってんだよ、ぎゃははは!」






バカ話して笑ったら、そんじゃ走りますか。



「ムラタ、俺、もうクルマ抜かないから、先に行っていいぞ」

「なんでそんなウソばっか言うの? ぜってー行くでしょ!」

「いかねーっつの!」

「信じないよ、誰も」



つわけで、ここらでスイッチを切り替えた俺は、マジでクルマの後ろを走る。

ユリシーズとならホンキになれば、いくらでも穏やかに走れるのだ。

狭角45度Vツインエンジンは、ドコドコまったりも得意なのだよ。



フツーのツーリングみたいに、クルマの後ろを延々と走って、国道24号へ出るちょっと前あたり。



フォーン!



「ぎゃはははっ! 結局、おめーが辛抱きかなくなってんじゃねぇか」

大笑いしながらムラタの後を追い、24号を走って途中のコンビニへ。

ここで、最後のルート設定。

e0086244_2154652.jpg

「俺、ここ昨日も走ってるんだよ。こっから310号走ろうぜ」

「それもいいけど、こっちに広域農道があるよ?」

「マジか! おぉ、ホントだ。ページの切れ目だから気づかなかった。ココ行こう。道わかるよな?」

「大丈夫、ここらはさすがにわかるよ……たぶん

「ぎゃはははっ! たぶんかよ!」



曲がり倒したシメは、広域農道+裏ワインディング全開走行に決まった。






広域農道へ入ると、さすがムラタのホームコース、ペースもテンパーほど割り増し

それでも、親のカタキのように加速するというよりは、平均速度がバカ高い感じ。

いや、速度自体は130~40スピードかそこらだけど、その速度で行く道じゃないのだ。



見通しの効く、視界のいいワインディングは、途中からダイナミックに上下し始める。



そこを一日走り倒したとは思えないハイペースで抜けてゆくムラタ。

ヤツの後姿を追いながら、俺はこんなバカな男と出会えたことを、天に感謝する。

な-んでセンチな気持ちになってると、おっと、ギャップでフロントを取られた。



けけけ、最後まですっ飛ばすなぁ。






信号待ちで停まり、どちらからともなく顔を見合わせ、ニヤリと笑ったところで。

本日のCrazy Marmalade でっかいもん倶楽部は、事故もトラブルもなく終了。

15分以上の休憩をとらず、ただひたすら走って走って走りまくった……



最高のワインディングツーリングだった。







大満足した俺は、このあと旅に出る気にもなれず。

ムラタの家に、もう一晩ご厄介になる。

ミサトちゃん(仮名)、いつもありがとう!



つわけで、みんなで晩飯を食いに出る。

e0086244_215503.jpg

ミサトちゃんやKZTと一緒に、お好み焼きを食い(写真は無論、やきそばだが)。

ムラタ家に帰って呑んだくれてたら。

三重のバカ、おーがから電話が入った。



その後、なんやかんやで。

e0086244_2162966.jpg

気づいたら、おーが一家まで入り乱れて宴会になる。



e0086244_2162525.jpg

どうよ、この「してやったり」の嬉しそうな顔。

もっとも、もちろん俺も笑ってたし。

家主にいたっては、日本酒をカパカパ呑みながら。

e0086244_2162039.jpg

カンペキな抜け殻になってたけど。

とにかく、最高に楽しい一日だった。





ムラタ、サンキュな。

あとはまあ、言葉は要らねぇだろ。

また走ろうぜ(´▽`)/




春の峠まつり 第二弾 リュックサックファイターとコミネマン/了
文責/かみ


 
 
 
 
 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-04 21:07 | でっかいもん倶楽部 | Trackback(2)
 
 
 
ムラタとは、初めて会ったときから、意気投合していた。



しかし、大阪と千葉っつーロケーションのため、なかなか一緒に走る機会がもてない。

最後に走ったのは、二年前の竜神スカイラインだったか。

そのあとも、走ろうと言う話にはなるものの、タイミングが合わずに走れてなかった。



なので春ツーリングの裏テーマ、いやむしろメインテーマは、「ムラタと走る」だった。

同時に、ひとつ決めていたこと。

それは、「完全な状態」の俺を見せるということだ。






今までヤツと走るときは、当然ながらロンツーの最中=荷物を積んでいた



なので今回は、荷物を積まない状態で、ガッチリ走ろうと決めたのだ。

荷物はムラタの家に置き、空荷で竜神や和歌山のワインディングを走る。

そう話すと、OKした大阪の弟は、さらに別の提案もしてくる。



「今回、琵琶湖の宴会に行けそうもないんすよ。

 だから琵琶湖じゃなくウチで一泊して、朝イチから走りません?

 カンペキな体調のかみさんと走りたいんですよね」



そんな経緯で今回、俺は琵琶湖への参加を見送ったのだった。






前日、ムラタの家族と楽しく過ごした、次の日の朝。

e0086244_2055079.jpg

どちらもしっかり目覚め、やる気まんまんで着替える。

俺はもちろん、リュックサック・ファイターの制服

いつもの米軍服ECWCS+オフロードプロテクターだ。


ただし、残念ながらリュックサックは背負ってない。



一方、ムラタの方はと言えば、

e0086244_2055443.jpg

ナメられっぷりでは、軍服なみに定評のある、コミネのジャケット

どちらも抜かした相手に、「精神的な一撃」を加えることができる逸品だ。

いや、抜ければの話だけんども(´▽`)





ムラタの先導で、まずはヤツのホーム的ご近所ワインディングへ。

e0086244_2055897.jpg

朝早いからか、クルマもほとんどいなく、快適にすっ飛ばせる。



それはいいのだが、俺はこの段階で、ちょっとびっくりしていた。

ムラタが二年前よりずっと速くなっていたからだ。

シャカリキに飛ばすってんではなく、余裕を持って走ってるのに、速度だけがやけに高い



「そうか、ムラタのヤツ、アップハンにしたんだっけ」



アップハンを入れてアイポイントが高くなり、視野が広がって先が読みやすい。

上半身が起きて重心が後ろへ下がったことで、リアタイアへのトラクションも掛けやすい

おそらく、その辺が効いてるのだろう。



絶対性能よりも、安心感とコントロール

サーキットほどミューも高くなければ、視界も良くない公道では、そっちの方が効く場合が多い。

少なくとも、俺の経験ではそうだ。






心臓が飛び出すほどではないが、気ぃ抜いたら一気に置いてかれそうなペース。

だが、前をゆくムラタはひらひらと踊るように走り、破綻する兆しも見えない。

飛び去る景色と激しい風切音がなければ、ローペースだと勘違いしそうな穏やかさだ。



かなりのハイアベレージで、あっという間に、いつも休憩するコンビニへ。

e0086244_20551265.jpg

「あんだおめ、速くなってるじゃねぇか! やっつけようと思ってたのに、つまらん!」

「はははは! いや、ここはしょっちゅう走ってるからさぁ」

「アップハン、大正解みたいだな」

「うん、速いかはわかんないけど、楽しいね。前よりずっと」


だろうな。見てて分かるし、一緒に走ってる俺も楽しいよ。






すっかり気を良くした、リュックサックファイター。

コミネマンと並んで、ガンガンアクセルを開けてゆく。

砂でスリッピーな場所、路面の荒れたカーヴ、上下左右にダイナミックな高速コーナー。

e0086244_20551613.jpg

楽しく走ってるうちに、竜神スカイラインの文字が見えてきた。

ここまでは、言わばヤツのホーム。

だが、ここからはムラタだって、それほどたくさん走ってるわけじゃない。



「イコールとまでは行かなくても、こっからがある意味、勝負だな」



ヘルメットの中でニヤリと笑う、リュックサックファイター。

ま、実際はそんな目を三角にしてバトルって雰囲気でもなく。

俺もムラタも、ただ、楽しくて仕方ないって感じだったんだけど。






つわけで、まずは裏道のバカ峠。

竜神へのショートカットで、かつ、荒れた林道チックなワインディングだ。

二年前のムラタは、四苦八苦してる感じだったが、さて今回は?



ワクワクしながら、わき道を登り始めると。



一発目のコーナリングで、思わず「ほう」と声を上げてしまう。

バカ峠に入っても、ムラタの走りは安定していて、滑らかなバンキングでするりと曲がる。

リアがススっと沈み、すーっと曲がったら、あとはお得意のドッカン加速。



「足が断然、よく動くようになった。サス、やっこくしたんだな」



動く足を不安定と感じる向きもあるだろうが、俺は動く方が好きだ。

特にこういうバカ峠では、追従性やトラクションから見ても、動く(柔い)方が安心できる。

公道ならそこまで固めなくても、アクセルを丁寧にするだけで、妙な挙動は押さえられる。



なにより、その方がエキサイティングで楽しい。と、俺は感じる。






退屈の「た」の字もない、ひらひら楽しいワインディングランに、ニヤニヤしながら。

バカ峠を登り終えた俺たちは、そのまま竜神をすっ飛ばし。

鶴姫公園に飛び込んで、休憩&タバコタイム。

e0086244_20552032.jpg

「ムラタ、狭いとこスムーズになったなぁ。すっかり苦手じゃなくなったじゃん」

「そうすか? 嬉しいなぁ。でも、もう、すでに疲れたよ」

「なはは、でも、やっぱ楽しいなぁ」

「うん、むちゃくちゃ楽しいねぇ」



さて、それじゃあ龍神を走ろうか。






竜神スカイラインは、実に変化に富んだレイアウトの道だ。



前半(北面)は、低速ツイストから伊豆スカみてぇな高速コースになる登り。

後半(南面)は、低中速ツイストの延々と続くタフな下り。

総延長50kmに及ぶワイディングである。



その前半の低速ツイストから、高速区間へむけて登り始めた。



ムラタが「かみさんの走りを見たい」つーんで、こんだ俺が前だ。

偉そうに、「速くなった」なんて言ったぶん、あんましみっともないところは見せられない。

気合を乗せて、でも、無理や無茶はせず、あくまで楽しんで。





二年前にココを走ったときは、ケーロクのクセつーかSSっぽさが抜けてなかった。

だから、突っ込んで、ブレーキングして、曲がる、そのすべてのアクションがハデ

しかし、アレからずいぶんと曲がり倒し、俺なりの乗り方ってのを身につけた。



それを、ムラタに披露しながら、曲がりのひとつひとつを楽しむ。



サーキット的な理屈に惑わされず、ブレーキングをがんばらない。

場合によってはエンブレと走行抵抗だけで減速し、リーンアウトで早めのバンキング。

前を確認しながら、何かあればそのままオフロード乗りでかわし、なければウエイトを移動。



ある意味、「もう一度バンキング」するイメージで重心を据え、トルクを生かしてコーナリング。

あとはそれほどパワーのないビューエルなら、全開で脱出してもそうそう滑ることはない

滑ってもエンジン特性のおかげで、それほど怖い滑り方はしない。



「どうだい、ムラタ。 俺の乗り方、変わっただろう? いや、わかんねーかな?」



道と、単車と、ムラタと、まるで対話するような。

無言で濃密なコミュニケーション。

楽しいなんてもんじゃない。






最後の方でちょっとクルマに引っかかりつつ、中間地点のごまさんタワーに滑り込む。

e0086244_20552467.jpg

「ムラタ、やっぱおめ、ずいぶん速くなったよ。しかも安定して。やるじゃん」

「そんなことより、なんでブレーキかけてないの?! アレであの速さはおかしいよ!」

「だーら、かけてるんだって! エンブレとか両輪の抵抗で……」

「俺もリーンアウトで入るとかやってみたけど、全然わかんねーよ!」



ゲラゲラ笑いながら、そんな話をする。

e0086244_2055282.jpg

周りには山、見上げれば青空、横にはダチと単車。

タバコの煙をくゆらしながらも、浮かんでくる笑顔が止めれない。

俺の生きてる理由、と、大げさかもしれないけど言ってしまおう。



e0086244_20553233.jpg

「かみさん、走り方変わったね。前はすげぇサスが動いてたけど、今日はスムーズつーか」

ああ、なるほど、なるほど。

女の子が髪を切って、気づいてもらえた時の嬉しさって、こんな感じなのかな。






ごまさんタワーを出ようとすると、ムラタが笑いながら俺をからかう。


「かさみん、今、アソコの連中が出ようとしたのに合わせたでしょ? つっつく気でしょ?」

「ぎゃははは、なんでわかるんだよ! おめーも同じこと考えてんだろ!」


ま、結局、遊んでくれる人は居なかったんだが。



さて、こんだツイスティな下り。俺と相棒のイチバン得意なステージだ。

ココは一発、ホンキモード。千切るイキオイで走ろうか。

せっかく俺なんかに、「完調のかみさんが見たい」と言ってくれたムラタの為にも。



俺のライディングはとてもメンタルに左右されるので、こんな日は絶好調になる。



様子を見ながら徐々にペースを上げ、ホンキモードに突入。

わざとブラインドの立ち上がりで引き離してココロを折るとか、そういう小細工はせず

ただ、最大限の集中力を引き出して、下りのツイストを一心に下ってゆく。



くだりでは何とかムラタを引き離し、大口叩いたぶんの帳尻を合わせた。






フラットになった龍神の残りを、テンションの上がったペースで駆け抜けたら。

e0086244_20553687.jpg

分かれ道の青看板が出たところで、休憩を入れて一服。



e0086244_20554275.jpg

川の写真を撮ったりしつつ、地図を見てこの先を相談する。



「今、ここだろ? だからこっち行って、この道だ」

「そーすか? こっちじゃない?」

「なにをう? いや、まてよ。俺らがいるのって、本当にココか?」



ふたりとも、頼りないことおびただしい

案の定、何度か道を間違えてUターンをかましつつ、次のワインディングへ。

国道425と311をつなぐ、県道198号線を見つけて入り込むバカふたり。



なんとなく選んだ割には、この道は割と走りやすかった。

いや、和歌山の山ン中だから、それなりっちゃそれなりにバカ峠なんだが。

それでも変な枝道がなく、ガンガン攻めてゆけるから、気持ちいい。






一気に駆け抜けて、そのまま311号へ。



と、今度は逆に、道は広いもののクルマが多くて抜くのがかったるい。

しばらくはムラタとふたり、オーバーテイクを繰り返したんだが、早々に飽きちゃったかみさん。

「熊野古道」の文字が見えたところで、勢いよく枝道に入り込む。



テキトーに100メータほど登って、ちょっと広がったところで単車を留めた。



「いや、この先に行くわけじゃねーけど、ちと一服しよう」

「そっすね。いやー、しっかし楽しいなぁ」

e0086244_20554689.jpg

ムラタ、満面の笑み。

朝から飯も食わず、休憩と言えばタバコ一本分で、ここまで走り倒してきて、この笑顔。

相変わらず、嬉しくなるほど徹底的に、アタマの悪い男だ。



ここでは、今までより少し多めに、10分か15分ほど休憩した。

そんで走りだすのだが、さすがにこのままロクに地図もないクソ林道を登るのはアレだ。

なんたってココは、あの有名な熊野なのだから。



来た道を戻って、311へ乗りなおす。



今度は、さっきよりクルマの数が減ったので、そこそこ気持ちよくすっ飛ばし。

e0086244_20555344.jpg

これは311の途中、四村川(よむらがわ)の看板の前。

たぶん、信号待ちだと思う。

ヘルメット越しでも、ムラタの笑顔がよく分かるね。

バカな男だね。

俺も人のコト言えないくらい、ニッコニコだったけどね。




四村川から10キロほど走ったところで、道は168号につながる。

e0086244_205557100.jpg

これは、熊野本営大社のあたりだろうか?

ちょっと観光地っぽくなってて、観光客も多かったので、のんびり走って抜けてゆく。



やがて、人通り多いところを抜けたら、さて、168号を北上してゆこう。

e0086244_2056412.jpg

なんか道幅が狭くなってきたけど、気にしない、気にしない(´▽`)



NEXT FILE


 
 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-04 20:58 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
ふたりがガソリン入れてる間に、ちょっとそこらの写真を撮ってみたり。

e0086244_19111049.jpg

このへんまで下ってくると、気温はだいぶん優しくなってくる。

金精峠ですっかりヤラれた俺たちの顔に、少しづつ生気が戻ってきた。



e0086244_19111989.jpg

ロマンチック街道を、赤城へ向けてひらひら。


e0086244_19112465.jpg

かつて、さんざん追いかけたマルの背中。

ケーナナで何とか追いついて、いまやバカ峠の下りなら背中を見せることが出来る。

こんな歳まで追いかけっこ出来るって、ホント幸せだなと思うよ。




やがてたどり着いた、最後の決戦地、第七ラウンド赤城山北面

e0086244_19112967.jpg

登りっぱなの休憩ポイントで、一服つけながらダベる。


そして、ふと振り返れば。

e0086244_19113490.jpg

V‐MAX、VTX、SDR、ロケットスリー、ハヤブサ、ケーナナ、新ブサ、ケーロク。

色んな単車で走ってきた赤城道路が、「よう、ひさしぶり」と笑っている。

ちなみに頭文字Dの赤城は、ココじゃなくて南面の方ね。




マル 「ステップの位置が気になる」

かみ 「変えるか? 工具あるぞ」

マル 「おう、貸してくれ」

e0086244_19113810.jpg

マルがステップいじってる間に、赤城を眺めながらタカシとバカ話。

やがて、ステップ位置の調整が終わったら、んじゃ、コレで最後。

気合を入れてすっ飛ばしますか。





赤城は、いろは坂ほど極端ではないけど、メリハリがある。

先導でリズムを作れるため、ぐねぐね曲がったゾーンは、ユリシーズの得意技だが。

間の直線や高速コーナー区間では、やはりバッチリ追いつかれる。



つっても先導してる俺が、断然有利だ。

直線でアタマを抑えといて、曲がりで引き離しってのができるから。

前後逆だと、立ち上がりでドカンと置いてかれ、アドバンテージを生かせないからね。



「お、赤城の『かみポイント』じゃねぇか、クソっ! なんでこんなトコでヤったんだべ」



曲がりながらも、昔すっ飛んだコーナーを見ると湧き上がる、哀しい思い出。

かつての失敗にケリをつけるような気持ちで、ことさら気合を入れて曲がる。

身体の下で応える愛機は、あのころよりパワーはないけれど、最高に気持ちのいい相棒だ。



今の俺の走りはどうだ、昔の俺?



あのときより速いだろう? あのときより上手いだろう?

安心しろ、俺はまだ速くなってるから。

まだ、何ひとつあきらめてないから。



ウエストと体重は増えたけどな。





マルと走ると思い出補正が効くのか、思ったよりあっという間に、赤城北面は終わってしまう。



e0086244_19115712.jpg

ちょっと食い足りない気はするが、それは多分に気持ちだけの問題。

テンションで気づいてないけど、きっと身体は疲れてるから、こんなもんだろう。

最終ラウンドも引き分け。





あとは赤城を下って、つなぎのワインディングを走り、高速で帰るだけ。

…の、はずだった…のだが

ココへ来て、まだ元気なヤツがひとり。



そう、オッサンふたりの息子くれぇという若さを誇る、タカシだ。

e0086244_1912186.jpg

マル、タカシ、俺の順で赤城を下り、ふもとのワインディングに入ったところで。

タカシが絶好調に飛ばし始めるが、前をゆくマルはヘロヘロのパー。

いいだけ突っつかれはじめながら、エクストララウンドのスタート。



疲れてんのと、気が抜けてんだろう、マルの曲がりが大人しい。

そこへ元気よく突っ込んでいくタカシ。

コーナリング途中で追いつき、ほとんどカマ掘りそうな勢いだ。



「ぎゃははははっ! 行けっ、タカシ! マルのリアタイアに、フロントぶつけてやれ!」

e0086244_1912561.jpg

後ろで眺めながら、俺はメットの中で大笑いしてしまう。


いくら突っつかれても、一度気の抜けた40代は、そう簡単に回復しない。

e0086244_1912979.jpg

俺は後ろだから、ふたりの走りを眺めながら、心ゆくまで堪能した。

前を走るマルは相当シンドかったろうが、ま、ヤツもキライじゃないつーかバカだからね。

なんだかんだ、最後のワインディングも、結構なペースですっ飛ばした。



とは言え、エクストララウンドはタカシの勝ち






赤城インターから高速に乗って、入りっぱなで最後の休憩。

e0086244_19121428.jpg

メットをとるなり、ゲラッゲラ大笑いする俺と、苦笑するマル、ニッコニコのタカシ。


かみ 「ぎゃははは! タカシ最後の最後で絶好調じゃねえか!」

タカ 「はい! 今の道がイチバン走りやすかったです」

マル 「がははは、ヘロヘロなのに突っつくなよー!」

かみ 「タイアぶつけてやりゃ良かったんだ」

タカ 「あはは、いやー」



一日中、走りっぱなしの曲がりっぱなしだったツーリングを終え。

e0086244_19121985.jpg

マルが嫁さんに電話して、ゴキゲンを伺ってるあいだに。


「タカシ、写真撮ろう。俺の写真、一枚もねーんだ」

「はい」

タカシを入れて自分撮り。

e0086244_19123081.jpg

変な顔を作ってるけどゴキゲンの俺と、素でゴキゲン顔のタカシ。




やがて、マルが電話を終えたところで。

本日のCrazy Marmalade でっかいもん倶楽部は、ニコニコのカーテンコール。

曲がり道を走るのが大好きなバカ三人、充分に満足できた、峠三昧の一日だった。




マル、タカシ、めっちゃめちゃ楽しい時間をサンキュな!

俺とマルが、いつまでやれるか判らないけど。

やれる間は、またこんな風に、峠を走り倒して大笑いしよう!



e0086244_19123576.jpg

んじゃ、また近いうち(´▽`)/




春の峠まつり 第一弾 リュックサック・ファイター / 了
文責/かみ





 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-01 19:12 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
いつもなら、ツーリングライダーで混雑する大笹牧場だが。

e0086244_1993028.jpg

今日は寒いからか、はたまた連休の谷間の平日だからか、やけに空いていた。



それぞれジンギスカンだの焼肉だのを買って。

e0086244_1991430.jpg

とりあえず、腹ごしらえ。

身体が冷え切ってるから、喰って身体を暖める

普段なら、集中が切れるからあまり喰わないんだが。



食いながらも単車の話になるのは、このメンツなら必然。

タカシの、「Uターン気味のタイトコーナーって、どう処理してます?」つー質問に、ふたりで答えたり。

他にもポジションや乗り方、いろんな話をした。



んで、飯を食い終わって、単車のところまで歩いてゆくと。

e0086244_1992577.jpg

「さっき喰った肉の、生きてる版」が群れてた。

かわいいんだけど、残念ながらもう、美味そうにしか見えない

なんたって俺は、すべての肉の中で羊がイチバン好きなのだ。



休憩所で他のバイクを見物しながら、しばらくバカ話。

ボスホスからモンキーまで、色んなバイクがあって楽しかった。

俺の青春の一台、RG400ガンマなんかも走ってたりして、なんだかうれしくなる。






さて、それじゃあ第四ラウンド、霧降高原を走ろう。



牧場から、空に向かって伸び上がってゆく道路へ、まずはゆっくりと入ってゆく。

開けた丘陵を、うねりながら登る道は、視界が広いので気分よく走れる。

阿蘇やまなみの超小型版と言ったところか。褒めすぎか?



「前に来たときは、雨に降られてウエットだったっけ」



その鬱憤を晴らすってんでもないんだが、ドライ路面なのでガッツリ突っ込んでゆける。

やがて上りきったあたりから、道は林間部へ入って、ブラインドが多くなる。

とは言え、下りだ。

e0086244_1993476.jpg

下りはパワー差が出づらいから、ユリシーズに乗ってから、大好きになった。

あまりブレーキをハードにせず、コーナリング速度を高めに。

メリハリよりもトラクションを平均する感じで、ひらひらと踊りながら下ってゆく。



なお、霧降のいちばんいいところの写真がないのは、がんばって走った証拠。



第四ラウンドは、お腹いっぱいのマルがノッてなかったので……

無勝負……いや、下りの僅差で俺の勝ちってコトにしとこうかな。

貴重な休みを使って、レポ書いてるモノの特権だ(´▽`)/






下りきって日光へ出る。

いいだけ走りまくったし、あとは高速に乗って帰ってもいいかなぁ。

マルちゃん、どうするよ?



マル 「いや、俺はべつに平気だ。全然、疲れてないぞ」

かみ 「なにをう! じゃあ俺だって平気だっ! よーし、赤城に行くぞ!」

マル 「タカシには聞かなくていいのか?」

かみ 「聞かなくたって、行くに決まってるだろう。バカなんだから」



つわけで、赤城行きが決定。






120号に出る丁字路の信号待ちが長かったので、写真を撮った。

e0086244_199399.jpg

マルの背中に、「ライディングセーフティ」とか、ふざけた文字が書いてある。


ミラー越しの、タカシとCBR。

e0086244_1994441.jpg

この段階で、彼はまだ、ドコに連れて行かれるかビタイチ知らない






やがて、第五ラウンド、第二いろは坂の入り口が見えてきた。



日光いろは坂は、二車線の一方通行なので、走り出してしばらくは気持ち悪い。

何がって、普通なら反対車線になる場所を走れるのだ。

それこそ頭文字Dみたいに、反対車線(じゃないけど)に突っ込んでゆけるのだが。



慣れないうちは、これがとっても気持ち悪い



さすがにソコソコ走ってるクルマも、やはり気持ち悪いのか、みんな左側を走る。

なので、いいだけ空いてる右車線を使って、どんどんクルマを抜いてゆく。

マルもヨシムラの心地よい排気音を響かせながら、フルバンクで曲がってゆく。



当然、こっちもガンガン攻め、慣れてきたところで、二車線フルに使って走り始める。



いろは坂は、直線とコーナーのメリハリがある。

曲がりではこちらに分があるから、イン側の車線だけで同じくらい曲がれる。

しかし直線では登りなのと相まって、ドカンと差が開く。



お互いのマシンの得意分野で攻め込み、トータルしたらトントンくらいで駆け上った。

つーか、いろはの登り、こんなに面白かったっけか?

ちと、ナメてた。認識を改めよう。



つわけで、第五ラウンドは引き分け。





ロマンチック街道を西行し、中禅寺湖へ出る。

e0086244_199498.jpg

つっても観光とか一切カンケーないから、もちろんまったく停まらない。


e0086244_1995412.jpg

日光や中禅寺湖は、さすがに観光地だけあって、そこそこ混んでいた。

それでも他の観光地と比べたら、クルマなんて走ってないようなもんだろうけど。

ゴールデンウイークに、こんなんでいいのかなぁ。



大丈夫なのか栃木県?





んで、戦場ヶ原の手前、赤沼の公衆トイレで休憩。

e0086244_1995964.jpg

俺もそうだが、マルもヒトが多いところを極端に嫌う傾向があるのだ。




用を済まして、バカ話しながらふと横を見た、リュックサックファイター。

思わず声を上げてしまう。

e0086244_1910428.jpg

かみ 「そら、寒いだろうよ! 雪ぃ残ってんじゃねーか! また、マルに騙された!」

マル 「騙してねーよ。俺は寒くないなんて言ってない。おめぇが勝手に思い込んだんだろ」

かみ 「おまえなぁ。『晴れてる』とかエサぶら下げたら、そらパクっと食いつくだろうよ普通」

マル 「がはは、知るか」




ここで缶コーヒーを飲みながら、しばらくダベリング。


かみ 「マル、大変だ! タカシより背が低いのに、座高はおまえの方が高いぞ!」

マル 「うるせぇよ! 昭和の体型なんだよ! おまえだって同じだろ!」

かみ 「つーか、タカシの腰の位置がおかしいんだ」

タカ 「あははは、そんなことないですよ」


タカシの脚の長さをやっかんでイジメたら、さて、そろそろ走ろうか。




走りながら、また後ろ撮りに挑戦してみたら。

e0086244_1910882.jpg

タカシは撮れずに、山が撮れてた。たぶん、男体山。

そして、ここらで完全に、どうにもごまかしようがないほど、寒くなってくる。

さっき見た雪が、俺のガラスのメンタルを破壊したようだ。


e0086244_19101333.jpg

「さーむーいー! ばーかクソマル! 寒いじゃねぇかよ!」

ヘルメットの中で、マルに罵声を浴びせることで、なんとか寒さを凌ぐ。





湯ノ湖のそばを通りがかると、目のまえに白根山が見えた。

e0086244_19101879.jpg

「あははは、雪をかぶってらっしゃるね。そらぁ、寒いわけだよね」

半分壊れながら、第六ラウンド、金精峠を登ってゆく。



そして…………金精峠は、慈悲も容赦もなかった



ラウンドもクソも、誰ひとり気合を入れて飛ばすやつはいない。

なぜなら、道端には雪の壁が出来てて、菅沼あたりは湖面が凍ってるっぽくて。

ついでに道まで凍ってるっぽい、嫌な色をしてるから。

e0086244_19102386.jpg

これは、かなり下ってきて、やっとその余裕が出てきてから撮った写真。

これもそーとーアレだけど、菅沼や丸沼あたりはホンキで怖かったよ。





下りきったら、明らかに空気が暖かくなってきた。

いや、冷たいんだが、それまでがそれまでだから、相対的に暖かく感じるのだ。

この頃には、凍結チックなウエット路面に心折られたマルが、はるか後方へ。



タカシとぼんやり走ってたらスタンドを見つけたので、入って給油がてらマルを待つ。

e0086244_19102850.jpg

ほどなくマルも追いついてきて給油。

も、みんな寒さにやられてヘロヘロだ。



第六ラウンドは、全員負け(´▽`)



NEXT FILE


 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-01 19:10 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
起きたら、雨が降っていた。

ツーリングに行く休日の朝だってのに。

大きなため息をつきながら携帯を見ると、一緒に走る予定のイロハからメールが来ていた。



「大変です! こちら普通に雨が降っております。そちらはいかがですか?」



「それじゃあ今日は中止か」と、すっかり意気消沈したかみさん。

同じく一緒に走るはずだった、マルやタカシに、中止メールを入れる。

イロハやタカシと「また次回」的なメールをやり取りしたあと、フテ寝を決め込んだ。





と、八時半ころだったか、マルからメールが入る。

「何の冗談だ? うちは晴れてるぞ?」

「な、なんだとう?」



あわてて起きてみると、こちらもほとんど止んでるじゃないか!

電話でマルと相談し、それじゃあ栃木を走ろうと言う話になった。

イロハはさすがに遠いし、時間的に今から呼ぶのは可哀想なので、タカシにだけ連絡を入れる。







いったんフテ寝モードに入った身体に、ふたたび火を入れ。

出かける準備をそそくさと済まし、革ジャンを手に取ったところで。

ふと、思いついちゃった43歳。



「明日からロングツーリングだし、ひとつ、ロンツー時の格好で行ってみるか」



革ジャンを戻して、ECWCS(米軍服)に着替え。

オフロード用プロテクターをして、軍用リュックを背負ったら。

どっから見ても、ヘナチョコなおっさんの完成。



カガミの向こうに立つ「ダメな軍人」を見て、満足の笑みを浮かべた俺は、

「ふむ、いいな、リュックサック。見た目が遅そうで」

リュックサック製造者と愛好家にぶん殴られそうな感想をもらした。



伝説の単車乗り、リュックサック・ファイター誕生の瞬間である(要出典)。






エンジンを掛けて、単車にまたがれば。

気分はすっかり切り替わって、やる気マンマンのリュックサック・ファイター。

柏インターから高速に乗り、栃木県は都賀西方パーキングを目指す。

e0086244_1965118.jpg

途中ですっかり雨も止み、青空が見え始めた。

ゴールデンウイークの割には混んでない高速を、160スピード(1/2時速)くらいで巡航し。

9時半ころ、都賀西方へ滑り込む。



一服つけてると、ほどなく、マルがやってきた。

e0086244_1965866.jpg

マル 「な、晴れてんべ?」

かみ 「おう、イロハ可哀想なことしたな」

マル 「んじゃ、今から呼ぶべよ」

かみ 「茨城でも遠いのに、ココまで来いってか。さすがに可哀想すぎるだろ」



なんて言いつつ、イロハに電話してバカ話しつつ詫びる。

イロハ、ごめんな?

また近いうち、走りに行こうぜ!ヽ(´▽`)ノ




やがて、思ったよりずっと早く、タカシが到着した。

e0086244_197815.jpg

タカシ 「いやー、間に合ってよかったー!」

かみ 「がはは、待ってるって言ったべな。おめ、そーとーすっ飛ばしてきたろ?」


笑いながらリアタイアを見ると、ドロドロ溶けてやがった。

飛ばしすぎだ(´▽`)






しばらくダベったら、まずは第一ラウンド、東北道ハイラインの始まり。



まだ、ふたりがやる気出してないうちに、アクセルを開けるかみさん。

トップエンド200スピードくらい、やつらには楽勝、俺にはギリギリのペース。

クルマを縫いながら、ひらひら踊ってると、すぐにふたりが追いついてきた。



前がクリアになったら、もう、勝ち目はない。



そこで、空いてる間は、「やらないよー」的にアクセルを緩める。

そして、ちらほらクルマが出てくると加速という、汚いテクニックを駆使する。

もちろん、そんな技は通用せず、CBRとGSX‐Rはヨシムラ音を響かせて、すっ飛んでくんだけど。



そんでもタカシは気を使ってくれ、時々アクセルを緩めてくれる。

んで、俺が前に出ると、後ろベッタリつけて、ミラーにちらちら……

ってあれ? コレ気ぃ使ってんじゃなくて、イジメだったのか?



ま、夜な夜なヤってる現役を、高速でどうにかしようってのが無理な話で。

「ぎゃはは、タカシべったりじゃねぇか! よーし、峠で見てろよ?」

バカ峠での復讐を心に誓いつつ、ミラーの点にされたところで。



第一ラウンドは、俺の完敗。






矢板から県道30号を北上して、まずは八方ヶ原へ向かう。

e0086244_1971332.jpg

のんびりペースで走りつつ、途中で給油して、県道56号を左へ折れ。

おなじみのツイストロードを、準備運動がてらすっ飛ばしてると……



ポツポツと雨が降り出した。



「うっそだろ、やめてくれよ! やっぱ俺か? 俺が雨男なのか?」



メットの中で、ムンクばりに絶望の叫びを上げつつ、八方ヶ原へ到着。

e0086244_1971712.jpg

と同時に、どうにか雨が上がった。

やっぱ俺、雨男じゃないようだ(´▽`)




さて、第二ラウンド、せまっ苦しい峠の始まりだ。

てなわけで、大好きな八方ヶ原のバカ峠を、俺が先頭で走り出す。

俺とユリシーズにとって、ココが一番、「ヤレる場所」だ。



ひとつふたつ、トラクションを確認しながら曲がり、うん、どうやら大丈夫。

それじゃ、イッパツすっ飛ばそう!

まだ枯れ木の多い林の中を、アクセル全開で走り出す。





こないだ、かずくんやしんごと走ったときのまま、ちょっと固めのセッティングで。

ブレーキをあまり使わずに、早めにバンクさせて、エンブレと両輪の走行抵抗で減速。

この速度なら、入ってから何かあっても、充分に立て直せる。



最近の、俺の峠スタイルだ。



リーンアウト気味に飛び込んで、何かあればそのままリーンアウトで対処。

何もなければ、コーナリング中にウエイトシフトして、リーンウィズに。

アクセルオンでトラクションをかけ、軽くフロントを浮かせながら脱出。



「きゃはははっ! さいこー! 生きてるなぁ!」



何回やっても、こればっかりはやめられない。






直線で三味線弾いて、なんどか追いつくのを待ったりしつつ。

それでもやはり、この峠は、俺と相棒の独壇場

最終的には、ふたりのエンジン音が聞こえなくなるくらい、カンペキにぶっちぎる。



第二ラウンドは、俺の圧勝だ(´▽`)





いつも停まる丁字路で、ユリシーズを停めてふたりを待つ。

e0086244_1973126.jpg

やがてやってきたふたりを迎える俺の顔は、もちろんニッコニコだ。



悔しがるマルゾーに、ユルみまくった顔で「口撃」を仕掛けるリュックサック・ファイター。

e0086244_1973583.jpg

マル 「くっそ、コテンパンじゃねぇか、なあ、タカシ」

タカ 「はい、全然ダメでした」

かみ 「いや、ふたりとも、勝ち負けじゃないよ。勝負ってのは、ほら、同じレヴェル同士じゃないとさぁ」

マル 「がははっ! うるせぇよ! しっかし、それ(ユリシーズ)狭いところよく曲がるな」

タカ 「やれる子ですねぇ」

かみ 「それしかねぇんだよ、俺とコイツは」




適当にバカ話したところで、日塩もみじラインへ向かう。

e0086244_1973969.jpg

今日は連休の谷間だからか、とにかくクルマが少ないのがありがたい。



つなぎのワインディングを適当に楽しみながら。

e0086244_197447.jpg

青空や景色を堪能しつつ、もみじラインを目指してランデブー。




日塩に到着し、ここで一服。

e0086244_1974877.jpg

初めて走ると言うタカシに、日塩の説明をしたり、バカ話をしたり。



はたまた、お久しぶり。

e0086244_1975246.jpg

<軽犯罪法違反の現行犯>を撮影したり。



つーか俺は、このへんからもう、寒くて仕方ない

フリースとECWCSだけで走るのは、北関東ではちょっと早かったようだ。

すっ飛ばすと寒いから、ほどほどに走ろう。





つわけで、第三ラウンド、も少し広めの峠道スタートだ。



俺、マル、タカシの順で、日塩もみじラインを走り出す。

ここもクルマが少なくて、実に走りやすいのだが、如何(いかん)せん寒いったらない。

直線はほどほどに、コーナリングを楽しみながら駆け抜ける。



日塩はそれなりに広い道だが、舗装が荒れてる場所が多い。



なので、ここでもリーンアウト入りから、ウエイトシフトでリーンウィズ。

先を見ながら、ブラインドで何かあっても対処できる速度域で。

アップダウンしながら節操なく曲がる道を、お腹いっぱい楽しむ。



第三ラウンドは、まあ、引き分けってトコだろう。






日塩もみじラインを走りきったら、国道121号から県道23号で霧降へ。

e0086244_1975757.jpg

これは県道23号、八汐湖の西っかわあたりだね。


e0086244_19849.jpg

後ろ向きにタカシを撮ろうと思ったら、俺の髪の毛が思いっきり写り込んでた。

つーかCBRかっけーなぁ(*´▽`*)




マルの先導は、ちょうど気持ちいいくらいの、穏やかな速度。

県道169号へ入って、大笹山のふもとワインディングを駆け抜けたら。

e0086244_1983962.jpg

珍しく空いてる、大笹牧場へ入って昼食だ。

ジンギスカン食うぜー!


NEXT FILE


 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-05-01 19:08 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
 
レセプトと確定申告を終わらせ、やっと肩の荷が下りた土曜日。

酔っ払ってコンビニへゆき、ツマミやオヤツを吟味してると、携帯が鳴った。



「あれ? かずくんだ。もしもし、どしたー?」

「かみさん、明日ってなんかあります?」

「いや、別に何の予定も入れてないけど」

走りに行きません? かみさんと走ったことないし」

「おー! いいねー! 行こう!」



つわけで、いったん電話を切り、いそいそと家に戻って、かずくんへ折り返し電話。

話し合って、箱根あたりに行こうと決まり、電話を切る。

そこで思いついた俺は、そのままタカシへ連絡をとった。



「もしもしタカシ? おめ、明日ソロで走るつってたよな? カズくんと走るけど来るか?」

「ははは! 行きません、ぜってー行きませんよ。死んじゃうから」

「ばっかおめ、のんびり走るってばよ」

「騙されません。それより、兄貴が明日、休みのはずですよ?」

「そうなん? わかった、それじゃ兄貴に連絡してみるよ」



んで、しんごに電話を入れると、「午前中は用事があるから、昼からなら」つわけで。

お昼に箱崎へ集合して、箱根へ向かうツーリングが決まった。

嬉しくなっちゃった43歳、調子こいて呑みすぎ、泥酔&リバースしつつ就寝。





翌朝、スキっと目を覚ました俺は、ユリシーズに乗ってまずは職場へ向かう。

実は昨日の段階で、顔を<まろやか仕様>に戻してあった。

e0086244_1954170.jpg

だが、ご存知のようにまろやか仕様は高速域に弱い

かずくんやしんごつー飛ばし屋と走るには、空力的にちとキビシイのだ。

職場でラージフライスクリーンに付け替え、準備万端整ったら。

裏道を走って、京葉道路から首都高速へ。




高速に乗ると、今日はずいぶん風が強い

クルマと一緒にのんびり走って、お昼少し前に箱崎へ到着。

e0086244_1954968.jpg

すでにかずくんが到着していた。



「ういーっす! 今日は暖かいねー!」

「かみさん、大変なんですよ。ケツに粉瘤が出ちゃったんです。痛くて痛くて」

「ははは、んじゃなんでツーリング誘ったのよwww」

「昨日はマシだったんですよ。今朝起きたら、デカくなってたんです」



バイタリティのあるすげぇ男だが、こんな風にちっとも飾らない気持ちのいい男だ。

e0086244_19541665.jpg

かずくんのGSX‐R1000<L0>(エルゼロ)。フルカスタム。

白とゴールドが上品にマッチングして、彼によく似合う。

俺がゴールド使うと、ヒャクパーチンピラフレーバーだからね。

ほっとけ。






やがて、しんごもやってきた。

e0086244_19542285.jpg

相変わらず美しい、アグスタF4。


e0086244_19542867.jpg

細かいところがイチイチ凝ってて、さすがだなぁと感心させられる。


e0086244_19543410.jpg

しんごと三人で、しばらくバイク話に興じる。



「しんご、そのフォーク何Φあるんだ? つーかキャリパー6PODじゃん」

「そうなんですよ、かずさん。6POD全然ダメなんで、ブレンボもらうんです」

「てめ、しんご、6PODで、しかもシングルキャリパーのビューエルさんに謝れ」

「あははは」



てな感じでバカ話をし笑ったら、それじゃあ走ろうか。



「かみさん、今日は飛ばさないですよ」

「俺も、景色見ながらのんびり走るよ。ベルト切れっから」

「ふたりとも! そのセリフ、ちゃんと覚えといてくださいよ!?」



しんごの叫びにニヤっと笑ったら、かずくん、俺、しんごの順で走り出す。







今回は、湾岸から横浜新道、新湘南バイパス、西湘バイパスで箱根へ向かう。



走り出してほんの数十秒は、ホンキで120スピード(1スピード=1/2時速)くらいだった。

が、ちょっと前が開けたら、とたんに吠えるヨシムラサウンド。

強風の中、かずくんがアクセルを開けてイキ始める。



「ぎゃはははっ! ま、そうだろうなぁ」



俺としんごも当然、アクセルワイドオープンだ。

とは言え、今日は車体が持ってかれるほど風が強いので、上限160~180くらい。

ふたりには遅いだろうが、俺にとってはありがたい展開だった。






横浜新道あたりだったか。

強い風の中だんだんと、かずくんの速度が落ちてきた。

風が鬱陶しいのか、それともケツが痛てぇのか、と思った矢先、排気音がハネ上がる。



「ああ、なんだ。そういうことか」



ふぉーーーーん!



はいきたウイリー

フロントをサオ立ちさせてすっ飛んでゆくGSX‐R1000エルゼロ。

しかも、上がったフロントは、なかなか降りてこない



「こーの風の中、キレイにあげるもんだなぁ」



もちろん100オーバーからのウイリーなんてビタイチできない俺は、苦笑しつつ感心するばかり。



ちなみに、<おっかない人たち情報>によると。

「千葉で走り屋を名乗るなら、150からフロント上げて当然」

「上げる距離もメートルじゃなくて、キロを超えないとウイリーとは言わない」

だそうで、それなら俺は一生、走り屋にはなれそうもない。





横浜新道を降りて、混んでる一号線をすり抜けながら走る。

と、目の前に二台の白いバイクが走っていた。

かずくんがこっちを見て、肩をすくめつつ苦笑してる。



しばらく後ろについて走っていたが、そろそろ焦れたのだろう。

(行きますか?)的な表情でこちらを見るかずくんに、思わず大笑いしてると。

二台の白バイは、ウインカーをつけて右折レーンに移り、無事、何事もなく通り過ぎた。



後で聞いたら、この時、しんごは悲壮な覚悟を決めていたそうだ。

「かずさんが行きそうで、かみさんうなずいてるから、ああ、行くんだなって覚悟しましたよ」

覚悟の仕方がおかしい。





混んだり空いたりする道で、そんな風に遊びながら。

気づけばいつの間にか、新湘南バイパスを走り抜けていた。

しんごのアグスタにはETCがついてないので、出口で待ちつつ休憩。

e0086244_1955688.jpg

「しっかし、風が強いですねぇ」

「いやーキビシイね。までも、おかげで俺もついていける速度なのはありがたい」



e0086244_19551933.jpg

かずくんのレザー、「汚れちゃったからバイク用なんです」って、サラっと着てるけどアルマーニ

しんごはもちろん、若者らしいシャレオツなカッコ。

で、おっさんだけが、時代遅れのカドヤマックス&江戸勝ジーンズ。



ファッショナブルとは、前世で何かしらのトラブルがあったんだと思うんだ、俺。






テキトーに休憩して走り出したら、途中の合流から白バイが二台現れる。

しかもT字路で左右に分かれたから、どっちに曲がっても白バイと同道になりそう。

「またかよ」といった面持ちで、三人して顔見合わせると、全員の気持ちは一緒だった。

e0086244_19552699.jpg

さっき休んだばかりだけど、ここでまた休憩しつつ、災難をやりすごす

バカ話中にしんごが爆弾発言をして、それに俺とかずくんが苦笑。

ま、内容はウルトラプライベートだから、ココでは割愛。




たっぷり10分は休んだだろうか。

そろそろ白馬の王子様も姿を消したころあいだろうと走り出す。

海沿いの134号は、風が強いけど景色は美しい。



120~180くらいの幅で、すっ飛ばしたり流したり、気ままに走るかずくん。

いや、実際はずっと先導しているから大変なんだが、それを感じさせない。

フロント上げたり、逆にのんびり走ったり、実に楽しそうに走るのが印象的だった。





かずくんが加速し、続いて俺も加速し、しんごがピタリと後ろにつける。

ランデブーするように車列を縫い、高速コーナーへ飛び込む。

三様のマシン、三様の乗り手。

息の合ったストレスのない、心地よい走りに酔う。





西湘バイパスにのってもすっ飛ばし、西湘PAに入って休憩する。



「なんか食いますか?」

「そだね」



PAの食堂でメシを食い、外に出て一服つけながらダベる。

e0086244_19553399.jpg

相模湾は美しいかったが、空がすこしモヤってたかな。

煙霧ってヤツだったのだろうか?


e0086244_19554048.jpg

写真だけ見ると、休憩ばっかりしてるようだが、今回は走りながら写真を撮れなかったのだ。

片手で撮りながら走るには、ペースが速くて風が強かったから。

車載カメラ、ホンゴシ入れて探そうかな。


e0086244_19554658.jpg

食後の休憩を終えたところで、時刻は1時40分。

バイパスの残りを抜ければ、いよいよ箱根。

俺にとっては地獄の、ターンパイクだ。






料金所をくぐって、ターンパイクを走り出したところで。

俺はすぐさま、うしろのしんごへ道を譲る。

こんな超高速ワインディングは苦手だと、俺がさんざん泣きゴト言ってたので、しんごは素直に前へ出た。



んで、最初の数コーナーほどは、何とかついてゆけたが、まあ、そこまでだ。



ちょっとクルマに引っかかったら、そこでドカンと差が開く。

そして開いたらもう、二度と取り戻す術(すべ)はない

相手はふたりとも、ただの乗り手じゃないのだ。



ものすげぇイキオイで突っ込んでゆくかずくんと、食らいつくしんごの背中。

ホワイト&ゴールドのエルゼロと、真っ赤なアグスタが、ひとコーナーごとに離れてゆき。

やがて、完全に見えなくなった。



哀しいソロツーリングの始まりだ。



もちろん、ここでふたりに引き離されるのは、充分に想定内だった。

が、こんなに早く見えなくなるとは思わなかった。

残念ではあるが、まあ、俺のウデがないんだから仕方ない。



「相手が悪かったな」



肩をすくめて苦笑してると、大観山へ向かう最後の直線で、ようやくふたりの姿が見えた。

e0086244_1956090.jpg

大観山のパーキングで、休憩タイム。



「いっやー、見事に消された。もちっとやれると思ったんだけどなぁ」

「しょうがないですよ。パワーの差が出ますから。しんごもキツそうだったもんな?」

「きびしいですねー、パワー足りないです」



ふたりに慰めてもらいつつ、大観山の上でバカ話。

かずくんの知り合いの、豪快な事故の話や、面白い連中の話に大笑いする。

走って、しゃべって、また走って。



最高に楽しい時間だ。






と、風が冷たく感じてきた。



「さすがに山の上は寒いですね」

「あ、俺、インナーベスト持ってきたんだ。着とこう」

「俺もリュックに入れて来れば良かった」

「ロンツーで持ち歩くクセがついちゃったんだよ。真夏でも山の上だと寒いからな」



もぞもぞとベストを取り出して着込んでると、かずくんが聞いてきた。



「かみさん、このあとどうします? 椿(つばき)ライン走りますか?」

「そだね。せっかくだから、下ってみたいなぁ。しんごはこのあと、用事があるんだっけ?」

「ありますけど、大丈夫ですよ」



てな感じで、俺のワガママを聞いてもらい、椿ラインを下って帰るという段取りになる。

前にRと来たとき登ったことはあるけど、くだりは初めてなのでワクワクする。

パワーのあるふたりには、狭くて鬱陶しいかも知れないが、俺とユリシーズは楽しく走れそうだ。






往路の高速とターンパイクで疲れた、と言うかずくんが後ろへ下がり。

狭いくねくねバカ峠が大好きな俺が先頭へ。

三台は大観山を出て左へ折れ、椿ラインを下り出した。



だーっと下って、くねくねっと走り、大きく右へ曲がる直角に近いコーナー。

立ち上がって、直線を一気に加速。

左へだらだらと曲がりこんだ先に、Uターンチックな右のタイトコーナーが見えた。



すかさすブレーキング。



とたんにリアがロックして、ケツがとっ散らかる。




「おわっ! なんだっ!? ケツ振ったぞ?」

すぐに身体を前へ移し、オフロード乗りで180度カーブをクリアする。

無事に曲がりきってほっとしたところで、ケツの暴れた理由に思い当たった。



こないだから、あまりベルトに負担を掛けないよう、サスを固めてたのだ。



「すっかり忘れてた。んじゃ出来るだけスムーズに旋回してやらなくちゃな」



ゆるい曲がりのあと、すかさずまた右の180度タイトコーナー。

気をつけたつもりだが、ここでもちょっとリアロック。

これでようやく、リアをコントロールする感覚を掴む。



あとはただ、ひたすら曲がって楽しむだけだ。



頭をあげて先を見ながら、ブレーキを舐めつつ、車体をホールドして飛び込む。

コジったり余計なことをしなければ、マシンはくるっと旋回。

アクセルを開けると、いつもよりリアの動きは硬いが、しっかりと曲がって立ち上がってくれる。



俺がイチバン、「生きてる」と思える瞬間だ。



椿ラインの下りは、まさに俺とユリシーズの大好物な道だった。

特に後半のヤケクソ気味なツイストぶりなんぞ、今、思い出してもよだれが出る。

曲がってる間中、俺はヘルメットの中でゲラッゲラ笑っていた。



「ぎゃはははっ! なんだここ、面白れぇ! アッタマ悪い道だなぁ」



ま、笑ってる俺の方が、数倍、アッタマ悪いに決まってんだが。






ツイスティロードをお腹いっぱい堪能して、すっがりゴキゲンのかみさん43歳。

丁字路に出たところで、単車を停め。

途中でクルマに引っかかって離れた、かずくんとしんごを待って、残りの緩やかな坂を下る。



しばらく走って、途中でかずくんと先頭を交代し、スタンドに寄って給油。



「かみさん、椿の下り速いっすね。アメンボみたいにすーって曲がってましたよ」

「いや、バイクのおかげだよ。よく曲がってくれるんだ」

「そのバイク、あんなに安定して曲がれるとは思いませんでした」

「でしょ? 楽しいバイクなんだ。な、しんご?」

「やれる子ですよね」



ユリシーズの曲がり能力を、ふたりに褒めてもらい。

ターンパイクで消されたことなど、すっかり忘れてニコニコの43歳。

バカ話して笑い、さて、あとは帰るだけ……なのだが。



この先、俺以外のふたりには、地獄の時間が待っていた。






SS乗りを殺す最大の敵、渋滞である。






アップライトなポジションの俺はともかく、ふたりは前傾姿勢のきついSSだ。

ダラダラと渋滞の間をすり抜けていると、その消耗っぷりは大変なものである。

しばらく走ったあと、途中にあった<公衆トイレのある休憩所>に滑り込んだ。



「ケツ痛てぇし、左手は痛てぇし、肩は凝るし」

「なんでもない俺も、ケツ痛いですもん。そりゃあ、かずさんキツイですよ」

「ふたりとも、すまん。俺はちっとも痛くない」






その後も延々と渋滞にハマりまくり。

信号待ちのたびに、ヘルメットの中のかずくんの表情が凹んでゆく。

「ずっと先導させちゃってるからなぁ。さすがに疲れただろうな」

申し訳ないと思いつつも、俺はその表情がおかしくて、思わず笑ってしまった。



信号待ちで追いついたドカが前に出たのをウイリーで黙らせたり。

事故してたトライアンフを助けに停まったり。

しんどいくせに大活躍するもんだから、さらにしんどくなる悪循環にハマる、かずくん。



痛む左手をふるふると振り、ケツをかばってナナメに座りながら。

西湘バイパスへ乗ったところで、ついにギブアップ

先へ行ってくれと手を振るので、俺としんごが前に出て、160くらいで引っ張った。




バイパスを抜けて、国道を走り、横浜新道の入り口で、最後の休憩。

e0086244_19569100.jpg

ここからは流れ解散という段取りになり、タバコやトイレを済ませたところで。

本日のCrazy Marmaladeでっかいもん倶楽部は、事故もトラブルもなく、無事終了だ。



「今日は楽しかったよ、ありがとう! 最後まで事故ンないように、気をつけて帰ろう!」

「ありがとうございました」

「また走りましょう」

「ま、イチバン危ないのは、俺だけどな」

「あははは!」



笑顔で挨拶をしたら、それぞれがぞれぞれのペースで走り出す。



首都高へ入り、湾岸線に乗ったあたりで、ふと思い出し笑い。

「ああ、そうか。そう言えばかずくんとは、今日、初めて走ったんだっけ」

全然そんな気がしないなぁと思いながら、強風の中、俺は柏に向かってアクセルを開けた。






かずくん、一日中先導、お疲れ様でした。

峠の鋭い走りやウイリーしてる時と、渋滞で凹んでるときのギャップが最高だったよ。

また、タイミング合ったら、走りに行こう!



しんご、忙しい中、時間を割いてくれてサンキュな。

少しづつアグスタと仲良くなれてるみたいで、走ってる姿がえらい楽しそうだった。

休みが合う時は、また一緒に曲がり行こうぜ。



ふたりとも、チェーンドライブ化したら、また遊んでな?(´▽`)

e0086244_19555395.jpg






ダンス・イン・ザ・ウインド/了
文責/かみ

 
 
[PR]
by noreturnrydeen | 2013-03-10 19:57 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
赤城で一服したら、Uターンして、くだりを流しながら走ってゆく。

と、カミナリ&ギンジさんに追いついた。

久しぶりに見るカミナリの背中が、なんだかやけに嬉しくて、しばらく三台でランデブー。



やがてカミナリが道を譲るので、前に出て少しペースを上げる。

すると今度は、Rの後ろ姿が見えた。

まったりと走りながらも、スムーズに流れるような動きは、相変わらず見事だ。


「くっそ、やっぱ上手めぇな、あのオトコぁ。なんで、あんなに綺麗に走れんだ?」


初めて会ったときとマシンが違うから、乗り方そのものはもちろん違う。違うんだがしかし、Rの走りってのはいつも、『美しい』と言う表現が似合う。もっと限界域に近ければ、また違った印象があるのかもしれないが、俺が見ることの出来る程度の速度だと、とにかく綺麗のひとこと。

最初に見た時の衝撃は、今でも忘れない。

ゆっくり(つってもそれなりのペースだけど)走りながら遊んでるRの後ろ姿を眺めつつ。

「このオトコは、ライダーとか単車乗りってより、なんつーか『表現者』なんだな」

ふいに、そんなことを思った。



赤城を降りきったT字路に停まって、後続を待ちつつルート確認。

確認つーか、考えるのはマルだけど。

走り出してすぐ、後ろが信号に引っかかったので、路肩に停まって待つ。

そんなちょっとした合間にも、バカ話して笑いあう。



信号が変わって、みんなが追いついてくる。

「この先、峠をひとつ越えたところまでは一本道」

マルの言葉を、やってきたみなに伝え、改めて走り出した。



集団の後方から走り出すと、道はほどなく狭くてくねった峠道になる。

ちょこっとクルマがいるものの、俺の好きな感じのレイアウト。

みな、基本的に追いかけっこにはならず、近づくとよけてくれるスタンスだ。何台か抜くと、さらに先を行く連中の姿はすでに見えず、前がまったくのフリーになる。まるでソロツーリングだが、それはそれでまた楽しい。ユリシーズと対話しながら、ひらひらと踊るように走ってゆく。



なるべくリーンウィズのまま、スピードを殺し過ぎないように進入。

ブレーキングでフロントを沈め、リリースしながらカットイン。

感覚的にはリアから曲げると、あまりバンクしないまま、車体がくるんと出口を向く。



ビューエルのナニが楽しいって、これを車線の7割くらいの幅で終わらせられるのだ。

ヤバければスペース的なマージンは残ってるし、さらに内側へ向けることも出来る。

だから怖くないし、怖くないから速度を乗せられる。

「いくらパワーがあっても、これより曲がらない単車なら要らない」

そう思わせてくれる、惚れまくった俺の愛機だ(*´▽`*)



峠を抜けた先の右折ポイントで、後続を待つために停まる。

e0086244_20475848.jpg

名前はなんだか知らんけど、真っ赤な花がきれいだった。



やがて全員そろったところで。

「やっぱ花には女の子だよな?」

e0086244_20482100.jpg

つわけで、花と女の子を撮る、セクハラマイトガイ。

後ろにちょろっと写ってるのは、じゅんの愛機、CBR1100XX<スーパーブラックバード>激烈軽量化仕様だ。本人曰く、グレイテスト・スーパースポーツだそうだが、今日はヒロシくんが、アルティメット・スーパースポーツに乗ってきちゃってるからね。

残念だったね、じゅん(´▽`)



ここからは、ちょっとハイスピードのくねくね道。

ユリシーズには手に余るが、国産スーパースポーツ勢には、もってこいのステージである。

案の定、みんな一様に「キレイだった」「走りやすかった」と喜んでた。



ハイスピード区間の、明らかにやる気のない書き方は許してもらうとして。

ちょっと早めの昼飯にしようと、道の駅へ入ってゆく14台。

e0086244_2048563.jpg

ここでみんなと、も少し仲良くなるために、俺とマルの得意技を披露する。

ご存知、かみとマルの罵(ののし)りあいだ。

何度か笑わせてるうちに、みんなでの会話が多くなってきた。

俺とマルは、してやったりとニヤり。



ちなみにここで、R、じゅん、チャイくんの三人は、さっきのキレイな道へ戻った。

ずっと彼女の面倒をみて最後尾だったチャイくんを、ビシっと走らせてあげよう企画らしい。

他にも参加者を募(つの)ってたが、そんな元気のある変態はキミらだけだよ。



と、しんごのアグスタが、花の中に埋もれている。

「しんご! なんかカモフラージュになってるぞ!」

e0086244_2048866.jpg

花に埋もれる、イタリアンレッド。

造詣つーかデザインが秀逸で、工業製品と呼ぶのに抵抗を覚えるほどだ。

かっこいいなぁと思うんだが、まあ、俺にはヒャクパー似合わないよね、イタ車は。

わかってるから、突っ込まなくていいよ。



やがて、変態三人が戻ってきたところで。

道の駅『川場田園プラザ』のレストランへゆく。

e0086244_20481124.jpg

ちなみにここは、関東『好きな道の駅』ランキングで、5年連続一位だそうだ。

そんなランキングがあることさえ、今、知ったんだけど。



さて、それじゃあメシを喰おうって話なんだが。

レストランへ行ってみると、まだ準備中だという。

え? と思って時計をみれば、まだ11時を少し過ぎたあたり。



そう。

確かに今までの文章で、のんびりだのゆっくりだのと書いてはいた。

だが、それはRやじゅんがいる時に頻発する、例の悪魔的な速度ではないってだけの話。

一般的には充分、ハイスピードツーリングなのだ。

みんなで顔を見合わせて苦笑いするも、それで時間が進むわけじゃない。



ま、それじゃあ向こうのソバ屋かなんかで……あれ? Rが店のヒトと話してるぞ?

やがてこちらを向いたRさん、満面の笑みを浮かべて。

早く入れることになったんで、紙にオーダーを書いてください」

間違いなく「なった」んじゃなくて、「した」んだろうなぁ。

ニッコリ笑顔でチカラワザ、Rの真骨頂である。



厨房に火が入るまで、表でタバコを吸いながらバカ話。

くだらない話をしては、皆で笑い会う。

たったそれだけの、でも、至福の時間。



やがて店から呼ばれたので、レストランへ入ってゆく14人。

すでに行列が出来てる横をすり抜けて、ふたテーブルに分かれて座る。

e0086244_20481560.jpg

左から、肩だけ見えてるしんご。オレンジの服がじゅんで、赤い服がジローさん。

右へ行って奥から、ダルシム先輩、ひらかわさん、顔と肘だけ写ってるのが、のぶくん。



e0086244_20481879.jpg

左からR、革ジャンがカミナリ、背中がみかぁぴょんさん、その向こうのチェックがギンジさん。

水色がチャイくんで、その向こうにハラだけ見えてるマル。んでイチバン右がヒロシくん。



俺としんごがオーダーした、ロースカツ定食。

e0086244_20482054.jpg

手前にあるトロロみてぇなのは、梅風味の大根おろしで、これが実に美味かった。

アブラに弱い40代にの胃腸には、大根おろしの優しさが沁みるね。



早食いの俺は、ひと足早く食い終わる。

「個別会計できない」つーので、みんなの分をまとめて払ったら、表に出て一服。
e0086244_20482361.jpg

鴨だのあひるだのを眺めながら、のんびりと煙をくゆらす。



それからあちこち見てまわり、単車のところへ戻った。

やがて、ぼちぼちみんなも帰ってくる。

そして、まとめて払った俺に、昼飯代を戻してくれるのだが……








道端へすわりこんだ俺に、イカツい男たちが、次々に現金を手渡す

つーのがもう、画的にダメ

違法な何かを売りさばいてるようにしか見えない。

通報されても文句言えないよ、ホント。




さて、本日の予報は、午後から雨

気分的には、も少し走ってもいい気はするが、帰りに降られるのもメンドくさい。

ちょっと早いし食い足りない気もするが、今日はこんなところで終わろう。



そんな風に意見がまとまったので、しばらく皆でのんびりと単車の鑑賞会

俺的にはやはり、しんごのアグスタの造形美が心に残った。

いや、わかってるよ。似合わないから買わないよ。



最後、もうすこし広域農道を走って。

月夜野から高速へ乗って、最初のPAで集合した後、流れ解散。

そう決めて走り出したのだが、いかんせん先導するマルの説明が、どうにも要領を得ない。「道の途中にリンゴ売ってるトコがあるから、そこを左にいって」とか、明らかにアタマの悪いランドマークばかりなので、聞いててもイマヒトツわかりづらいのだ。

「うっせーな、東京と違って、こっちには目印がねぇんだよ!」

とりあえず群馬に謝れ、栃木県民。



てなわけで走り出し、途中でバラけたまましばらく走ってるうちに。

当然のごとく、むしろ予定調和で道を見失う。

T字路にたたずむ、七人のサムライ。



ソロなら地図を確認しいしい、楽しんで走っちゃうところだが。

今日はマスツーリングで、しかも、時間(雨)に追われている。

後からきた、ヒロシくん、みかぁぴょんさん、チャイくんと合流したところで、マルに電話するも出ない。


e0086244_20482685.jpg

仕方ないので、みなで話し合い「青カンバンの高速表示に沿って走ろう」と決める。

すると、ようやくマルと繋がったので、こちらはこちらで行く旨を伝え、走り出す10人。

住宅地や街中を走るルートだったので、ゆっくりと並んで走った。



高速の入り口を見つけて、沼田から関越に乗ったら。

マルたちとの合流地点、赤城高原SAまでは5~6キロだし、のんびりと行こう。

左車線をクルマの後ろについて、ゆっくり走る。



やがてミラーに、追いついてきた<ETCついてない組>のライトが見えた。

そこで、悪魔が俺にささやく

「おめ、高速でこのメンツのアタマとる、唯一のチャンスなんじゃね?」

逡巡(しゅんじゅん)すること、コンマ3秒。



後ろの連中を刺激しないようにしつつ、じんわりと右車線へ。

イキナリ離れるとバレるから、そのままごまかしごまかし速度を上げる。

赤城高原まで3キロのカンバンを見たあたりで、、アクセルワイドオープン。



「ひゃっはー! 俺がイチバンだぜ!」


心なしかやけに虚しい叫びを上げていると、ほどなく、ミラーにじゅんの姿が写る。

とたんにアクセルを戻し、左車線へ移行するヒキョー者かみさん。

「SAまで、あと1キロだからな。はい、終わり終わり!」

とにかく、この区間は俺の圧勝(痛々しいのでやめましょう)。



赤城高原に入って、パーキングに単車を停める。

バイク用パーキングに入れたのは、俺とチャイくんカップルだけ

残りの連中は、路肩と平行に停めている。



もちろん、後から来た他のライダーのためにパーキングを空けているのだが。

俺はここぞとばかりに、チャイくんたちへ向かって言った。

「ごらん、ああやって停める人たちは、何かあったらすぐ逃げ出せるようにしてるんだよ」

「あはは、ナニ言ってんすか、かみさん! これは他の人が来た時じゃまにならないよう……」

あーあーあー! 聞こえない、聞こえない!



バカやって笑ってると、マルとジローさん、ひらかわさん、ダルシム先輩が到着。

そして、最後のダベリング。

心の中に『蛍の光』が流れ、ちょっと寂しい気持ちになる。



ダルシム先輩は、どうやらまだ初心者のようで、今日は何度かオーバーランしてしまった。

Rの昔のチームや友人達の中でのキマリで、オーバラーランはゼッタイのご法度。一度やったら、二三回はツーリング参加禁止らしい。つわけで、ダルシム先輩はだいぶん反省会をさせられていた。しばらく他の連中と話をして、またそっちを見たら、まだ反省会だったので、ちょっと驚いた。

もっとも、オーバーランをとがめるのは正しい。

例えゆっくりでも、対向車とぶつかればカウンターになるわけで、たやすく大事故になる。

自分だけ死ぬならまだしも、誰かを巻き込んだら最悪だからね。



Rは勘違いしてたみたいだが、俺は怒っても気分を害してもいない。

むしろアタリマエだと思う。

ただ、思ったより長いこと反省会だったから、熱心だなぁと、ちょっと驚いただけだ。

俺なら、そこまで親切じゃないから。




さて、それじゃ雨が降る前に帰ろうか。

てなわけで、最後のご挨拶。

e0086244_20482944.jpg

しんご、今日はわざわざサンキュな? 楽しかったよ。アグスタ乗れてきたら、また走りに行こうぜ!

のぶくん、今回はあんまり話せなかったけど、また走る機会があったら、そのときはバカ話しよう!



e0086244_20483136.jpg

、相変わらずキレイな走りだった。タイミング合ったら、また走ろう。もちろん、ローペースで(´▽`)

チャイくん、ほとんど一緒に走れなかったけど、次の機会にはガッチリ走ろう。あ、でもお手柔らかに。

みかぁぴょんさん、今日はちょっと大変だったかもしれないけど、楽しい時間をありがとう。また走ろうね。



e0086244_20483474.jpg

じゅん、一緒に走れて、楽しくて気持ちよかった。つーか、俺が楽しい程度にチカラ抜いてくれ、これからも。

カミナリ、久しぶりに会えたな。元気そうで嬉しかったよ。こんだマルとオッサンツーリングしようぜ。

ギンジさん、ありがとうございました。ぜひまた一緒に走りましょう! もちろんのんびりツーリングで!



e0086244_20483662.jpg

ジローさん、今日はありがとうございました。ナリさんの弟同士、また走ったり呑んだりしましょう!



e0086244_20483899.jpg

ダルシム先輩、お疲れ様でした。あまり話せなかったけど、次の機会には楽しく走りましょう!

ひらかわさん、雰囲気がとても好きです。や、ホモじゃありませんが。ぜひまた遊んでください!

ヒロシくん、写真を撮り忘れてゴメン。走りも宴会も、またやりたいね。苦手な酒は俺が代わりに呑むからさ。



みんなにアイサツして走り出したところで。

本日のCrazy Marmaladeでっかいもん倶楽部は、無事に終了。

短かいけれど圧縮された、内容の濃い、実に楽しいツーリングだった。



キャンプも宴会も大好きだけど、同じくらい、俺はコレが好きなんだ。

そう、改めて確認できたし、新しくいろんな人に出会えたことも嬉しかった

寒くなって単車に乗るのが億劫になる季節だけど。

みんな、タイミングが合ったら、また走ろうね!




あ、忘れてた。

マル、楽しかったぜ。

また近いうちな。




群馬ショートツーリング~圧縮旋回/了
文責/かみ

 
 
 
 
 
[PR]
by noreturnrydeen | 2012-11-11 20:47 | でっかいもん倶楽部 | Trackback
 
 
コトの発端は、じゅんからの電話だった。


「かみさん、ツーリング行きません?」

「いいね、行こうか。いつにする?」

「11月3日に、Rさんとツーリングに行くんで、それ以外なら」

「ほんじゃ11日あたりに行くべか。マルでも誘って」


つわけでマルに連絡とってみると、家の近くならOKとのこと。

んじゃ、行き先は北関東か。

トントンと話は進み、「三人で北関東の山の中を走ろう」つー話になる。


が。


そのあと、話の雲ゆきがおかしくなってきた。

「あ、かみさん。3日の方がなくなったんで、11日はRさんも参加です」

「お、おう……」(Rまできたら、ペースが上がるんじゃないだろうか? いや、確実に上がる)


不安な気持ちになってると、今度はミクシィに、当のRから書き込みがある。

「今回は、初心者の女の子もいるし、ローペースですよ~。まぁ、もうスピード狂卒業したので、最近はずっとローペースですが。。。」

う~む、色々とツッコミどころ満載で、にわかには信じがたい。


さらに、じゅんから電話がきて。

「なんだかんだ、10人くらいになりそうです」

いつの間にか、大変な話になってきた。



が、メンバーの中にカミナリやヒロシくんの名があがった。

カミナリとはずいぶん会ってないし、ぜひ走りたいな。それに酒の席でしか会ったことない、しかも今回、ハヤブサを買ったと言うヒロシくんとも会いたいぞ。つーかそう言や、しんごも来るって言ってたな……思い出すうちに、みんなの顔が見たくなる。

よし、それじゃイッパツ気合入れていこうか、マルちゃん!

「怖ぇから、ゆっくり行こうぜ」

もちろんだ! アタリマエじゃないか!



当日の朝5:30分。

目を覚ました俺は、久しぶりに身の引き締まる感覚を楽しむ。

「よーし、今日の目標だ! 事故らない! 死なない!」

革ジャンを着てメットを引っつかむと、愛機の元へ向かう……



その途中で気づいた。

「あ、今日は写真を撮るヒトが、たぶんいないな。俺の写真が残らないじゃん!」

e0086244_20424965.jpg

つわけで、とりあえず自分の写真とをる。



それから、改めて愛機の元へ向かい、道路に引っ張り出して暖気。

e0086244_20425666.jpg

午前6時00分 ―千葉県・柏― ポイント・オブ・ノーリターン

いや、リターンするっつの。

無傷で家に帰ってくる気マンマンだよ。




柏から高速に乗り、久しぶりにアクセル開け目で走る。

この日のために、ショートスクリーンをはずして、高速向きのラージフライスクリーンに取り替えたユリシーズは、トルクを生かしてグイグイと加速してゆく。いやまあ、つったって、せいぜい200スピード(1スピード=1/2時速)出るか出ないかなんだが。

つーか、そんなことよりとにかく寒い

昨日の段階では大丈夫かと思ったんだが、今朝は確実に晩秋の陽気だ。



ぶるぶる震えながら、高坂SAに到着。

e0086244_2043448.jpg

ミクシィに「寒い」と愚痴ってから、ガスを入れて出発。



時間の余裕があったんで、上里SAにも入って休憩。

e0086244_20431073.jpg

タバコ吸ってると、さすがに日曜日、それなりに単車がいる。



一服してから、走り出そうとすると、お、ゼファー1100だ。

(もしかして、こないだ山賊宴会でNさんが言ってた、ギンジさんかな?)

そう思ってよく見ると、メットにステッカーが貼ってある。

こら間違いないだろう。


「ギンジさんですか?」

「あ、そうです!」

ギンジさんは、人懐っこい笑みを浮かべる。

「ども、かみです。今日はよろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

てなかんじでアイサツしたら、とりあえず集合場所の駒寄PAへ。



ガソリンを入れてから来るというギンジさんと、いったん別れ走り出す。

このあたりからワクワク感が高まってくるのだが。

しかし、やっぱり寒い。



寒さで半泣きになりつつ、駒寄PAに到着。

震えながらタバコに火をつけてると、ほどなくギンジさんもやってくる。

e0086244_20452332.jpg

ギンジさんのゼファー1100。


そこで、しばらく話をしながら、みなの到着を待っていると。

山賊宴会で会ったNさんが、お見送りに来てくれた。

e0086244_20451510.jpg

Nさんのゼファー1100。

えらいフルカスタム。



やがて、お下品なサウンドとともに、朋友マルがやってくる。

e0086244_20451937.jpg

マルのGSX‐R1000<K6>、通称マルロク。



みんなで寒さに震えつつ、バカ話をして待ってると。

爆音とともに、つぎつぎと単車がやってきた。

e0086244_20452755.jpg

しんご&MVアグスタを先頭に、速そうな単車が続々と現れる。


e0086244_20453146.jpg

左:「ナリさんの弟分」=俺の兄貴筋に当たる、ジローさん&ZX10R。

右:Rの古い友人で俺と同い年の、ヒロシくん&ハヤブサ。


e0086244_20453651.jpg

左:高円寺でレザー&デニムショップを営む、ひらかわさん&ZX12R。

右:バカ峠(狭くて荒れた峠道)大好きじゅんと、悪魔的に軽量化されたブラックバード。

ひらかわさんの後ろにいるのがカミナリかな?



その他、まだまだ集まって、総勢14人の大所帯。

他の人についても、おいおい書いてゆく。



ぱっと見は、みなイカツイ感じで、ちょっと怖い(お互い様です)。

だが、話してみると当たりの柔らかな、優しいヒトばかりだった。

ひらかわさんなんて、「マーマレードスプーン読んでます」言ってくれて、俺はすっかり有頂天。



そして、しばらくみなと話した結果、今日の顛末(てんまつ)を、おおよそ理解するマイトガイ。

「要するにこの人たちは、Rにダマされて連れてこられたんだな」

相変わらず、Rは鬼だと確信したところで。



時間も押してるので、とりあえず赤城へ向かって走り出す、総勢14名。

青黄ロッシカラーのCBR1000に乗った、のぶくんが先に立ち、俺はその後に続いて走る。とは言え、降りる予定の赤城インターはすぐ近くだし、のぶくんがそれほどバカッ飛ばししなかったので、心配してた「出端からイキナリ精神と体力を削られる」ハメには、ならなかった。

かみさん、ホンキでほっとしたよ。



赤城を下りたら、マル先導で軽いワインディングを走り出す。

つーかクソマルのヤロウ、なにが汚ねぇって、こっそりとサーキットへ行って練習してやがったらしい。

タイアの色と削れっぷりがアレだから、おかしいなぁとは思ってたんだが。

「だってよー、半年ぶりじゃ、うまく乗れないじゃんよー」

まったく、実にヒキョーな男である。



とにかく、練習が利いたのか、はたまた気合が乗ってたのか。

マルがそれなりにいいペースを作る。消されるほどではないけど、積極的に開けてやらないとキビシイくれぇには速い。むう、マルのヤロウ乗れてんな……と思ってたら、短い直線でじゅんが行った。マルが引いて道を譲ったので、俺もそのまま抜き、じゅんの後を追っかけてすっ飛ばす。

これが実に楽しかった。



「ユリシーズは直線が遅せぇんだよ。開けられたらついてけねぇって」

出発前、俺がさんざっぱらブーたれてたので、じゅんは直線で三味線を弾いてくれる。

なので消されることもなく、久しぶりにあの上半身の起きた独特のライディングフォームを見ながら、右に左にひらひらと踊った。そんなペースだから、とにかくまるっきし怖くない。怖くないから突っ込んで、開けて、立ち上がって、いいリズムで走れる。

「なはは、なんだかんだ、やっぱ一緒に走るのは楽しいな」

すっかりゴキゲンのかみさん、今月末までは42歳。



望郷ラインを結構なペースですっ飛ばし、久しぶりにじゅんとの走りを楽しんでいると。

やがてT字路にぶちあたった。

じゅんとふたり単車を停め、しばらく後続を待つも、なかなかやってこない


「いくらなんでも、こんなに離れるわけねぇよな。道ぃ、間違えたかな?」

「曲がるのって、『二本松』って言ってましたよね? そんな交差点、ありませんでしたよね?

ああ、なかったな

「とりあえず、もどりますか」

「そだね」


仕方ないので、Uターンしてきた道をもどると、交差点にマルが待っていた。

書かれている交差点名は、もちろん『二本松』である。

本来なら、みんなを待たせて申し訳ない、恐縮すべき場面だ。だが、俺とじゅん、ふたりそろっての<周り見てないっぷり>と、見てないくせに「なかった」と言い切る、<根拠のない自信っぷり>に、思わず笑いが漏れてしまう。待っててくれたみんなに、片手で拝んで詫びながら抜いてゆく。

まあ俺はオッサンだし、じゅんもいい歳だし、こう言うのはもう直んねーだろうなぁ。



望郷ラインを抜けて、赤城山麓あたり。

じゅんが後ろへ下がり、俺も中盤まで下がり、マルが先導で走り出す。

と、Rが中盤で集団全体を俯瞰してる姿が目に入った。

ローペースってのはウソじゃなかった

疑ってゴメンね?



お久しぶりの赤城を、気持ちよく登ってゆくと。

追いつくそばから道を譲ってくれる。

いや、俺が速いとかじゃなくて、この時期の赤城山は、道の両側が落ち葉で30センチくらい使い物にならないから、無理して飛ばさないってコトなんだろう。路面も荒れてるし、伊豆や箱根を走ってるヒトにとっては、舗装林道みたいなもんだからね。

バカ峠を喜んですっ飛ばすなんて、基本、バカだけなのだよ。

俺だの、じゅんだの、マルだの、マルだの。



道を譲ってもらって前に出ると、先頭のマルとしんごに追いついた。

しんごの新しいマシンと走るのは初めてだったから、後ろについてしばらくランデブー。

すると、前をゆくマルとしんごの差が開き始める。納車したばかりのアグスタに慣れず、乗り方を模索してる最中なのだろう。今ひとつ乗り切れてないしんごは、マルを追うのをあきらめたようで、俺に道を譲ってくれる。しかし、マルはすでに直線のはるか向こうで、次のコーナーにアプローチしていた。

「にゃははは、マルちゃんノッてるなぁ」

楽しくてニヤニヤしながら、マルの後ろを追っかけ始める。



とは言え、直線の後先(あとさき)ほどついた差を挽回するのは、さすがに無理だ。

がんばってすっ飛ばすうちに、赤城の途中にある休憩所へ到着してしまった。

「んだよマル、やるじゃねぇか」

「赤城の登りだからな。さすがにここはよ」

なんつってると、続々とみながやってくる。

e0086244_20454691.jpg

ただでさえ寒いのに、山の中腹まで登ってきてるんだから、そら寒いに決まってる。

ぶるぶる震えながら、しかし、俺の顔は笑っていた。

タマが縮み上がるほどガリガリと攻めるんではなく。しかし、気持ちよく感じられる程度にはハイペース。狭い峠だからトップエンドも、出したって180スピード程度。走りの好きな連中とじゃれあいながら、身体にはキツいが空冷エンジンには優しい、冷えた空気の中を走ってゆく。

そら、楽しくないわけがないつ-話だ。



やがて最後尾のふたりがやってきて、全員、赤木の休憩所に集合。

e0086244_2046572.jpg

CBR1000に乗り換えたばかりの女の子、みかぁぴょんさんと、その彼氏で、普段はすっ飛ばすけど今日は彼女のエスコートに徹してる、R1000<K7>乗りのチャイくん。なんとインカムで話しながら、教習しつつ走ってるそうだ。俺にはゼッタイ真似できない類(たぐい)の優しさである。

ウチは常に、現地集合&現地解散(`・ω・´)



ここでしばらく、休憩がてらダベリング。

e0086244_20461654.jpg

俺はあちこちフラフラしながら、いろんな人に話しかけた。



みんな穏やかに笑ってくれて、寒いのに楽しくて仕方ない。

e0086244_2046951.jpg

じゅんのブラックバードと、俺のユリシーズ。

ブラバは軽量化を重ねて200キロ切ってる。えらい金かかってるのに、事故車かニコイチにしか見えない上、ウルトラフロントヘビー。ユリシーズは3万キロかけてトラブルをつぶしたものの、前足だけやたら短く前につんのめった、こっちもやっぱりフロントヘビーのドオーバーステア。

二台そろって、最強最悪のディメンション狂ってるコンビだ。

そして、どっちも乗り手が大満足してるってトコが、まったく手に負えない。



バカ話してると、下からパンダカーが登ってきた。

通り過ぎるかと思ったら、思いっきり休憩場所へ入ってくる。

e0086244_204612100.jpg

ま、ここにいる半分は、「おまわりさん、こっちです」な連中だから、気持ちはわからなくもない。

「あ、ナンバー下げとこ」

ほらね。



後編に続く


 
[PR]
by noreturnrydeen | 2012-11-11 16:31 | でっかいもん倶楽部 | Trackback

アーカイブ


by かみ