榛名山賊宴会 ―御心(みこころ)のままに― (前編)

 
 
仕事がハネると同時に、荷物満載のユリシーズにまたがる。

そのまま榛名湖へ向けて走り出し、三郷南のインター付近で、大切なことに思い当たる。

現在、ユリシーズのETC車載器を外してしまってることに。



「最近は高速なんか乗らねぇから、ETCいらねぇな」



と、勢いでETC車載器を外したのは、ついこの間のことだ。

あの時の俺に向かって、盛大に文句をたれながら、松戸市街から外環道へ乗る。

そのまま、最初は120スピード(=1/2時速)くらいで流しつつ。



だんだん速度が上がり、結局はいつもどおり、160から180上限くらいですっ飛ばし。

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関越に乗ったところで、すげぇ久しぶりに高速チケットをもらう。

「そういや、昔のツーレポには、かならずこの写真があったっけ。最近は、まるっきし撮らなくなったなぁ」

なんて懐かしみながら、関越道をひたすらすっ飛ばし、渋川伊香保ヘ。



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「かみは雨男」の風評被害を吹き飛ばす、さわやかな晴天に。

「なはは、ほらみろ。ホントは晴れ男なんだよ、俺は」

ゴキゲンでアクセルを開け、クルマの列を次々と、背中越しに放り投げてゆく。



渋川伊香保で降り、県道35号へ入る交差点。

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ちょうど信号に捕まったので、降りて写真を撮ってみたり。

今夏はロングに行けなかったからだろう、このまま遠くまで行きたくて仕方なくなる。

ま、この先は35号から33号と、山に向かってだんだん路がツイストするのだ。



とりあえず、それで我慢しようか。






街中を抜け、山に入ったあたりから、気温が急激に下がってくる。

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「おぉ、風が冷てぇ! 気持ちいい!」

大騒ぎしながら、荷物のせいですこーし動きの鈍い相棒を、右へ左へ躍らせる。

久しぶりの峠道だからか、まだちっとノリが悪いかなぁ。



と、前の方に、「革ツナギを着たSS」が走ってるのが見えた。

とたんにアドレナリンがあふれ出し、脳内に流れる、「ソルジャー・オブ・フォーチューン」のイントロ。

よーし、そんじゃイッパツ、追いついてやろう(・∀・)






ストレートエンドのツッコミで、一気に距離をつめる。

そのままゆるく右へ曲がりながら、じわっとテールトゥノーズ近くまで持ってゆき。

次のUターン気味に曲がりこむ左へ、縦に並んで飛び込んだ。



カリカリカリ……



向こうは、ちょっとムリヒザ気味に、膝をすりながら曲がってゆく。

コーナリングスピードが思ったより遅くて、こちらはリーンアウトで様子を見ながら、ベタづけに寄せ。

そのまま相手のミラーを覗き込むと、ちらっとこっちを確認したのが見えた。



当然、道をゆずるなり、アクセルを開けるなりするかと思ったのだが。



なんかそのままダラダラ行くので、かみさんガッカリ、気分が急激にしぼんでゆく。

荷物満載なので、車体を並べて強引に抜くには、道幅もブレーキも、ちっと余裕がない。

結構、エゲツなく寄せたんだが、マイペースを守る強い意志の人だ。



「あれ、やらない人なのか。う~む、残念だな」

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やがてクルマに引っかかったところで、その姿をカメラに収め。

ちょうど榛名湖の入り口だったので、残念ながらそのまま右折して榛名湖へ。

完全に消化不良の状態で、とぼとぼとキャンプポイントを目指した。






いつものキャンプポイントへ着くと、どうも今日は、やたらと人が多い。

正確には、「いかにもランナーな恰好」で走ってる若者が、むやみやたらと多い。

なんだろうな、と思いながら見回してみると、どうやらマラソン大会的なことをやるらしい。

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そのせいで、いつものポイントが「駐車禁止」になっていた(じゃあ、駐車しないでください)。

携帯でmixiをチェックしてみると、ろろちゃんはもう、到着してるようだ。

なので、電話して場所を確認し、ろろちゃんのいる場所へと向かう。



数分後、無事にろろちゃんと合流できた。

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クロスカブでくるかと思ったら、久しぶりのテネレさん。

いったん、荷物を置いて酒や食い物を買いに行こうとすると、ろろちゃんが苦笑しながら。

「かなり遠くまで降りないと、買い物できないよ。前に、ボクとおーがたんが言っただろう?」



つわけで、すぐ側の「源泉かけながしの宿 ゆうすげ」へ買い出しにゆく。



ゆうすげには、食い物はともかく、酒やタバコは置いてあるのだ。

ま、俺は酒さえあれば、食わなくたって大丈夫だ。

それに、なによりeisukeさんが来るんだから、たぶん何かしら食えるだろう。



「他力本願」全開で、酒とタバコだけを購入してくる。

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その間に、eisukeさんやよしなし先生がやってきた。






いつものポイントから、対岸に回り込んだので。

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今日のキャンプ地からは、「榛名富士(はるなふじ)」がよく見える。

「うわぁ、ここは景色がいいねぇ。これなら、毎回こっちでやった方がいいんじゃねぇ?」

歓声を上げつつ、せっかくなので湖畔まで降りてゆき、そこで宴会をする事にしよう。



つわけで、まずはみんな、クルマやバイクの側にテントを張ってゆく。

そして、宴会道具だけを持って、それぞれ湖畔に降り立った。

湖畔で寝るのもいいけど、雨が降ったら大変なことになりそうだからね。



つっても俺は、寝るのが面倒になりそうだから、ここにコット(ベッド)を作ったけど。






荷物を運ぶのに何往復かしたので、すっかり暑くなって汗をかいてしまったマイトガイ。

「ぬう、暑いな。でも、そういえば今日は短パンを忘れてきたな。どうしよう」

しばらく考えて出した結論は、俺らしく勇気ある決断だった。

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パンツマン・システムの発動だ(むしろ、何も考えてません)。

げらげら笑われても、防水ウエアの中で汗だくになるよりはマシである。

どうせしばらくすれば、気温が下がって汗もかかなくなるだろうしね。



つわけで、準備もそこそこに、ガマン出来なくなった俺は。

「ろろちゃん、よしなし!」と、向こうにいるふたりへ声を掛け、「お先に!」とビールをプシュ!

まずはクソ暑いさなかに飲む、最高の一杯を(・∀・)c[]



やがて、それぞれが準備を終え、いつもどおり「なーんとなく」山賊宴会が始まる。

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eisukeさんは日本酒を飲みながら、早くも豚汁を作り始め、ろろちゃんや先生もビールを干してゆく。



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今回投入した秘密兵器、「ヤブ蚊バリア」で、あたりに結界を張ってみた。

「全然、虫が寄ってこない」ってことはなかったけど、それなりに効果はあったようだ。

一回、目の前でアリンコが「引き返してゆく」のが確認できたからね。






と、eisukeさんがニコニコしながら、一升瓶を掲げてみせる。

清酒「船尾滝」は、この付近にある同名の滝から名付けられた地酒。

生産量が少なく、県外へ出ることがないという、珍しい酒だ。

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そんなん聞いたら、とりあえず一緒に写真を撮りたくなるのが人情。



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この面子が並んでると、画的にはド安定(・∀・)



ろろ 「ここはいいんだけど、トイレがないのがなぁ」

かみ 「穴掘ってすりゃいいじゃん」

えい 「ほい、あるよ」

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eisukeさんが取り出した、「トイレ」こと折りたたみスコップ。

奥では乙女のろろちゃんが、「そんなのムリー」って顔をしてる。

してるつーか、作ってるwww



美しい景色、気心の知れたダチ、心地よい湖畔の風に、ビール。

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いつもの、しかし何度やっても飽きない「シアワセな時間」に、思わず顔がゆるむ44歳。

先週も自宅近くでやってるんだが、コレばっかりはホントダメだ。

ヘタすりゃ毎週だって大丈夫だね、俺は。



いや、毎週やってたら、確実に10キロは太るだろうけど。






いつものように、バカ話をしながら笑っていると。

エンジン音と共に、ホームセンターボックスを積んだ、シャコタンハヤブサがやってきた。

「今回は新兵器を投入する」と宣言していた、しきだ。

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ろろ 「新兵器のせいで高速に乗れないって言ってたから、原二(原付二種)を買ったんじゃないかな」

かみ 「いや、バイクの後ろにつなぐ、キャリアカーを買ったんだと思うよ」

などと、事前にずいぶんと「新兵器」の内容を想像していたんだが。



しきが持ってきたのは、我々の予想をはるかにぶっちぎる、まさに「兵器」だった。









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これは反則だろうwwwwww

「ちっぷ」と「なな」は、しきの育ててるカワイイ娘たち。

山賊どもは全員そろって、「うおぉ!」と歓声を上げながら、わらわら集まってくる。



アイドルを囲んだカメコのごとく、やたらと写真を撮りまくるおっさんたち。



かみ 「どんだけ群がってんだ。女の子が来るより盛り上がってんじゃねぇか」

よし 「ははは、確かに(パシャパシャ写真を撮りながら)」

ろろ 「女の子が来たくらいじゃ、ここまで写真を撮ったりしないよ!」



そんな高らかに宣言されても(・∀・)






ちっぷとななを従えて、湖畔へ降りてきたしき。

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かみ 「なるほど、だから高速に乗れなかったのか」

しき 「そうそう、マメにチェックしてやらないといけないから」

よし 「カワイイなあ(ニコニコしながら写真を撮りまくっている)」



すると。



ろろ 「なんだよ! さっきまで、俺がかわいいって盛り上がってたのにヽ(`Д´)ノ」



ろろちゃんの叫びに、全員が大爆笑。






カワイイ山賊仲間を加えて、テンションが一気に上がってくる。

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しきは今回、燃料に「猫のトイレ」でおなじみ、ウッドチップを持ってきた。

ネイチャーストーブに入れて燃やしてたけど、思ったより火付きがよく、燃えも安定してる。

これはいいなぁと思ってたら、余ったやつをもらったので、次回、検証する予定。



とまあ、相変わらずのバカ軍団、げらっげら笑いながら呑んだくれていた……のだが。

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榛名山の向こうから、怪しげな黒い雲が、もわもわと流れ出してきた。

雲はゆっくりと、しかし確実に、我々の方へ近づいてきて。

「こらぁやっぱり、ひと雨来るかねぇ」などと眺めていた矢先。



榛名の空が、ついに泣き出した。






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by noreturnrydeen | 2014-08-30 14:36 | エンカイ | Trackback

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