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野田山賊宴会 ―ミントジュレップ― (前編)

 
 
周りの地域がすべて雨の中、奇跡的にピンポイントで雨のない柏。

「かみは雨男」のヌレギヌを晴らすような(?)曇天のもと、午前中の仕事をしていると。

茨城のリアルハンター「よしなし先生」が治療にやってきた。



よし 「腕が上がんねーっす」



先生をしこたまイジメ治療してると、さらにクレイジーツアラー「ゴー隊長」も登場。

バカ話して笑いながら、先生と隊長を治療し終わって、午後一時過ぎ。

整骨院の前でゴーと別れ、先生とふたり、まずは俺の家に向かう。



今日のキャンプポイントは近いってんで、荷物を積んで来てなかったのだ。

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家の前でKLXにキャンプ道具を積みこんだら、お次は近所のスーパーへ。

スーパーで、牛肉、鶏肉、ひつじ肉など、ひたすら肉を購入したら。

ビールは重たいので、ジャックダニエルだけ買う。

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ちなみに先生は今日、「ろろちゃんの新車を見に来ただけ」なので、料理はナシで弁当を買ってた。

バイクがセローなのは、修理に出したBMWの代車なのだ。

セローなのに、ナンバープレートホルダーに「BMWモトラッド」って書いてあって、ちょっと笑った。






16号に乗って、土曜の渋滞を抜けてゆくと、しばらくして先生の姿がミラーから消える。

彼は普段から、「渋滞すり抜けなんぞ、しないで済む生活」だし、バイクも借り物だからね。

どうせ場所はわかってるはずなので、先生を待つこともなく、トコトコとキャンプポイントへ。



十余二(とよふた)工業団地の交差点で、ぼんやり右折待ちしてたら、

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名古屋のボスと同じ、BMWの1600がいた。

「これ確か、ライトが自動で曲がる先を照らしてくれんだっけか。すげぇなぁ」

と、最近ネットで知った情報を思い出して、感心したり。



右折したら、あとは空いてる県道を、公園まで一気に駆け抜ける。



厚い雲のおかげで直射日光がないから、体感的にはとても涼しい。

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もちろん、「走ってさえいれば」の話だけど。

気温はともかく湿気は多いから、信号待ちとか渋滞だと、あいかわらずクソ暑い。

ま、だからこそ、先生を待ってなかったんだけどね(・∀・)






「野田市スポーツ公園」に到着すると、すでにろろちゃんが待っていた。

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かみ 「おー! クロスカブ! きれいだねぇ。いいねぇ」

ろろ 「そんなことより、大変だよかみさん! ポールがないんだよ」

かみ 「は? なんの話?」

ろろ 「テントは持ってきたのに、テントポールを持ってくるのを忘れたんだヽ(`Д´)ノ」

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なるほど、広げられたテントの生地が、風に吹かれて虚しく波打っている(右側、緑と灰色の物体)。



ろろちゃんはいつも、キャンプ道具をテネレの箱へ入れっぱなしにしている。

んで、今回クロスカブへ荷物を積む際、いつもとは別の、よりコンパクトなテントを選んだ。

ところが、いつも使ってないだけに、別置してあったポールを積み忘れてしまったと言うのだ。



かみ 「ま、テントなしでも、夏だから大丈夫だよ」

ろろ 「雨さえ降らなきゃそうだろうけど、今晩、思いっきり雨予報なんだよ」

かみ 「ぬう……いや、大丈夫だよ、雨なんか降らないよ、知らんけど」

ろろ 「まあ、最悪、キミのテントにふたりならんで、抱き合って寝ようと思ってるよ」

かみ 「ぎゃはははっ! 何があってもぜってー断る!」



バカ話しつつ、荷物を降ろして運んでいると。

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先生が到着。

ちっちゃいのが三台並んだ画は、ツーリング系のブログなんかでよく見る光景だ。

が、まさか「自分がこの光景の中にいる」ことになるとは、20代には想像もしなかった。



ひとは年月を経て、色んな風に変ってゆくのだね(・∀・)







荷物を広げて炭に火を入れたら、火が熾きるまでの間、ろろちゃんの新車を検分する。

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ホンダ・クロスカブ110は、いわずと知れた名機スーパーカブからの派生モデル。

デザイン上の元になってるだろうハンターカブほどは、「本気のオフローダ」じゃない。

もちろん、これでオフをガンガン走ってる人もいるけど、それはバイクじゃなくて乗り手の性能。



ま、変態はドコにでもいるからね。



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ベースはプレスカブなので、数万円程度で外装を変えれば、プレスカブも近い姿になるそうだ。

プレスに17インチを履かせた上に、ハイトあるタイアを履いてるので、車高はかなり高い。

ノーマルカブより分厚いシートとあいまって、足つきは俺のKLXとほとんど同じだ。



さっそく、ちょこっと試乗させてもらう。

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足つきもそうだが、シート幅がありハンドルも高いので、実際以上に車体が大きく感じる。

ノーマルカブだと、何も考えずチャリンコみたいに乗れるけど、これだと、少し構えてしまう。

「ちゃんとバイクを操作」する乗り方になるので、面白いけど、気軽さはいくぶんスポイルされるか。



駐車場をちょこっと走ったマイトガイ。

「うおぉ、デケぇよこれ。カブとは思えないくらいデカい!」

などと大騒ぎしながら、先生と交代。

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俺やろろちゃんより背が高いはずの先生でも、けっこう「カカトが浮いている」のがわかる。

つーかなんでふたりとも、「撮るぞ」って声を掛けると、顔を作るんだろうね。

ダメ人間だからだね、きっと(・∀・)



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今回はとにかく、この三台並んでる画が、なんだかやけに楽しくて。

このあと宴会に戻ってからも、呑みながら眺めては、にやにやと悦に入っていた。

ちっちゃいのでトコトコツーリング、行きたいなぁ。






さて、カブの次の「ろろちゃんニューアイテム」は、イスだ。座ってるのは俺だけど。

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モナークチェアの、四本足タイプ。

もともと二本足で有名なモナークに、後付けで脚を足したタイプ。

バケット型のキャンプイスの中では、ぶっちぎりのロースタイル。



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この高さだと、ろろちゃんが今まで使ってたローテーブルなんかが、そのまま使えるのがいいね。

あと、ベースがモナークなので、いくら後ろに体重をかけても壊れないのがステキ。

いや、だからってさすがにもう、俺はイス買わないよ、ホントだよ(´・ω・`)



先生は、いつもの「くまモン」あぐらイス。

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肩からシップが見えてるのはご愛嬌つーか、ま、見えるように貼ったんだけどね(・∀・)面白いからw

ノンアルコールビールにお弁当、力ない笑顔と、肩に見えるシップ。

なんだか、おじいちゃんみたくなってる先生。




一方、同じあぐらイスでも、こちらは新兵器大量投入で、ゴキゲンのマイトガイ。

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新型焚き火台で炭に火をおこしながら、ジャックダニエルをがぶ飲み。

「くっそ、やっぱ火をおこすと暑いな!」

と、「当たり前だろ」としか突っ込みようのないセリフでキレながら、げらげら笑って酒盃を干す。






ろろちゃんの新兵器、「猛暑への秘策」がもうひとつ。

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PCファンを利用した、コンパクト扇風機……なのだが。

かみ 「ろろちゃん、扇風機使ってる? 今、めっちゃ涼しい風が吹いてるけど」

ろろ 「風の吹く方向と反対側に向けて回してるけど、ちょっと負けてる(´・ω・`)」



せっかくの猛暑対策も、少々カラ回り気味のようだ。



とまあ、いつものようにバカ話して大騒ぎ。

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そんな中、一緒に笑っていた先生が、「それじゃ、そろそろ」と立ち上がる。



かみ 「お、もう帰るんか。朝から用事があるって言ってたもんな。気ぃつけてな」

ろろ 「本当に帰るのかい? 用事は朝からなんだから、朝に帰ればいいじゃないか」

よし 「ははは! テントもなにもないからね」

かみ 「なら、今から俺んちに行って、俺のテントもってこいよ」

ろろ 「そうだ! そして、そのテントをボクに持ってきてよ」

よし 「ぎゃははははは!」



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つわけで、荷物を積み込んだ先生。



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このときに撮ったらしい、一枚。やっぱ先生も、この画は好きだったみたいだね(・∀・)



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俺とろろちゃんを撮る先生を撮るろろちゃん。早口言葉じゃない。



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ステキな笑顔をひとつ残し、よしなし先生は帰っていった。



そしてこのあと、宴は思いもよらぬ展開を見せる。






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by noreturnrydeen | 2014-08-23 09:20 | エンカイ

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