野田山賊宴会 ―ミントジュレップ― (前編)
2014年 08月 23日
周りの地域がすべて雨の中、奇跡的にピンポイントで雨のない柏。
「かみは雨男」のヌレギヌを晴らすような(?)曇天のもと、午前中の仕事をしていると。
茨城のリアルハンター「よしなし先生」が治療にやってきた。
よし 「腕が上がんねーっす」
先生をしこたま
バカ話して笑いながら、先生と隊長を治療し終わって、午後一時過ぎ。
整骨院の前でゴーと別れ、先生とふたり、まずは俺の家に向かう。
今日のキャンプポイントは近いってんで、荷物を積んで来てなかったのだ。
家の前でKLXにキャンプ道具を積みこんだら、お次は近所のスーパーへ。
スーパーで、牛肉、鶏肉、ひつじ肉など、ひたすら肉を購入したら。
ビールは重たいので、ジャックダニエルだけ買う。
ちなみに先生は今日、「ろろちゃんの新車を見に来ただけ」なので、料理はナシで弁当を買ってた。
バイクがセローなのは、修理に出したBMWの代車なのだ。
セローなのに、ナンバープレートホルダーに「BMWモトラッド」って書いてあって、ちょっと笑った。
16号に乗って、土曜の渋滞を抜けてゆくと、しばらくして先生の姿がミラーから消える。
彼は普段から、「渋滞すり抜けなんぞ、しないで済む生活」だし、バイクも借り物だからね。
どうせ場所はわかってるはずなので、先生を待つこともなく、トコトコとキャンプポイントへ。
十余二(とよふた)工業団地の交差点で、ぼんやり右折待ちしてたら、
名古屋のボスと同じ、BMWの1600がいた。
「これ確か、ライトが自動で曲がる先を照らしてくれんだっけか。すげぇなぁ」
と、最近ネットで知った情報を思い出して、感心したり。
右折したら、あとは空いてる県道を、公園まで一気に駆け抜ける。
厚い雲のおかげで直射日光がないから、体感的にはとても涼しい。
もちろん、「走ってさえいれば」の話だけど。
気温はともかく湿気は多いから、信号待ちとか渋滞だと、あいかわらずクソ暑い。
ま、だからこそ、先生を待ってなかったんだけどね(・∀・)
「野田市スポーツ公園」に到着すると、すでにろろちゃんが待っていた。
かみ 「おー! クロスカブ! きれいだねぇ。いいねぇ」
ろろ 「そんなことより、大変だよかみさん! ポールがないんだよ」
かみ 「は? なんの話?」
ろろ 「テントは持ってきたのに、テントポールを持ってくるのを忘れたんだヽ(`Д´)ノ」
なるほど、広げられたテントの生地が、風に吹かれて虚しく波打っている(右側、緑と灰色の物体)。
ろろちゃんはいつも、キャンプ道具をテネレの箱へ入れっぱなしにしている。
んで、今回クロスカブへ荷物を積む際、いつもとは別の、よりコンパクトなテントを選んだ。
ところが、いつも使ってないだけに、別置してあったポールを積み忘れてしまったと言うのだ。
かみ 「ま、テントなしでも、夏だから大丈夫だよ」
ろろ 「雨さえ降らなきゃそうだろうけど、今晩、思いっきり雨予報なんだよ」
かみ 「ぬう……いや、大丈夫だよ、雨なんか降らないよ、知らんけど」
ろろ 「まあ、最悪、キミのテントにふたりならんで、抱き合って寝ようと思ってるよ」
かみ 「ぎゃはははっ! 何があってもぜってー断る!」
バカ話しつつ、荷物を降ろして運んでいると。
先生が到着。
ちっちゃいのが三台並んだ画は、ツーリング系のブログなんかでよく見る光景だ。
が、まさか「自分がこの光景の中にいる」ことになるとは、20代には想像もしなかった。
ひとは年月を経て、色んな風に変ってゆくのだね(・∀・)
荷物を広げて炭に火を入れたら、火が熾きるまでの間、ろろちゃんの新車を検分する。
ホンダ・クロスカブ110は、いわずと知れた名機スーパーカブからの派生モデル。
デザイン上の元になってるだろうハンターカブほどは、「本気のオフローダ」じゃない。
もちろん、これでオフをガンガン走ってる人もいるけど、それはバイクじゃなくて乗り手の性能。
ま、変態はドコにでもいるからね。
ベースはプレスカブなので、数万円程度で外装を変えれば、プレスカブも近い姿になるそうだ。
プレスに17インチを履かせた上に、ハイトあるタイアを履いてるので、車高はかなり高い。
ノーマルカブより分厚いシートとあいまって、足つきは俺のKLXとほとんど同じだ。
さっそく、ちょこっと試乗させてもらう。
足つきもそうだが、シート幅がありハンドルも高いので、実際以上に車体が大きく感じる。
ノーマルカブだと、何も考えずチャリンコみたいに乗れるけど、これだと、少し構えてしまう。
「ちゃんとバイクを操作」する乗り方になるので、面白いけど、気軽さはいくぶんスポイルされるか。
駐車場をちょこっと走ったマイトガイ。
「うおぉ、デケぇよこれ。カブとは思えないくらいデカい!」
などと大騒ぎしながら、先生と交代。
俺やろろちゃんより背が高いはずの先生でも、けっこう「カカトが浮いている」のがわかる。
つーかなんでふたりとも、「撮るぞ」って声を掛けると、顔を作るんだろうね。
ダメ人間だからだね、きっと(・∀・)
今回はとにかく、この三台並んでる画が、なんだかやけに楽しくて。
このあと宴会に戻ってからも、呑みながら眺めては、にやにやと悦に入っていた。
ちっちゃいのでトコトコツーリング、行きたいなぁ。
さて、カブの次の「ろろちゃんニューアイテム」は、イスだ。座ってるのは俺だけど。
モナークチェアの、四本足タイプ。
もともと二本足で有名なモナークに、後付けで脚を足したタイプ。
バケット型のキャンプイスの中では、ぶっちぎりのロースタイル。
この高さだと、ろろちゃんが今まで使ってたローテーブルなんかが、そのまま使えるのがいいね。
あと、ベースがモナークなので、いくら後ろに体重をかけても壊れないのがステキ。
いや、だからってさすがにもう、俺はイス買わないよ、ホントだよ(´・ω・`)
先生は、いつもの「くまモン」あぐらイス。
肩からシップが見えてるのはご愛嬌つーか、ま、見えるように貼ったんだけどね(・∀・)面白いからw
ノンアルコールビールにお弁当、力ない笑顔と、肩に見えるシップ。
なんだか、おじいちゃんみたくなってる先生。
一方、同じあぐらイスでも、こちらは新兵器大量投入で、ゴキゲンのマイトガイ。
新型焚き火台で炭に火をおこしながら、ジャックダニエルをがぶ飲み。
「くっそ、やっぱ火をおこすと暑いな!」
と、「当たり前だろ」としか突っ込みようのないセリフでキレながら、げらげら笑って酒盃を干す。
ろろちゃんの新兵器、「猛暑への秘策」がもうひとつ。
PCファンを利用した、コンパクト扇風機……なのだが。
かみ 「ろろちゃん、扇風機使ってる? 今、めっちゃ涼しい風が吹いてるけど」
ろろ 「風の吹く方向と反対側に向けて回してるけど、ちょっと負けてる(´・ω・`)」
せっかくの猛暑対策も、少々カラ回り気味のようだ。
とまあ、いつものようにバカ話して大騒ぎ。
そんな中、一緒に笑っていた先生が、「それじゃ、そろそろ」と立ち上がる。
かみ 「お、もう帰るんか。朝から用事があるって言ってたもんな。気ぃつけてな」
ろろ 「本当に帰るのかい? 用事は朝からなんだから、朝に帰ればいいじゃないか」
よし 「ははは! テントもなにもないからね」
かみ 「なら、今から俺んちに行って、俺のテントもってこいよ」
ろろ 「そうだ! そして、そのテントをボクに持ってきてよ」
よし 「ぎゃははははは!」
つわけで、荷物を積み込んだ先生。
このときに撮ったらしい、一枚。やっぱ先生も、この画は好きだったみたいだね(・∀・)
俺とろろちゃんを撮る先生を撮るろろちゃん。早口言葉じゃない。
ステキな笑顔をひとつ残し、よしなし先生は帰っていった。
そしてこのあと、宴は思いもよらぬ展開を見せる。
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