KLX125 タイア交換と少佐
2014年 07月 23日
実はずいぶん前に、KLXのタイアを買ってあった。
KLX125の純正でもある、ダンロップD605だ。
あ? なに? ああ、後ろのタイア?
気にするな。
減りはちょっと早いが、オンオフにバランスの取れた、いいタイアだ。
ランツァのころから何度か履いてるし、各社のOEMになってることも多い。
いや、だから、後は気にするなって。
わかったよ。
そうだよ、買ったんだよ。
IRCの iX-09Wだよ。
しょうがないだろ、トラタイア履けないんだから!
せめて、モトクロタイアくらい履かせろよヽ(`Д´)ノ
でまあ、それはともかく。
今日は弟が遊びに来るんだが、それまで時間がある。
天気は相変わらず暑いが、それでも少しは雲が出てきた。
よろしい、ならば「タイア交換」だ。
つわけで仕事がハネるなり、エリック牧場へ繰り出し、KLXをジャッキアップする。
と。
なんか見たくない画が見えた。
スキッドプレートが、おっ外れてる(´・ω・`)
「ぬう、いつの間に……まあ、とりあえず、タイア交換を終わらせてからやろう」
気を取り直して、タイア交換作業へ。
アクスルを外し、フロントホイールを外したら。
レバーを突っ込んで、タイアを外す。
ビードが柔らかいから、そんなに手間な作業じゃないが、やっぱり暑い。
干からびてヘコミながらチューブを外し、タイアを交換したら、元通りに組むだけ。
「よーし、終わり! そんじゃ空気を入れて、スキッドプレートをやるか」
空気、入らない(´・ω・`)
そう、いわゆるパンクだ。
組み付け作業の時にでも、レバーでチューブをこじったんだろう。
しゅーしゅーとエアが漏れてる音がするのを聞きながら、肩を落とすマイトガイ。
「せっかくココまで組んだのになぁ」
ぶーたれてても事態は好転しないので、あきらめてタイアを外す。
チューブを引っ張り出して、エアを入れてみると。
ちょうど、エアバルブと反対側あたりに、穴が見つかった。
ずーっとリュックに仕舞ってあった、応急用ケースの中から、パッチとセメント(接着剤)を取り出して。
紙やすりでパンク箇所を均したら、セメントを塗りたくって放置。
セメントが乾くのを待ち、パッチを貼って、ハンマーで叩いて圧着させたら。
「やれやれ、どうにか直ったぞ」
ため息をつきながら、あらためてエアを入れてやる。
しゅーしゅー
入らない。
「マジか、もう一箇所あったのか? それともパッチが上手くくっ付いてなかったか?」
ガッカリしながら、またチューブを取り出してみると。
どうやら、修理の仕方が甘かったようだ。
パッチがちょっとはがれてる。
失敗したパッチを剥がしてから、あらためて別のを貼りなおし。
さっきの数倍も、ひたすらプラハンで叩く。
ところがこのパッチ、ずーっと放っておいたからか、薄いビニールがはがれてこない。
さっきのはちゃんと貼れたのに、なんだってんだ?
仕方なく、叩いて叩いてタタキまくり。
ビニールがボロボロになって、はがれてくるまでタタキまくった。
これでさすがに、しっかりくっ付いただろう。
ようやく胸をなでおろし、大きなため息を付いたあと。
エアを入れてみると、今度はようやく入ってくれた。
「よかったー! えらい手間取っちゃったなぁ」
安堵の表情で、フロントホイールの組みつけに入る。
各部をグリスアップして、アクスルを差込み、ネジを締め終わった……その瞬間。
くぎゅぎゅ……っと「変な音」がしたかと思ったら。
しゅーしゅーしゅー!
「うっそだろ! マジでか? マジでなのか?」
天を仰ぐ俺の足元で、思いっきりエアーの漏れる音が響く。
「大隊指揮官殿、三回目のエアもれであります!」
「キサマはまだ、パンク修理をやる気力があるか?」
「はい、指揮官殿。まったく完全にやる気がありません」
「完全無欠の新しいチューブを望むか! 嵐のような新品を望むか!」
「新品! 新品! 新品! 新品! 新品! 新品!」
「よろしい、ならば通販だ」
脳内で少佐とともに結論を出した俺は。
のろのろと工具類を仕舞うと、KLXを移動して、ユリシーズを引っ張り出す。
それから冷房の聞いた院内に戻り、パソコンの前にどっかりと座った。
もちろん、新しいチューブを買うために。