XB12X エキパイとスタッドボルト セカンドシーズン(3)

 


スタッドボルトの顛末



雨が落ち着いた午後、さっそく、ドリルアウト作業へ。

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んで、ドリルで掘ってたら、その力でネジが奥へともぐりこんでゆく。

つまり、ボルトが固着してないということだ。

ならばワザワザ危険を冒してドリルアウトすることもない。



「よし、これならエキストラクタでいけるじゃねーか。よかったー!」



ところがどっこい、エキパイ周りは狭くて深い

残念ながら、俺の持ってるエキストラクタでjは短すぎ。

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挿すのが精一杯で、まわすことが出来ない。

「むう……せっかくエキパイを外さない方向でやってるんだから……」

つわけで、長いエキストラクタを買った



数日後、無事に着荷したエキストラクタセット。

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早速、ねじ込んでみる。

即座にヘタる。

エキストラクタ、ゴミバコ行き(´・ω・`)



「くそう、またヤスモノ買いしちまったっ! 最強スナップオン買うか」



半ギレでぶつくさ言いながら、ドリルアウト作業に移る。

コレが、今回の悲劇その1を呼んだ。

ホント、怒ったりイラつきながらバイクいじっちゃダメだ。



ヤスモノ買った自分にプリプリしながら、ドリルを当ててたら。



ぱきん。

「あ……」




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ドリルが折れ、折れた刃がそのままスタッドボルトの中へ残りんぐ

穴を開けなきゃいけない場所なのに、焼入れした金属を刺して補強してしまったのだ。

あまりの絶望感に、この日の作業はここで終わり。



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自宅へ戻って、タカシと呑んだくれた。

呑みながらマン島のDVD見たり、音楽の話をして楽しくすごし、すっかり気分が良くなる

マン島は相変わらずシビれたし、「凛として時雨」のタカシセレクト曲が思いのほか良かった。



タカシ、ありがとなヽ(`▽´)ノ






日曜をはさんで冷静になってから、必要なものをネットで注文。

んで、それを待つ間に、やれることだけやっておく。

まずは折れてない方のスタッドボルトを抜く……のだが、これもちと苦戦した。

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ボロボロのボルト頭が、苦戦のほどを物語る。

ちなみにサイズは、径が5/16インチ。ピッチはナット側が24山で、ヘッド側が18山。

コイツを採寸して、エリック牧場の中から、使えるボルトを探す。

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差込長が1.25インチだから、これにボルトの頭分を足して、2インチくれぇのボルトを探してみると。

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めっかった。

5/16‐18‐2インチの六角穴ボルト(´▽`)

六角穴ボルトは、場所を取らなくてトルクが掛けられるから最適だろう。

きもーち長い分は、ゆるみ止めにスプリングワッシャをかませる予定。





それから、モノは試しのダメモトで、鉄鋼ドリルとステンレスドリルを用意。

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ボルト長以上は掘らないよう、目印のテープを巻いて。

折れたドリルを揉んでみる。

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鉄鋼&ステンドリル、あえなく撃沈(´・ω・`)

焼入れしてあるドリル刃は、さすがに骨がある

これっぱかしも要らない骨だけど。



このまま引くのもちと悔しいので、もう少し頑張ってみる。

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ダイヤモンドヤスリで刃を立てながら、なんどかチャレンジ。

すると、ほんの数mm掘り進むことが出来た。

ならばもう一度、今度はガッツのあるエキストラクタを使ってみよう。



逆ネジ式じゃなく、打ち込んで回すタイプのエキストラクタを購入し。

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打ち込んでみたのだが、やはり穴が浅いようで、空回りしてしまった。



と、ドリルの刃立てしてるとき、思いついちゃったマイトガイ。

焼入れしたドリル刃ごと削りとるツワモノを手に入れる。

着荷が遅くて待ち時間が長かったそれが、ようやくやってきた。






その名は、ダイヤモンドドリル。

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見たまんま、先がダイヤモンドヤスリになってて、軸径(この場合5mm)の穴を削り掘ってゆく。

本来はコンクリートなんかに穴を空けるドリルだ。

普通のコンクリートドリルだと金属は掘れないばかりか、折れたらさらに悲惨な結果となる。



だが、これなら少しづつ削ってくわけだから折れることもないだろうし、いけるんじゃねぇか?



つわけで、さっそく削ってみる。

湿式なので、スプレーで水を掛けながら、じわじわと折れたドリルを揉んでゆくと。

ほんの少しづつだが、確かに削れてゆくじゃないか。



「おぉ、これならいけるな。良かったー! 暗雲が晴れて先が見えてきたな」



が。



一時間掛けて、6mmほど削ったところで。

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ヤスリの先が坊主になる。

残す深さは約2/3、12mmほど。

つまり、同じ刃が最低でもあと2本、場合によっては三本要ることになる。



「……これ、一本2600円するんだぞ?」



ふたたび立ち込める暗雲。



ここに至って俺はようやく、完全に腹をくくった。

ダイヤドリルより早い段階で見つけつつも、その値段の高さに買わなかったアレ。

タップさえも削りだすという、まさにこの作業のための専用工具。






ドリルバービットを買うのだ。



まさに今の俺のための刃なんだが、如何(いかん)せん値段にイモ引いていた。

だが、ダイヤ刃を三本買って全部ツブしちゃうよりは、これの方がいい。

切れる刃が手元に残るからね。



そう。同じような作業を、「もう二度とやらない」と言えるほど、俺は自分を信じてないのだ。






週末の山賊宴会にユリシーズで行くことをあきらめ、コイツを発注する。

そして秩父山賊が中止になり、自宅で宴会しながら土日を過ごし。

月曜の午前中、ドリルバービットが着荷

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見た目はただのドリルで、特に強烈な佇(たたず)まいなどは見受けられない。

だが、コイツなら俺を笑顔にしてくれるはずだ。

早速、セットしてドリルアウトしてゆくと。



削れる。



思ったより切削速度は遅いが、しっかり削れる。

時たまドリルの先を見てやると、刃もしっかり立ってる。

これならダイヤドリルより時間かからないだろう。






順調に削り続け、およそ一時間後

埋まったドリル刃が完全に削り取られた

長かった時に思いを馳せながら、6mmのドリルで穴をさらう。



さあ、これで最後だ。

あとはタップを立ててボルトをとめるだけ。

慎重に、慎重に、切削オイルを拭いてタップを立ててゆく。



「これでタップが折れたら、最悪どころの騒ぎじゃねぇからな」



あわてず、急がず、ゆっくり雌ネジを切ってゆき。

あと数ミリのところまで来た。

それまでと同じく、タップを抜き、削りくずを飛ばし、オイルを塗って。



「最後、あと数ミリ右へ切ったら、一度ボルトを入れて確認し……」





ぱきん。



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タップが折れた。



かれこれ21日間、検索、購入、作業に費やしたすべてが。

この小さな音ひとつで、水泡に帰したのである。

声も出せず、ただ、天を見上げる痛恨のマイトガイ。



切なさが止まらない、今回の悲劇その2であった。



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数ミリほど中に入った状態で折れ込んだタップが物悲しい。






というわけで、最後の最後

時間にして十分の一秒、長さにして数ミリ、角度にしてほんの一度。

たったそれだけ回したタップによって。



今回の修理作業のすべてが、ここに終わりを迎えた。






もちろん、やってやれなくはないが、現在、俺の心は折れまくり。

十数万円を掛けてシリンダーを交換するか。

それともまた、頑張ってタップを削ってゆくか。






とりあえず、今は何も考えたくない(´・ω・`)







と、上記までを昼休みに書き。

タクに連絡とって、シリンダー代とか工賃を聞いてみたら、思ったよりちょっと高かった。

なのでその前に、タクんとこか自分でかはわからんけど、もう少し頑張ってみることにする。






意気消沈して、帰宅したかみさん。

修理の旨をナオミに告げると。

彼女から信じられない言葉が発せられた。



「それなら、ビューエルもう一台、買っちゃえば?」



天啓を聞いた預言者は、こんな気持ちだったんだろうか?

ユリシーズ、12Ss、12STT、同じフレームを使った単車たちの姿が、アタマを駆け巡る。

しばらくニマニマしながら、次の単車のことを考えた俺は。



やがて、厳かな気持ちで彼女へ答えた。














「要らない。修理して乗る。俺はコイツがいいんだ」



正直、自分でも信じられないのだが。

考えれば考えるほど、手放したくないし、部品取りにもしたくないのである。

いつの間にか俺は、この単車にベタぼれしていたらしい。



それでも、修理代や納期によっては、もう一台ビューエルを買うかもしれない。

ただ、そうなった時のことを考えても、あまり心が躍らない

なので、できるならコイツを修理して、また一緒に走って行きたいと思う。






メンドーだし、バカバカしいかもしれないが、俺はそれでいいと思ってる。



惚れたもん負けだしね(´▽`)





エキパイとスタッドボルト セカンドシーズン/了
 
 
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by noreturnrydeen | 2013-10-21 18:14 | メンテナンス・カスタム | Trackback

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